グラブのイメチェン 画像有
--グラブ--
クラスメイトがイーリス家にバイトにやってきたのだが、今日明日の休み2日間は姉貴から今回は働かなくて良いから好きに過ごせと言われて軽く重要な場所の案内と、食堂で食事を終わらせたところだ。
「で、俺になんか用があるとか前にちらっと言ってなかったか?」
大広間でヒナさんがピアノに憑りつかれたように弾き、それに合わせてイノさんとマリナさんもギターとベースを弾いており、超ハイスペックな演奏が流れてるのを横目に聞く。
クラスメイト達はそんな光景を口をぽかんと開けたまま見惚れていたがハッと言う表情で気付いた。
「そうだった・・そっちが本題だった。」
「あっちのえげつない演奏に聞き惚れてた。」
「今も聞き流すのが惜しいくらいだけどこうして話してても聞けるし・・まぁうん。」
「それに、まだ聞ける機会あるし。」
「で、何の用だ?」
マムがポムと両手を叩きながら答える。
「あ、そうそう。グラブの髪型を変えたかったんだよ。」
「俺の?」
「なんかこだわりがあってその髪型ってわけじゃないでしょ?」
「まぁな。面倒で伸ばしっぱで鬱陶しいところを切ってるだけだし。」
「櫛も通さないからぼっさぼさなだけなんだよね?」
「おう。」
まさしくその通り。
全く支障ないし、長いのにも慣れたし。
「それでロングなウルフヘアーになってるのですからある意味奇跡ですが。」
グラスが何か言ってるがガチで偶然で意図したものじゃねぇんだが。
「で、それを色々クラスで話し合って解決策がいくつか出たから試してみようってなったんだよ。」
そこで、メルがヒナさんの料理の余韻に浸ってる状態で答える。
「今日は予想外にぃ、時間がたくさんあるしぃ?」
「あぁ・・・まぁ、特にこだわりもねぇし、今日は暇だから良いけど。」
俺の髪かよ・・。
ちなみに、ノアとイブはヒナさんの隣で邪魔にならないギリギリの距離で楽しそうに演奏してるヒナさんたちを凝視してる。
「とりあえず、そこに座って。」
「はいはい」
2人用の椅子にとりあえず座ると、マムがいつものように膝の上に座ってくるし、隣にメルも座ってきたが、いつものことなので全員が気にせずにそのまま進める。
そこから女子メンツが俺を囲って何か始める。
「とりあえず、軽く髪濡らして櫛で整えるところからだね。」
「その前にこれ着けないと」
「そうだった。」
そう言われて防水加工されたマントっぽいので全身を包まれる。
そして、髪を軽く濡らして櫛で梳かれる。
「あ、グラブ君の髪って硬いけど思った以上ではないかも。」
「ちょっと癖有?」
「後、髪量多いね。」
「確かに思った以上に柔らかいし多い・・ちょっと硬いけどほとんど気にならないくらい。」
「ちょっと癖あるけど素直だから櫛で梳けば簡単にストレートに出来るね。」
「と言うより、髪をきちんとケアしてあげれば癖とかほとんど目立たなくなるんじゃない?」
「ほんとだ。でも、グラブ君のことだからそういうのってそこまでやってないよね?」
意外と傷んでないと呟かれたから心当たりを伝える。
「ん?ただここのシャンプーって洗剤の質が良いからかもしんねぇ。」
「あぁ・・後、ここのご飯おいしいし、そういうのも原因かも。」
確か髪質って肌もだが食い物に結構左右されるとか何とかイノさんが言ってた気がする。
「なるほどぉ。あり得るかも」
「ん?」
「ハーブ君どうしたの?」
櫛でせっせとなぜか数人がかりで梳かれてる光景を程よく離れた場所にいたハーブが首をかしげてるのは良いとしてお前・・・今、暇になったつぅか俺の頭を弄る要因からあぶれて暇になった女子がお前の髪を編み込んでるんだが良いのか?(肩を余裕で超えるくらいの長さ)
「今思ったんだけど、グラブ君今のストレートロングのまま毛先を整えるだけで良い気がする。」
全員「え?」
そう言われて全員が俺の顔を見る。
確かに今、髪は解かれて割とさらさらのストレートになってるが。
「・・・アレ?」
「確かに・・」
「これは・・」
「予定変更。」
そして今度は、ハサミで毛先を切られ、すきばさみ?って櫛が混ざったハサミみたいなのであちこちを切られ、櫛で再度整えられる。
全員「・・・これは」
「ん?終わったのか?」
なんとなく頭が軽くてすっきりした気がする。
毎回の疑問だが、足元に落ちてる大量の髪を見ると一体どこにこんなにあったのかと思う。
「う・・うん・・終わった・・よ?」
「なんでそんな挙動不審なんだ?」
「え、えぇえっと・・」
「失敗したわけじゃないんだよ?ほんとだよ?」
