つかの間の休息です。
「夏じゃ!」
「休みだ!」
「「海だーーー!!」」
「ふ、二人とも、落ち着いてください」
僕とじいさんと桜はこの夏、休暇を利用して海に遊びに来ていた。
「桜!着いたね!!一泊二日だね!!」
「はい。楽しみましょうね!」
僕が桜と話していると、横からただならぬ空気を感じた。
「女の子の水着女の子の水着女の子の水着女の子の…」
なになに!?この変態オーラ満載のジジイは!?
「桜、ちょっとごめん。それ貸してくれない?」
「?はい、良いですよ」
僕は桜から受け取ったバッグ(水筒入り)を振り上げると、思いっきりじいさんの頭に振り下ろした。
「女の子の水着おん《ドゴッ》ギャーーーー!!!」
じいさんは叫ぶと砂浜をゴロゴロと転がりまわった。
「うるさいんだよ!このエロジジイ!!」
何をこの昼間っからやってるんだよこいつは!
「桜、早くパラソルの場所取ろう」
「そうですね一樹」
「桜までスルーじゃと!?」
パラソルを設置し終えた僕と桜は早速岩場へ行っていた。じいさん?知らないなぁ…
「あ、見てください一樹!小さい魚がたくさん泳いでますよ!」
「本当だ!あ、桜!こっちにもいるよ」
「わぁー!可愛いですね!!」
僕が桜とこんなラブコメチックな話をしていると視界の端に大きな魚を見つけた。
「お!桜、こっちにも…大きな……魚が…」
「どうしました?一樹」
「い、いや!なんでも無いよ!!ほ、ほらそこにも小魚が!」
「え?あ、本当です!可愛いです!」
よし、これで桜はオーケーだ。
次は…
「何やってんだこの馬鹿ジジイ!!」
「グフッ!?」
「ねぇ、あんた馬鹿なの?ねぇ!?」
「いや、置いてかれたものじゃから…」
あ、そっか。悪いことしたな…
「ナンパして失敗したから仕方なく脅かしに」
「…」
こ、の、バカは一体、「何をやってるんじゃーい!!」
「フギャッ!」
「後悔して損したわバカじいさん!」
「一樹?どうしたんですか?」
「いや、なんでも無いよ」
「…痛い」
「はぁ、桜先部屋に行ってて」
「分かりました。荷物も持っていきますね」
「ありがと」
桜が行ったのを確認した後、僕はじいさんに話しかけた。
「なぁ、お前何者だ?」
「…桜のじいさんじゃよ」
「そうか…変なこと聞いてごめん。部屋に行こう」
「うむ…」
なにか、じいさんじゃないように見えたのは気のせいか。
「桜、お待たせ」
「待たせたの」
「ううん!早くお風呂はいっちゃお?」
「う、うん」
桜さん。今の言い方だと一緒に入ろうとも聞こえますよ?
まぁ、当然そんなこともなく、さっぱりした僕らは昼間の疲れも合わせ、すぐに寝てしまった。




