表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後の人類、最初の生命  作者: コゲコゲ
夏休みは別名宿題地獄です
37/56

別れは始まり。

 もう夜になったというのに、暗いはずの森はまだ明るかった。

 周りではたくさんの人が動いたり話したりしている。

 そんな中、僕は木の下で1人佇んでいた。



『一樹君…』



 ふと声がかかり、顔を上げるとそこには市長が立っていた。


「市長…」


「お疲れ様。そして…残念だったね」


 市長が残念というのには理由がある。

 僕はこの戦いでバジリスクを倒すという快挙を成し遂げた。

 しかし、それと同時に大切な仲間を失った。


「一樹君。生きるってどういうことかわかる?」


 市長からの突然の言葉。


 僕は意味がわからないまま、頭に浮かんだ言葉を言った。


「大切な人といること?」


 我ながらクサイ台詞だと思った。


「違うよ」


 でも、市長の答えはもっと違っていた。


「生きるってことはね、命を殺すことなんだよ」


「え…?」


「虫でも犬でも、人でさえも皆他の生き物を殺して生きている。今回はたまたま僕たちが狩られる側だっただけだよ」


「それは…そうだけど」


 どうしても僕は納得ができなかった。


「責任を感じる?」


 市長はさらに尋ねてくる。


「そりゃ感じるよ!隊長だよ!たいちょムグッ!」


「一樹君、それ以上はダメだよ。確かに犠牲は出てしまった。でも、君がその元凶を倒したのも事実。それを忘れちゃダメだよ」


 それだけ言うと市長は人ごみの中へ去っていった。

(事実、か)

『かずきー』『たいちょーー!』

 向こうで僕を呼ぶ皆の声がする。

 今はそれだけで十分じゃないか。

 そう結論付けると僕は人ごみに入っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