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最強令嬢の育児日記-PS:育児対象は拾いました-  作者: ミコト
第1章 入学

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グラブVS別クラス その2 画像有

--グラブ--

何か知らんが、同級生の他クラスの男連中全員がいきなり俺に喧嘩を吹っ掛けにやってきた。

その結果、俺が負ければメルとマムに近寄るなと言うこととなったが、

逆に俺が勝てばそいつらは全財産を俺に差し出し、退学になるそうだ。

それに加えて、そいつらの両親がそんなクソガキに育てた責任を取り、

そいつら自身が現時点でやらかしてるあれこれをしっかり清算し

姉貴たちが独自に動いてるらしいのでそれらも加算され、

全ての女子から敵認定されるんだとか。


うーん・・イーリス家にケンカを売るなと言うより、イーリス家に下手に干渉するなと言う話はよくあちこちで聞いてたけどこういうことだったのか。

確かに反撃がえげつない・・しかもどこまで被害が拡大するかがさっぱりわからない。


そして、なぜか学園長(見た目は眠たげで優し気な美少女)とヒナさん(清楚系美少女)が友人同士になってるのに加え、俺の魔法の練習台にしてしまえと笑顔で提案されてしまった。




・・良いのだろうか?

・・・別にいいか。

メルやマムにゲスな視線を向けてたし何か企んでる感じでムカついてたし、ヒナさんが死んでなければどんなケガも治すから遠慮なくやれと言ってたしお言葉に甘えさせてもらおう。

ちょうど威力の調整の練習がしたかったし。





「はぁい、では司会は600年前から学園長をやってる私イストワールと」

「解説は、ピアノの黒天使、ヒナ・イーリスでお送りしまーす」

・・・あの、見世物にされるんすか・・俺。

てか、お二人さん楽しそうっすね・・周囲はヒナさんの鎖でばっちり封鎖され、クラスメイト達は全員俺に巻き込まれないようにしっかり距離を開けてるから問題はないか。

ちなみに司会と解説の2人だが、ヒナさんがグミらしきお菓子を作ってたらしくそれらをモグモグしながらやってる(クラスメイトももらったらしい)

グミな理由は、手持ちに入れててもクッキーのように割れたりすることがないからとのこと。

他にもグミのように見せかけて違うお菓子も混ざってるそうだが・・まぁ良いか。

「イストワールさん、長生きですねぇ?」

すっごい軽く言ってるけどそれ・・普通の人間じゃないってことなんだが?

となるとどんな種族だ?・・・それ系の勉強してねぇからわかんねぇ。

イノさんだとわかるか?

「200年くらい前から数えてないから細かい日は覚えてないけどね。」

「あらまぁ。とりあえず、戦闘ルールを説明しましょうか。」

「そうだね。ルールはシンプル死ななければOK!そして逃げは負けである!」

ルールがすっげぇ雑なんだが、それはルールと言えるのか?

「死んでなければ私が治しますし、わかりやすくていいですね。卑怯なこともバッチこいだと。」

「それも頭脳戦の1つ。そのくらいのことは自力で対処出来ないと今後、彼の将来を考えると大事な経験でしょう?」

「そうですねぇ。まぁ、主であるノア君とイブちゃんがそもそも相手の顔を見た瞬間か、一定範囲内に踏み込んだ瞬間内心を察知しちゃうので構えるだけ時間の無駄になる可能性は高いですが、万が一のことがありますからね。」

えぇ・・あいつらそんなに高性能だったのかよ・・。

確かに毎日屋敷内の人全員がこいつらの捜索をして全敗して毎日膝から崩れ落ちてたけど。



「くそぉ!ここまで来たらてめぇを完膚なく叩きのめしてあの女共を俺のものにしてやる!」

「あ?」

正直ヒナさんに言われて制御の練習台にする程度で済ませてやろうと思ったが




もういい。

辛うじて残ってた情けもなくなった。

「もういいか。こいつら・・・別にいいか。」

けどまぁ、制御の訓練が必要だから遠慮なく実験台にしてやるか。

「ひぃっ」




--マム--

わぁ・・・。

グラブの表情が・・完全な無になった。

何言ったんだろあの紫野郎。

いつもチンピラオカンとか言われるくらい彼、視線は鋭いというか目つき悪いし、長いウルフヘアーな所が余計に不良っぽさを加速する。

ただ、本人曰く髪は整える必要性を感じなくてぼさぼさなだけで、長いのは切るお金がもったいない&自分で切ってるから軽く整える程度しかしてないからこうなってるだけでウルフヘアーの存在は知らずガチで偶然らしい。

