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Ⅰ章  その2  串焼きと仕事

 あの草原から30km、ひたすら歩いて、走った。

 時間にして7時間。

 やっと、一番近くにあった街、“観光都市”ウォートラルに到着した。

 太陽は沈み、月が出始めたころのことだった。

 街に着くとすぐさま近くの街の住人の70~80代程のおじいさんに泊まるだけでいいので安い宿はないかと聞いてみた。

 すると、『馬のかぼちゃ亭』という宿を教えてもらった。

 言語については周りから日本語が聞こえていたので安心して尋ねることができた。

 どういうわけか、共通語は日本語・・・ではなくイスタリー語が使われていた。

 ちなみに、この街に入り、日本語が聞こえてきて膝から崩れ落ちて泣きそうになったのは秘密だ。

 せいぜい目が潤んだ程度だ。

 そもそも、外国での旅行で何が怖いっていうと言葉が通じないことだから、何もおかしいことではない。

 突然、理不尽に連れてこられたのだから尚更だ。

 それはさておき、俺は宿に向かい、チェックインを行う際、前払い制なのでとりあえず1日分の代金を払う。

 銅貨7枚、日本円にして700円らしい。

 この世界のお金は日本円にすると鉄貨1枚で10円、銅貨1枚100円、銀貨1枚1000円、金貨1枚10000円となるようだ。

 これは、宿に向かっている途中に露店の飲食店や八百屋から読み取った知識だ。

 ウィンドウによると金貨以上の価値のある大金貨や白銅貨、白銀貨、白金貨、純白貨もあるらしいが、平民がせいぜい使っても大金貨でそれ以上は大商人や国家レベルでしか扱わないそうである。

 そもそも、金額が金額なので普通の店では使えず、利便性も悪いとのことだった。

 俺はチェックインを済ませ、部屋のカギを受け取ると、窓から見える美しい夜景に目もくれず自室、否、自室のベッドへ直行、すぐさま潜り込んだ。

 そして、単純に言えることは一つ、


「キツイ」


 この一言に限る。


「ただただキツイ。もう、今日は何もしたくない」


 そう愚痴って、深い眠りにつき、一日を終えた。




*************************************




 異世界召喚、二日目。身体は痛くない。

 しかし、技術の進んだ世界のベッドに慣れていると、なんか違う。疲れが上手く取れていない。

 だが、仕方のない事なので、気持ちを切り替えるために俺は街の中を歩いて回ることにした。


 このウォートラルは、昔から観光都市として栄えた街だ。

 有名な建物や博物館、美術館が多数あるのはもちろん、この街の大目玉は、城壁の展望台から観る、キシトラス大草原とアルカヒルド山脈である。

 また、この二つが近いことからキシトラス大草原まで行く観光客や山自体がダンジョンとなっているため(やっぱりダンジョンがあった)それに向かう冒険者の宿場町ともなっているようだ。

 という話を一本鉄貨三枚の何の肉かわからない串焼きを屋台で二本、買い食いしながら、その屋台で新たな串を焼くおじちゃんに聞いた。

 ちなみに串焼きはとろみの付いた醤油的な甘いタレの味が付いており、かなりタレの味が強い。

 肉の方は、脂はあまりのっていない、鶏の胸肉をイメージさせる。タンパク質が豊富そうだ。

 しかし、脂の少ない胸肉特有のパサパサとした感じは無い。とても食べやすい。

 胸肉のパサパサ感が苦手で筋肉作りを諦めた俺でも続けられるのでは、と俺は分析する。

 こんな感じで串焼きはすぐ無くなってしまった。

 「おっちゃん、もう一本!」と言いたいところだがある問題がある。

 それは、お金だ。

 今はこうして食を摂り、ベッドで睡眠を取っているがいつまでこの生活が続くか分からない。

 お金は有限だ。

 初期の所持金は金貨三枚。宿代で銀貨七枚、飯代で鉄貨六枚使った。残金、計金貨二枚、銀貨九枚、銅貨二枚、鉄貨四枚。元の世界の金額に換算すると二万九千二百四十円なり。

 お金が減っていくならどうしたらいいのか、答えは単純、増やせばいい。

 そう、働いて稼ぐということだ。

 屋台のおっちゃんにいい仕事は知らないかと聞いてみようとした時、先におっちゃんの方から質問がきた。


「兄ちゃん、あんた、ギルドに入会しにウォートラルまで来たのか?」


 ギルド! きました、ギルド! マンガやらアニメやらラノベを観まくった俺にとってお馴染みの言葉。やっぱりこの世界でもあるんだ、としみじみ思いつつ、あえて知らないふりをして情報を引き出す。


「ん? ギルドってなんですか?」


 するとおっちゃんは心底びっくりしたように両目を見開き驚くと怪しむような目線を俺に向ける。


「おい、あんた。ギルドを知らないのかい。地元にもあっただろう」

「あ、いや、地元が変わったところにありまして、存じませんでした」


 これは、偽らざる本音だ。

 おっちゃんは意外にも「そうか」と言ってすぐ納得してくれた。

 その後、またもや、おっちゃんから色々な話を聞いた。

 曰く、ギルドとはいわゆる国際的な組織であり、各村や街に必ずあり、入会する事で様々なサービスを受けられるらしい。

 一例として、素材をギルドで買取してくれたり、ポーションや装備を購入する時、割引されたり、戦闘の指導を無料で受けられたりなんかもする。

 だが、その代償と言ってはなんだがギルドの命令は絶対らしい。

 例えば、モンスターが街を襲った場合、ギルドから撃退命令が出たら必ず戦わなければならないというものだ。

 だが、モンスターの襲撃も滅多にないし、そこまで束縛も厳しくないのでかなり自由に行動できるらしい。

 だから、入っていて損は無いということだ。

 入会条件は多少の入会金だけのようだ。

 やることは決まった。

 俺はおっちゃんへの情報代の代わりに串焼きをもう一本買うと、片手に持ちながら教えてもらった方向に歩き出す。

 そう、ギルドへと。

お久しぶりです。

試験の日々、アニメの誘惑、いやぁ大変です。

遅くなりました、すんません。

感想よろしくお願いします!(参考にします!)

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