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アルヴァン民族記  作者: 佐藤湊
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第2話 新たなる人生

ん……。


なにか声がするぞ?


「ねえ、コルマック。この子はほんとに愛らしいわね」


「ああ、とても心温まるよ。アイリーン」


視界はぼやけて、何があり、誰がいるのかも分からない。だが、聴覚だけはしっかりしている。


男の声が再び響く。


「この子こそ、ブリガン族の次期大族長、リース・ブリガンだ!」


その瞬間だった。


頭の中に、知らない情報が次々と流れ込んできた。


――ブリガン族。


――大族長。


――アルヴァン民族。


――大森林。


まるで、自分が知らないはずの言葉の意味を、最初から知っていたかのようだった。


「……え?」


声を出そうとした。


だが、口から出たのは意味のある言葉ではなく、小さな呻き声だけだった。


「ふふっ。どうしたの?」


女性の声が近づいてくる。


そして、頬に何か柔らかいものが触れた。


その感触に驚いて、思わず目を開こうとする。


しかし、視界は相変わらずぼやけている。


それでも、ぼんやりと人影だけが見えた。


一人は男。


もう一人は女。


そして、二人とも自分を見ている。


「よしよし。怖くないわよ」


女性――アイリーンが、優しく俺を抱き上げる。


その瞬間、ようやく気づいた。


おかしい。


俺は、こんな小さな身体じゃなかった。


手を動かしてみる。


小さい。


足を動かしてみる。


これも小さい。


そもそも、まともに身体を動かすことすらできない。


「……なんだ、これ」


今度は声に出そうとした。


だが、


「あぅ……」


としかならなかった。


そこで、頭の中に一つの疑問が浮かんだ。


俺は、どうなった?


そこで俺は思い出してしまう。


信仰心豊かなヤンキーに首をつかまれ、


最後にある効果音が聞こえたことを......


そして気づいてしまう!なんと!


も、もしかして、私、生まれ変わってる~!?

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