「そうそう。」
「成功どころか大成功。」
「良い意味で予想を裏切られたというか、予定してたのよりもはるかに上回ったというか。」
「いや、マジでどうなってんだ・・」
で、マムとメルに視線を向けるとぽぉっとなぜか俺をいつもより熱視線で見てる。
「・・いや、マジでどうなってんだ。」
そこで、姉貴がへぇと感心するような声を上げながら教えてくれる。(実はずっと近くにいた)
「良い感じじゃない。」
「悪くはないんすね?どうなってるかさっぱりっすけど。」
「えぇ。すごく良いわね。特にあんたのチンピラ風の目つきの悪さがむしろメリットになってるわ。」
「目つきの悪さがデメリットにならないってあるんすか?」
「割とあるわよ?ちょっとさ、そこに立ってポケットに両手突っ込んだ状態でメンチ切りして。」
そう言われたところで切られた髪を払われ、包まれてたマントをはぎ取られたので言われた通りに両手をポケットにつっこんで、睨みつける。
全員「・・・」
「・・で良いんすか?」
「戻って良いわよ。」
・・何なんだ?
「いやぁ、確かにこれはすごいわね。」
「いや、マジでどうなってんすか・・」
そこで、いつの間にか演奏を終えていたヒナさんたちが隣にいた。
「わぁ!チンピラからドンに進化した!」
「ヒナに賛成ですが、まだ10歳と若いことを考慮すると若頭ですね。」
「うむ。小者感が消え、良い感じに強みに変わってるでござるな。」
なんかすごい色々言われてるが・・ドンとか若頭て・・マジで俺どうなってんだ。
「とりあえず、マリア。」
「全身鏡を用意しますね。」
それから、数分ほどで全身鏡がたどり着いてようやく今の姿を目にすることが出来た。
そこには、姉貴からチンピラとさんざん言われた姿ではなく、どこぞのごろつきとかを取りまとめてる一大集団の出来るタイプのボスみたいになっていた。
・・確かにこれは、ヒナさんがドンとか、マリナさんが若頭とか言うわけだわ。
てか・・なんか懐かしい面影が・・て、そうか・・親父に似てるんだ。
親父が今の俺と同じ髪型だった。
「いや、ある意味悪化してないっすか?」
チンピラからその取りまとめのボスに格上げされたらガチでビビられるんじゃ・・。
「そこが良いんじゃないのよ。」
姉貴が速攻で否定してきた。
「あんたが愛嬌を装備したって強みがなくなって珍獣になるからむしろその方向性で小者感を消した方が絶対に良い。」
確かに俺に愛嬌は一番似合わねぇのは自覚あるけどさ・・珍獣って・・。
「そうだよ、グラブ君。それが絶対かっこいい。」
「うむ。グラブ殿は護衛することが仕事。つまり、あらゆる悪意を退け、排除する必要があるでござる。」
「つまり、寄ってくる害虫を消すだけではいけません。そもそも近寄らせてはいけませんし、あらゆる不確定要素は徹底的に排除すべき。であれば、見た目で威圧は効果的です。」
ヒナさん、イノさん、マリナさんから絶賛と言うか、俺の本来の立ち位置を考えた上でのメリットを教えてくれる。
確かに、そう言われると俺はビビられてナンボか・・。
俺が何となく納得してたところで姉貴が教えてくれる。
「そうよ。黒髪3人衆が言ったように、あんたはビビられてナンボ。チンピラみたいな小者感があるとデメリットが目立つけど今のあんたなら下手な輩は近寄ってこないし、無駄に頭の回る奴なら勝手に勘違いして空回りしてくれる。」
そこでリンさんが補足してくれる。
「そこが隙となるから、そこを突けば大した苦労はなく敵を排除出来る。そうすれば、グラブの立場なら大金星だ。」
「そのまま、そいつら本体かそれらの情報を私らの元に持ってきてくれればそこから芋づる式に全ての敵をこちらで排除出来る。」
「グラブ。君はノアとイブの護衛だ。それと同時にあらゆる敵を排除し、そいつらか関連情報を僕たちへ差し出すことが使命だ。そこから先は僕たちの仕事だ。」
姉貴とリンさんに言われて改めて納得した。
俺の務めはノアとイブを物理的に守るだけじゃない。
あらゆる悪い噂話からも守り、その元凶を排除すること。
そして、そいつらの裏や繋がりのある連中を排除するために姉貴やイノさんたちに差し出す。
つまり、あらゆる敵に対する楔となることだ。
「うす。ノアとイブ、他にも大事な仲間を・・家族を守るためならこの見た目は十分、今までよりも力に、武器になるんすね?」
「間違いないわね。」
「利用出来るものは自分の見た目もフルに発揮させるべきだ。それなら今の君は十全に発揮出来ている。」
「そもそも見た目で判断するような輩、付き合う価値なんてないから遠慮なく切り捨てろ。」
