突撃には勇気がいります。
「危ねぇ!!」
奴等の攻撃をかわすのは何回目だろうか…
囮で鍛えた反射神経のおかげで攻撃をかわすのは簡単だけど、そろそろ疲れてきた。
「なんとかこいつらを倒さなくちゃ…」
鳥の形をした獣の爪をかわしながら僕は考えた。
(罠をはる?いや、そんな余裕はない。助けを呼ぶ?ダメだ、兵隊は全滅している。一か八か闘ってみる?論外、瞬殺されるに決まってる)
ダメだ。手詰まりじゃねーか…
大体敵が二体もいるのに一人で立ち向かうってことからおかしいじゃないか…バカか僕は。
(ん……?敵が二体?)
僕はここである作戦を思いついてしまった。
やり方はすごく簡単、結果は運次第。
(ふふっ、やってみようじゃないか)
次の瞬間、僕は鳥の方へダッシュしていく。
当然奴も追いかけてくる。
鳥が僕を捕まえようと爪を前に出した。
「ここだぁぉぁぁぁ!!!」
僕は横へ思いっきり跳んだ。
鳥の爪は目標を失ったまま前に伸びていく。
その先では、スピードを出していて急には止まれない奴の姿。
後は………分かるよね?
「桜お嬢、一樹を助けに行かなくても良いのですか?」
「大丈夫。一樹がそう言ったんだから。後、お嬢って言うのやめて」
「そんなこと言ってぇ、本当は心配で仕方のないくせにぃ〜」
「…おじいちゃん、ご飯なしがいい?それとも食事抜きがいい?」(心配してない訳がないじゃないですか…でも一樹がそう言ったんだから…)
「それどっちも同じじゃぞ!?」(桜、震えているということに気づいて居らんのか?)
『グギャーー!』
『クケーー!!』
同士討ちを始めた鳥と奴を横目に僕は逃げる機会を伺っていた。
奴には爪の跡が深々と残っている。
対して鳥の方は咬み傷でボロボロだった。
隙をついて逃げようとする僕はあることに気づいた。
(こいつらを狩らなきゃまた被害が出てしまう!)
僕は逃げることを捨てて奴等に向き直り、まだ同士討ちをしている中に突っ込んだ。