彼のことが好きになったのは実は入学試験中に一目ぼれしたから。

メルとはこの国に到着したときに偶然試験までの期間を滞在してた場所で隣同士で料理だったり城下町で買い物したりと互いに助け合ったりしてる内に親友になったから一緒に合格出来たのはすごくうれしかった。

入学試験の時に、実技試験で全力で頑張ったから良い成績を収めることは出来たもののメルと一緒に喜んでたものの、ギルドで依頼を受けて日銭を稼ぐ必要があった。

え?

貴族なんだからお小遣いは多いだろって?

そっちは、入学後に使う用・・というか、入学初日に言ったように世界を旅すること・・つまり、実家から1人立ちするための条件が学費は出すからそれ以外は全部自力でやれというものだからないんだよ。

だから頑張るしかない。

で、メルも割と同じような感じで私との違いは世界を旅するか、どこかで安全に仕事しながら過ごすかってだけ。

・・じゃないと、私もメルも多分政略結婚してそのまま・・だったと思う。

正直貴族ならそういうモノだろうけど、メルも私も自分で決めた未来を自分のペースで進みたかった。


まぁ、そういうわけでお金稼ぎをする必要があるわけで、ギルドで冒険者として依頼を達成するのが一番効率的だったの。

・・・けど、その日は運が悪くよそから来たガラの悪い冒険者に絡まれたのに加えて試験で頑張っちゃったせいで抵抗する力もろくに残ってなかった。

おまけに相手は成人男性で女の子でしかも子供な私とメルでは抵抗何て無駄だった。


そんな時にグラブが助けてくれたんだ。

本人は急いでたらしいから私たちには気づいてなかったけど、見過ごせなかったらしく私たちが強引に連れていかれそうになってる中、同い年くらいの子がものすごい勢いで走ってきたなぁと思ったらほぼ通り魔のごとく走る勢いそのまま相手を飛び蹴りで薙ぎ払い、そのまま肩と首に強烈な蹴りとパンチをお見舞いしてた。

トドメに私たちから距離を離すように鳩尾を蹴り飛ばした後、

「うっせぇなぁ、邪魔すんじゃねぇよ。・・やべっ、まだ向こうにいるよな!?おぉい!こっちに屑がいるから適当に処理しててくれ!俺、急いでるんだ!!」

するとちょうど近くを通りがかった他の冒険者たち(男女混合のお姉さん方)

「良いわよ。確かにかわいい子たちね・・ちっ、てめぇみたいなのがいるから依頼を積極的に受ける女性冒険者が少ねぇんだろうが・・あぁ?」

・・ものすごいドスの効いた声でしっかり脅迫した後どこかに引きずって行った。


・・・正直すごい怖かった。

お姉さんの方が怖かったけど、一緒にいたお兄さんはなぜか遠い目をしてたからいつものことのようだ。


結局その後、お姉さんたちとは出会えず(引きずられてるときにお礼は言った)、グラブ君とも遭遇出来なかったけどまさか同じクラスになるとは思わなかった。

今思うと、助けてもらった時、私たちのことを心底心配してる優しく見つめてたあの目に惚れたんだと思う。

メルも一緒だったようで、いつかお礼を言いたいねと言ってるところでまさかの同じクラスにいた。

結局お礼を言えないまま、いろんな話をしたり互いに色々教え合ったり助け合ったりしているうちにますます好きになっていった。

・・・だからメルがグラブにおんぶしてもらった時、あのおっきなおっぱいを押し付けないようにする体力がなかったのは本当だけど実はあの時、そのまま誘惑出来たら良いなって思惑もあったからある意味グラブはメルの思惑にまんまと引っかかったんだよねぇ・・言えないけど。

私も表情には出さないようにしつつもメルのおっぱいに陥落しかけていたグラブに強引な手を取ったけど・・だって、羨ましかったんだもん!

私、身長もおっぱいもちっちゃい(無ではないけど)から全力であのくらいしないと女の子として意識してもらえなかっただろうし。


え?

貴族令嬢のくせにそんな行動をとってても良いのかって?

私はお兄様から。

メルはお姉さんから同じことを教わったから大丈夫。

どんなことを教わったかって?

