乱入者ですよ隊長。
僕が放った斬撃が脚を切り裂き、桜のワイヤーが抑え込む。
総司のライフルが的確に弱点をつき、翔子、優里香、恵理香の拳銃が集中を切らせる。
そのうえ、優里香と翔子は移動しながら撃っているので攻撃パターンに慣れさせない。
このまま押し切ってやる!
そう思った僕が再び腹下に飛び込もうとした時、
「危ない!」
桜が僕を押した。
妙にゆっくりと流れる時間の中、桜が奴に弾き飛ばされるのを見た。
「くっ、かはっ…」
「桜!!」
「だ、大丈夫です…それより奴を…」
そう言うと、桜はゆっくりと倒れこんだ。
「桜!!!」
呼んでも応答がない。
奴がそんな桜に向かって糸を吐き出した。
桜が粘着性のある糸に包まれる。
僕がとっさに奴に斬りかかろうとすると、奴は桜を持って木を登って行ってしまった。
総司達も桜に当たりそうで弾を撃てない。
「まてっ!!」
脚が一本ないのにどこからこんな力が沸くんだ!?
奴は木を次から次へと飛び移っていく。
その下を僕達は追いかけるが、到底追いつきそうもない。
そんな時、
「サァークゥーラァーーーー!!!」
後ろから唸り声が聞こえた。と、思ったら、
「デェェェェェイ!!」
蜘蛛に向かって背後からじいさんが突っ込んでいった。
「ヴゥルゥァァァァァ!」
じいさんが奴の頭へ打撲を繰り出す。
「動いてるのに!?」
じいさんの攻撃は見事に脳天を打ち抜いた。
じいさんに攻撃をくらった奴は桜とともに落ちていった。
桜をじいさんが空中でキャッチする。
僕は落下予想地点にダッシュした。
(硬いけど、落下の威力もプラスすれば!)
落ちてくる奴に剣先を合わせて僕はそう考えた。
奴を斬った瞬間、僕は確実な手応えを感じた。
そして奴は地面に落ちた後、ゆっくりと崩れ落ちた。
僕達の勝利だ。
「「よ、よっしゃー!」」
帰り道を歩きながらじいさんと僕は話していた。
「で、なんでここにいるんだよ」
「留守番はつまらなくてのぅ」
「…今回は桜救出に免じて許すけどもうだめだからね」
「ほいほい、分かった分かった」
「絶対分かってないだろお前…」
「ほっほ」
「…」
「皆、今日はお疲れ!初めてなのに良かったよ!それじゃあね」
街へ着いた僕は桜を背負いながら皆に言った。
「「さようなら隊長!」」「…さよなら」
そういうと、皆は帰っていった。
桜は、あれだけの攻撃を受けたにもかかわらず、骨も折れていなかった。それはもうほとんど奇跡に近いと言っていいだろう。
(でも、僕がしっかりしていれば…)
浮かぶのは後悔ばかり。
「いや、これから強くなればいい。いつか桜を守ってみせる」
「なんか言ったかのぅ?」
「いや、何も」
「そうか?」
こうして僕は初任務をクリアし、団の評判も上がった。
しかし、課題はまだある。決して気は緩められない。