姉貴もリンさんも言うことはごもっともだが・・てか、姉貴・・いや、姉貴の毒舌はいつものことか。
「・・・目つきが悪いのは親父譲りで幼い頃はそんな自分が嫌いだった。それでも親父は憧れで大好きだったからそんな気持ちを無理やり抑え込んで受け入れるようにしてた。」
親父自身の顔も厳つくて、目つきも悪かったし、怖がられてたがそれでも多くの人にとって頼りになる存在だったから、自分が親父に似て嫌なこともあったがそれと同時に誇らしくもあったから幼い頃は正直複雑だった。
全員「・・・」
「でも、今なら、いや今だからこそこの目つきの悪さはデメリットではなく十分な武器になるって言ってくれるなら。それをフルに使ってあらゆる敵を排除して見せるっすよ。親父が実際そんな風にしてたから。なら俺は、親父のように守るために恐怖の象徴になってやる。」
口数も多くなかったし、表情も割と固かったがそれでもいつでも頼もしくて優しくて・・そして自己犠牲をものともしないくらい家族思い・・そんな親父の大きな背中がすごく頼もしくて、今も昔もずっと憧れで目標だった。
だから、そんな親父の代わりに母さんも、グリもグラも・・みんなを守るのが親父から引き継いだ俺の命題だ。
「ホント・・若い頃のあの人そっくりだわ。見た目も中身も。」
母さんがポツリとどこか懐かしそうに瞳を潤ませながらつぶやき、チビ2人がほとんど親父の記憶が薄い中、俺にそんな親父の面影を感じ取ったのかジッと見つめ、姉貴達が俺の言葉を絶賛してくれる。
「よく言った。」
「イーリス家に関わるならそれでこそだ。」
親父に実際会ってみたかったと小さく呟く姉貴とリンさんに、息子として誇らしく思う。
「それにすごく似合ってるしカッコいいわよ。」
「あぁ。すごく良いと思うぞ。」
「あざっす。・・・で、俺、似合ってるでいいんだよな?」
固まってるクラスメイトに視線を向ける。
そこで、ハッと復活したクラスメイトから怒涛の返事が来た。
「似合いすぎて固まってた。」
「かっこよすぎ」
「かっこいいの向きがあまりにも急ハンドルすぎて固まってた。」
「いや、マジでかっこいい。」
「・・良いなぁ。」
「ハーブ君?」
なぜかほほをほんのりと赤くしながら俺を熱視線で見てるが・・どうしたんだ?
てか、髪が綺麗に編み込みが終わって可愛くなってるのは良いのか?
「だって・・・僕がどれだけ頑張って凄んでも怒っても睨んでも全員がほっこりした顔にしかならないんだよ!?」
全員「あぁ・・」
「みんなしてひどい!!」
「それに関しては、私も同感ね。」
「姉貴?」
「私だってそれで言うなら、見た目は割とおっとりした感じってよく言われるから、マリナやあんたみたいに見た目で威圧出来るのは羨ましいと思うわよ。」
確かに姉貴って見た目はおっとりしてるからわからなくはないし、ハーブに関しては・・下手な女子よりかわいいと言われたり、威圧感が皆無と言われてる。
そう言われると、そんな威圧感のない見た目が羨ましいと思ったことはあったが善し悪しなんだな・・。
だが、俺の将来てか近衛てか護衛として生きていくならこの目つきの悪さは運が良かったと思うべきだな。
「だから、グラブ。」
マムが凄んだ顔でなんか言い出した。
「今日から、櫛で髪を絶対に整えるようにね?」
「わかった・・忘れないようにしねぇとな。」
そこでヒナさんから助言された。
「それなら、お風呂で髪洗うときに、これとこれ使うようにすればいいよ。」
「それ何すか?石鹸みたいなもんすか?」
「簡単に言えば、傷んだ髪を治すやつ。」
「髪が痛むと余計にバサついたりするんですよ。」
マリナさんが補足して教えてくれる。
「面倒だろうけど、それが普段から使うだけで櫛で髪を解く苦労もかなり減るから良いと思うよ。」
「うす。」
いつものシャンプー?を洗い流した後に、髪に塗って洗うだけで良いらしい。
それなら確かにちょっと手間だが俺でも難しくねぇな・・て、思い出すとこの屋敷の女性全員と何割かの男性が使ってたやつか。(なんで数回も塗っては洗ってとやってるのかと思ったらそういうことか)
まぁ、それならさっさと切って短くしろよと思うが、メルとマムがダメだと全力で拒否って来たからこうなった。(ちなみに拒否られたときすごい顔で押し倒された)
「じゃあ、それに合わせてグラブ君は装備を身に着けるときにこれらも着けるようにしてね?」
「ん?・・うす。」
もらったのは、数本の長さが様々なベルトとファーってフワフワのやつのようだ。
タダの飾り・・か?
