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【打開策:『鋼鉄の亡霊(アイアン・ゴースト)』作戦】

最北の独裁者を戦慄させ、中朝国との猜疑心を決定的な破局へと導くための、「ロシア太平洋艦隊(極東艦隊)の完全なる自滅・沈没」の打開策です。

実弾の突き合いによる全面戦争のリスクを完全に回避しつつ、彼らが「お互いの裏切りを確信して自爆する」という、博の冷徹な天秤が導き出したシナリオになります。


1. 網を絞る:真実(マミ)のサイバーゴースト

ウラジオストクの軍港は、凍りつくような緊張感に包まれていた。

ウクライナでの果てしない消耗、そして南の脇腹を食い破られつつある正体不明の恐怖。極限状態にあったロシア太平洋艦隊の司令部に、音もなく侵入したのは、真実(マミ)が構築したAIウイルスの「ゴースト」だった。

ある夜、艦隊の超高感度レーダーとソナーの画面が、突如として真っ赤な警告アラートに染まる。

「中朝国(最北の独裁者の友邦)の潜水艦が、ウラジオストク港に向けて魚雷のロックオンを実行中」

表示されたのは、偽の、しかし暗号プロトコルまで完璧に偽装された信号。

「中朝国が、沿海州を強奪するために裏切った!」

恐怖で理性を失ったロシアの艦隊司令官は、これが日本の秋田から放たれた釣り針だとは夢にも思わず、即座に対撃滅命令を下した。


2. 自滅の引き金:日本海の地獄絵図

「全艦、対潜魚雷発射! 敵潜を海底へ叩き落とせ!」

パニックに陥ったロシア艦隊から放たれた本物の魚雷が、港外を哨戒中だった「本物の中朝国の潜水艦」の腹を容赦なく引き裂いた。予期せぬ友邦からの奇襲に、中朝国側も「ロシアが裏切った!」と誤認し、狂ったように反撃の魚雷を応戦。暗闇の日本海で、最悪の水中戦が勃発する。

だが、真実の悪魔的な手腕はこれだけでは終わらない。

ロシア艦隊の自動防衛システムへ同時にハッキングを仕掛け、通信網を完全に錯乱。ロシアの巡洋艦や駆逐艦のモニターには、お互いの識別信号が「中朝国の偽装襲撃船」として表示されるよう書き換えられた。

> 「左舷から敵艦接近!」「撃て! 奴らは中朝国の工作艦だ!」

>

闇夜の海上で、ロシア艦同士が互いにミサイルを撃ち合い、主砲を狂ったように乱射する。かつて極東の脅威と謳われた強力な艦隊が、身内と友邦の喉元を食い破り合う、この世の地獄絵図が完成していた。

### 3. 止めの一手:大館樹海ドームからの「お掃除」

手当たり次第に発砲し、自らの放った弾道ミサイルでウラジオストクの燃料基地まで大爆発させ、文字通り自爆していくロシア艦隊。

その凄惨な戦場の海域へ、静かに殺到する影があった。大館樹海ドームの民間PMC(ゲーマーたち)が遠隔操作する、長距離自律型の水上・水中ドローン群である。

彼らの目的は「非殺傷のトドメ」だ。

ドローンたちは魚雷を撃ち込むのではない。炎上し、浸水しながらなお狂乱するロシア艦の吸気口やスクリューに向けて、特殊な超速硬化コンクリートや高強度ネットを容赦なく絡みつかせていく。

「あはは、巨大な鉄クズがどんどん固まっていく!」

大館のドームでモニターを睨むゲーマーたちが、ゲームのミッションをクリアするかのような手際でキーボードを叩く。

推進力を奪われ、兵器の熱交換もできなくなった巨艦たちは、次々と「浮かぶ鉄の棺桶」へと変貌し、ウラジオストクの冷たい海へと音もなく沈んでいった。 


4. 川反の夜、そして世界の崩壊へ

「――全部、勝手に沈みましたよ。僕らは一発の銃弾も撃っていないのにね」

川反の自宅。阿久津博は、テレビの国際ニュースが伝える「ウラジオストク沖での謎の大規模爆発」の緊急速報を見ながら、静かにビールの缶を置いた。

画面の向こうでは、ロシア太平洋艦隊の主力巡洋艦が、黒煙を上げて横転していく姿が実況されている。

「中朝国が裏切ったと信じ込んだロシアの提督が、パニックになって身内に向けてミサイルを乱射したんです。お互いを疑い合う悪党の頭脳なんて、そんなものさ。……これで、極東の海はだいぶ綺麗になった」

隣でキーボードから手を離した真実が、ふう、と大きく息を吐いてコーラを煽る。

「ロシアも中朝国も、今頃『あいつが先に裏切った!』って大騒ぎだよ。もう日本どころじゃないね」

最北の独裁者が悩みを増やしたまさにその夜、ロシアの東の矛は、自らの猜疑心という見えない刃によって、完全にへし折られたのだ。

「さて、」

博は立ち上がり、窓の外の静かな川反の街並みを見つめた。

「海を失ったモスクワと中朝国だ。物資も資金も、これで完全に干上がる。次は……彼らの『中身』が内側から腐り落ちる番だ。草薙総理には、そろそろ『お掃除の仕上げ』のグランドデザインを演説してもらいましょうか」

悪党どもが自らの業(カルマ)によって勝手に崩壊していく。その真のカタルシスへ向けて、時代の歯車は一気に加速を始めていた。


ハッキングのためには逃げ切れなかった中朝国の将校達への尋問が行われています。その手段は、恐ろしすぎて、とても文章には出来ませんでした。

人としての尊厳を一度、ゼロに砕いてからアメ役が寄り添い添い共感を表すだけで転んだ例は、第二次大戦直後に多く見られました。尊厳を奪う手段として有名なのは、積み上げた石垣を崩させ、別の場所に組み直させるもの。穴を掘らせ、それを埋めさせ、別の場所を掘らせるものなどが有りますね。

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