好きな相手には、遠慮なく自分が持てるもの全てを駆使して誘惑して押して押して押せ!

そして、相手が自分を押し倒して既成事実を迫るくらい夢中にさせればこっちの勝ちだと!

身分?

そんなの気にするだけ時間の無駄だ。

そんなことをあーだこーだ言うやつは関わる価値がないから無視しろ!

って、言ってたけど。

後に私もメルもどっちの一族も変わり者扱いだったらしく、シル様からこの国だと割と普通だけど他所だとかなり珍しい珍獣扱いだそうな。


まぁ・・その後なぜか遠い目をしていたお父様に説教されてたけど、お母様はそっぽ向いてた(メルの方も同じく)

その感じさ・・間違いなくどちらのお母様もお父様に対して同じことをしてそのまま夫婦になった流れだよね?

聞けないし聞かないけど。

それと、実家に手紙でグラブと結婚するために頑張ってますって入学試験合格の知らせと一緒にメルと一緒に連絡した後、家族が身分差は問題なくグラブとの仲を否定しない返事にグラブは疑問だった。

それについてだけど、シル様が何かやったらしく故郷の国の3割の人間が不正があっただか犯罪を何かしら犯してたとかで罰を受けてたり、それらの報酬金がなぜか実家に全額届いたらしい。

メルの方も一緒だったらしく、その後、追加で手紙が私たちの元に届き、そこにはグラブのことは大歓迎と言うことが書いてあった。

・・・・シル様?何をしたんですか?

怖くて聞けないけどグラブが遠い目をしてたのが気になった。(深入りしない)



で、毎日頑張ってメルと一緒にグラブを誘惑しつつ好感度を上げて自分たちも役立つんだってアピールをした。

クラスメイト達も男女問わずみんななぜか手伝ってくれたから1年以内に既成事実作ればいいかな?と最終手段を考えてたらまさかのグラブから私とメルに好意があることを匂わせて来た!

しかもライクじゃない!ラブの方!私たちと一緒!!

それにどこか恥ずかしそうにしつつ私たちのことを優しくそして熱く見つめる目にキュンとして待つことにした。


なのに!!

わけの分からない連中が邪魔をしたの!!

もう、ふざけんな!!

せっかく、偶然を装ってグラブに抱きしめてもらってたのに!

メルも同じく偶然を装って抱き着きつつおっきな凶器で私とのサンドアタックで誘惑してたのに!

と言うか、主にメルに対してで私にもだけどその気色悪い目で見るな!!

スタイルとかは別にして割とかわいいってメルもそうだけど多少自覚してるけど!

割とクラスメイト達、みんな美形揃いだなと思ったからその中だと平均かなって思ったけど!

腐るわ!!

目潰しすんぞ!!

・・グラブって、何というか良い香りがするんだよね。

何の香りだろ?

確かメルが、爽やかな薬草っぽいって言ってた。

あれかな?

お母さんが病弱らしいからその関係でお薬を触る機会が多かったから染み着いたのかな?

けど、どこか落ち着くから匂いを嗅ぎ続けたくなるんだよね。

メルも一緒みたいで抱き着いて誘惑しつつグラブの香りを楽しむのが日常。



で、気付けばヒナ様がすごいかわいい笑顔でえげつないことを言いつつグラブに対してないことばかり叫んでた連中を大量の従魔と鎖で包囲してた。

・・二つ名の通り天使みたいですっごい可愛いのに!!

可愛いのに怖い!!




それと、あの屑どもグラブ君に何言ったの?

いつもなんだかんだで表情豊かで無表情であることが全くないから見てるだけで割と面白いのに完全な無の表情になったんだけど?

その表情を見てるとゾクゾクして新しい扉を開きそうな気がするんだけど?