まぁ、動くのに支障ないし良いか。
ベルトは長さ的に腰とか腕とかに取り付ける感じっぽいから適当に着けて、ファーは・・バトルジャケットに縫い付ければいいか。
と思ってたら。
「ベルトは腰とか腕とかに着ける飾りである程度の守りの魔法は付与してるけど一応いざって時にベルト単体で10倍くらいの長さに伸びるようにしてるし見た目以上に頑丈にしてるから縄とか鞭代わりに使えるようにしてるから。で、ファーは温度調整を付与してるからどこにいても快適にしてるわよ。あんたの場合、効果はその辺りが好みでしょ?」
確かに邪魔にならねぇし、守りはあるに越したことはないし、ベルトも地味にうれしい機能だ。
それに、温度調整は地味にありがたい・・戦闘以外の私生活でも地味にうれしい。
「おまけ機能として、ベルトのところに小さいけどマジックバッグを邪魔にならないように取り付けてあるらしいから、1メートル四方くらいなら収まるらしいし、ホルスターも取り付けておいたからナイフとか投擲用の何かをそこに仕込んでも良いわよ。」
至れり尽くせりだった。
バッグは消耗品とか緊急時のやつとか入れておくか。
後、ホルスターにはサバイバルナイフと投擲用のダガーを数本用意しておくか・・そっちの訓練もしとくかな。
スキルに出なくてもある程度扱える程度には・・・と思ってたらヒナさんから追加で言われる。
「後おまけで、グラブ君のバトルブーツに小型のナイフを仕込めるようにしておいたから、後で取り出し方とかチェックしておいて。」
いつの間に・・でも、確かにいざって時にありがたいから後でチェックしておくか。
「あざっす。」
で、見たいとメルとマムから強請られたので装備してみた。
全員「おぉ・・」
「これは・・すごく頼もしそう。」
「一見近寄りがたそうだけど、仲間になったらこれほど頼りになると見た目から判断出来るすごさがある。」
「目つきの鋭さがあるから余計にそう感じる。」
なんか、評判は良さそうだしまぁ良いか。
けど、この目つきの悪さがまさかこうも良い方向で有効活用出来て頼もしさに拍車をかける要因になるなんてな・・。
そう考えるとノアとイブとの出会いはホントに母さんのことも考慮すると幸運そのものだったんだな。
・・・だから、その恩返しもかねてこれからも全力で頑張るか。
ちなみに、見た目で威圧感が出ずにしょんぼりしてるハーブに対してヒナさんが何やらアドバイスをして目を輝かせてひたすらメモしてたが。
・・・・そういえば、ヒナさんも威圧感皆無な人だった。
よく、姉貴に対して凄んで威圧感を出そうと頑張ってるが微笑ましげに眺めながらでっかい胸に埋めるから大抵幸せそうな表情で溶けてる。
だから、その気持ちがわかるからこそこの国でなぜかトップレベルで恐怖の象徴と化しているヒナさんは威圧感を与える方向性を教えてるのだろうが・・ならなぜに毎回姉貴に凄んだ顔で挑もうとするのか・・ハグされて終わるだけなのに。
そうなるとハーブからすると憧れの象徴そのものなんだろうな・・なんつぅか頑張ってくれ。
そこは俺もどうしようもないから。
ちなみに、ハーブに関してだが気付けば誰もが知る毒使い(自作)として想定とは違う意味で恐れる存在と化した。
どうやらヒナさんからのアドバイスは自分の特技を攻めに転じれば良いということのようで、ハーブの得意分野と言えば調合・・つまり、薬を作ることだ。
それまでは、意外なことに馬鹿でかいモーニングスターを振り回し、ケガも病気も状態異常も自作の薬で即時回復と言うある意味恐ろしいパワータイプだが・・なのにマム並みに華奢と言うハーブの一族も抱える全員の謎らしい(ちなみに家族は全員高身長で体格も良いらしい)
で、そこにヒナさんからのアドバイスで自分で薬が作れるなら毒を作って使えばいいと言われそのまま導入。
