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最後の人類、最初の生命  作者: コゲコゲ
団体行動もたまには良いかもしれません
29/56

乱入者ですよ隊長。

 僕が放った斬撃が脚を切り裂き、桜のワイヤーが抑え込む。

 総司のライフルが的確に弱点をつき、翔子、優里香、恵理香の拳銃が集中を切らせる。

 そのうえ、優里香と翔子は移動しながら撃っているので攻撃パターンに慣れさせない。

 このまま押し切ってやる!

 そう思った僕が再び腹下に飛び込もうとした時、


「危ない!」


 桜が僕を押した。

 妙にゆっくりと流れる時間の中、桜が奴に弾き飛ばされるのを見た。


「くっ、かはっ…」


「桜!!」


「だ、大丈夫です…それより奴を…」


 そう言うと、桜はゆっくりと倒れこんだ。


「桜!!!」


 呼んでも応答がない。

 奴がそんな桜に向かって糸を吐き出した。

 桜が粘着性のある糸に包まれる。

 僕がとっさに奴に斬りかかろうとすると、奴は桜を持って木を登って行ってしまった。

 総司達も桜に当たりそうで弾を撃てない。


「まてっ!!」


 脚が一本ないのにどこからこんな力が沸くんだ!?

 奴は木を次から次へと飛び移っていく。

 その下を僕達は追いかけるが、到底追いつきそうもない。

 そんな時、


「サァークゥーラァーーーー!!!」


 後ろから唸り声が聞こえた。と、思ったら、


「デェェェェェイ!!」


 蜘蛛に向かって背後からじいさんが突っ込んでいった。


「ヴゥルゥァァァァァ!」


 じいさんが奴の頭へ打撲を繰り出す。



「動いてるのに!?」


 じいさんの攻撃は見事に脳天を打ち抜いた。

 じいさんに攻撃をくらった奴は桜とともに落ちていった。

 桜をじいさんが空中でキャッチする。

 僕は落下予想地点にダッシュした。

(硬いけど、落下の威力もプラスすれば!)

 落ちてくる奴に剣先を合わせて僕はそう考えた。

 奴を斬った瞬間、僕は確実な手応えを感じた。

 そして奴は地面に落ちた後、ゆっくりと崩れ落ちた。

 僕達の勝利だ。


「「よ、よっしゃー!」」




 帰り道を歩きながらじいさんと僕は話していた。


「で、なんでここにいるんだよ」


「留守番はつまらなくてのぅ」


「…今回は桜救出に免じて許すけどもうだめだからね」


「ほいほい、分かった分かった」


「絶対分かってないだろお前…」


「ほっほ」


「…」




「皆、今日はお疲れ!初めてなのに良かったよ!それじゃあね」


 街へ着いた僕は桜を背負いながら皆に言った。


「「さようなら隊長!」」「…さよなら」


 そういうと、皆は帰っていった。

 桜は、あれだけの攻撃を受けたにもかかわらず、骨も折れていなかった。それはもうほとんど奇跡に近いと言っていいだろう。

(でも、僕がしっかりしていれば…)

 浮かぶのは後悔ばかり。


「いや、これから強くなればいい。いつか桜を守ってみせる」


「なんか言ったかのぅ?」


「いや、何も」


「そうか?」


 こうして僕は初任務をクリアし、団の評判も上がった。

 しかし、課題はまだある。決して気は緩められない。

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