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僕と桜と優しい嘘

 家に着いた僕は鍵を開けて思いっきり扉を開いた。


「桜!」


 僕は叫びながら部屋に入る。

 すると、桜は夕食を作っていた。

 僕は桜に駆け寄って質問をする。


「桜、熱とかない?大丈夫?痒いところとかは?」


「大丈夫ですよ一樹。いきなりどうしたのですか?そんなことよりさっきの放送…生物を倒さなくては」


 そんなことを言っている桜に事実を伝えるのは躊躇われたが、僕は意を決して言う。


「桜…生物っていうのはじいさんのことだ」


「………?」


 何を言っているのか分からないという顔で桜はキョトンと立ち尽くす。

 そして僕は事情をすべて話した。

 そして、それを聞いていた桜の顔がどんどん曇っていく。

 ふと、桜がこう言った。


「………てください」


「え?」


「私も検査をして下さい!」


 そして桜は、私も感染している可能性があるんですよね!と言いながら僕たちに詰め寄ってきた。

 そして、もし私に感染していなかったらその生物の駆除は私がやります!とも言っていた。

 だが、医者は桜にこう告げる。


「残念だが現段階では発病前に生物を発見することができない」


 それを聞いた桜は絶望という表情で泣きそうになりながら呟いた。


「おじいちゃんを助けることもできないなんて…」


 それを見ながらも僕は何もしてやることができず歯がゆい思いをした。

 そんな僕の横で医者が一歩桜に近づいた。

 そしてこう言う。


「まぁ、発症するまでは分からないし私は何も知らないよ?………桜さんはおじいさんに近づかないで夕食を作っていた。そうだね?」


 僕と桜はポカンとする。

 そして医者はこう続けた。


「どうだろう。桜くんも感染していないことだし、調査チームに入れてみないかい?」


 そして僕たちの方を見る。

 僕は桜と顔を見合わせてから桜に、入るように促した。

 桜は泣きそうな顔から一転させて嬉しそうな顔をして僕に抱きついてきた。


「ありがとうございます一樹っ!!」


「ちょっ、桜!?」


 こうして桜も入った調査チームは新たなことに気が付いた。




『ある大型生物が通った後にこいつが発生している』

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