結果、振り回すモーニングスターに様々な毒が付着した状態となり、ある意味恐ろしいことになった。
それに加え、普段から薬を持ち歩いているハーブだが、そこに複数の毒が追加された。
ちなみに使用する毒だが、最終兵器として皮膚がただれたり、内臓が溶けたりとえぐいのはあるがそちらは基本使わず、使われるのは痺れ薬だったり、全身がかゆくなったり声が出せなくなったり、全身の感度を上げたり魔力をうまく扱えなくしたり、幻覚を見せたり等と、主にデバフ系がメインだ。
・・それらが、まとめて発動する混合版の毒をハーブは編み出し、現在はそのデバフの種類を増やし続けているが、何かあるとヒナさんが鎖を周囲に伸ばすようにハーブの場合その毒を取り出し相手にぶっかけようとする。(ちなみに気化するだけで一定範囲に効果有)
結果、密かに恐れられる存在となった。(ちなみに自白剤もある)
そんなことになり、ハーブとしては満足したようだが、実家から大人しくて引っ込み思案な優秀な優しい薬師だったのに気付いたら優秀で可愛いのに怒らせたら何をやらかすかわからないヤバい奴となってどうしようと頭を抱えられてるらしいがハーブ本人は犯罪を犯すわけではなく敵対相手に反撃するだけで迷惑をかけてるわけじゃないから問題ないと笑顔で言い切ってた。(悪いことしてねぇから余計に実家の人・・頭抱えてると思うんだが)
ん?
マムとメルとか他のメンツの戦法?
あぁ・・また今度機会があればな。
「さて、楽しかったところでシルさん歌ってください。」
ガチで唐突なんすけど・・。
全員「・・・」
あとヒナさん・・この国で姉貴に歌えと要望を言うのがどういう意味か分かってます?
下手に言った輩がことごとく国ごと消滅してるから禁句扱いされてるんすけど?
「・・・あんたね。いきなり何・・」
姉貴も同意見でジト目でヒナさんを見てるがヒナさん・・満面の笑みだ。
「ダメですか?」
「いや、ダメじゃないけどさ・・いきなりすぎるだろという前にこの国で私にそう頼んだ奴らがどうなったかあんたも知ってるでしょ。」
「でもそれって、身の程知らずだっただけですよね?」
そこでイノさんとマリナさんが言い出す。
「では、拙者たちであれば問題ないでござろう?」
「私たちは、歌では勝てませんが楽器でならシルさんの歌に匹敵していると自信を持って言えます。」
「つまり、同じ実力者同士であれば言っても問題ありませんよね?」
「はぁ・・まぁ良いでしょう。それに鈍るし。」
「やった♪」
「ったく・・あんた等とやるとガチで疲れるのよ。」
そう言いながら100%のエンジェルスマイルをまき散らしてクラスメイトの半数が顔を赤くしてプルプルしてる状態を横目に姉貴がヒナさんを抱きしめてでっかい胸に埋める(ヒナさんは幸せそう)
つぅか、流れで聞くことになったがこれガチでクラスのメンツもわかってるのか知らねぇけど超絶レアだぜ?
姉貴は確かに定期的に歌うが大抵他人に聞かれないようにすることが多いからこの家で生活してても聞けることはほぼ皆無だ。
だから俺も実は初めて聞く。
ちなみにそれからの光景は、言葉に出来ない感動する時間だったとだけ言っておこう。
そして、姉貴が虹の公爵令嬢と呼ばれてる由縁をきちんと理解出来た。
「で、ハーブはいつまでその髪型なんだ?」
「え?」
そう言いながら、用意されていた全身鏡でハーブは初めてきれいに編み込まれて可愛くなっていることに気づいた。
「ちょぉお!?いつの間に!?」
「俺が髪切られてる最中には開始してたぞ?」
「なんで言ってくれなかったの!?」
「抵抗しねぇから不思議に思って放置してた。」
「ひどい!!」
うん・・慌てて解こうとしてるが満面の笑みの女性陣に押し倒されてあっけなく拘束されその日は帰るまでその髪型のまま過ごすことになり、遠い目をしていたのは余談。