まぁ・・なんとなく何言ったのか察してるけど。

あの気色悪い視線的に・・考えないことにしよう。

「あららーグラブ君の逆鱗に触れちゃったみたいだねぇ。シルさんがオカンって言うくらい家族と言うか仲間を自分を犠牲にしてでも大事にするタイプだから」

「あぁ・・オカンってそういうことかぁ。彼は激情すると逆に冷静に冷徹になるタイプかぁ。一番怒らせたらダメなタイプだね。」

「そうなんですよ。聞いた話、グラブ君のお母さんが元気になったことを記念して、家族全員で城下町に遊びに行ったときにお母さん質の悪いナンパにあったらしくってね?」

「あらら・・私、彼女と会ったことがあるけど可愛い人でしたね。深窓の令嬢と言っても疑わないくらいだったね。」

マジか・・確かグラブもそうだけど亡くなられたお父さん含めてご両親の祖先全員平民だって聞いてたのに令嬢みたいに可愛いってそれは是非見たい。

それなら、弟さんと妹さんも絶対可愛いじゃん。

絶対見たい。

そして、当然仲良くなりたい。

「そうなんですよ。で、強引に腕をつかんで引っ張ろうとしたんですよ。」

「体の弱い人ならそれは危険だね。」

「で、今みたいにブチ切れたらしくってその時ホントにヤバかったらしいですよ?」

「そういえば、噂で聞いたかも。子連れの大人の女性に強引に迫った5人組の男性が10歳の男の子1人に半殺しにされたとか他の冒険者が10人がかりでその少年を止めて宥めたけど全員ボロボロになったとか。」

「良く知ってますねぇ。実は半殺しじゃなくて9割殺しで全ての装備が修復不可能なくらいボロボロになったそうですよ。止めた人たちは装備はボロボロで、実は半殺し状態だったんですよ。まぁ、止めた人だけは私が治したんですけど。・・そういえば、その中に半分くらい中級冒険者、何人かAランク冒険者がいたらしいよ?」

「おやおや。グラブ君は大分ハッスルしたみたいだね。」

え・・地味にグラブの戦闘力が高いことが判明されたんだけど?

まだ、重力魔法をロクに戦闘に扱ってないから普通に喧嘩殺法だけなんだよね?

と言うか、それですらイーリス家では見習い扱いって・・ノア君とイブちゃんもだけどあの一族ってマジで何なの?(お父様が全力でイーリス家はヤバいって言ってた理由が分かった気がした)



・・ちょっと待って?

重力魔法だけでかなり万能ですっごい強い魔法なんだよね?

それと普通に武器なしで普通に強いとかグラブって・・もしかして私の想像以上にすごいというかヤバい?

「で、ナンパした人は治した後全身骨折の後治してーって10回くらい繰り返して私の敵って周知しておきました♪」

わぁ・・容赦ない・・エンジェルスマイル浮かべてえげつないことをいうのはやめて欲しいんですけど。

ヒナ様に敵認定された時点で人生終了したようなものじゃん・・て、グラブなにしたの?

全員が・・しかも、かなりのやり手らしい人が全員がズタボロって・・。




「とりあえず、殺合開始ー」

・・緩い。

良いのかな?

と言うか、今、試合って違うニュアンスに聞こえたの気のせい?


そんなグラブを倒そうとしてる連中は人数差で勝てると思ってるっぽい?

確かに100人くらい軽くいそうだし、ホントはすごく心配。

でも、メルもだけどグラブを信じたい。

心配だから足元になぜか大量に集まってる猫を数匹抱っこして抱きしめる。

メルも私と同じだったようで抱きしめてるのは可愛いけど、おっきなお胸に猫埋まってるけど・・猫抵抗しないし・・良い・・のかな?(私が埋まりたい)




「くたばれやぁぁ!!」

と紫頭が叫びながら、火と、風、雷、水、土のこぶし大の魔法が無数にグラブに飛んでいく。

無表情なままのグラブが指を1本クイっと上から下へ振ると全ての魔法が地面にたたきつけられる。

ズドンと音を立てながら地面に軽くクレーターが作られながら魔法が消失する。

全員「・・・」

「早速重力魔法を使ってるみたいだね。」

「もっとも簡単で定番の1つ、ベクトル変換ですね。」

「ベクトル・・かい?」

「おや?イルさんは知らない単語だったり?」

早速ヒナさん、イストワールさんを愛称で呼び出してる。

「ヒナちゃんの故郷の言葉かな?」

そっちはそっちでちゃん付けだし。

「みたいですねぇ。所謂あらゆる方向と言うか向きを強制的に変える技ですね。」

「なるほどね。つまり、グラブに向かって飛んでた魔法の向きを全て地面のある下に変換したわけだね。あれなら確かに、細かい制御は必要ないから所謂初級編だね。」

魔法の向きを変えちゃうのが初級なんだ・・重力魔法ってすごい。

「ま・・まぐれだ!!続けてやれ!!」

わぁ、あきらめないのは凄いけど逆切れしてるのは紫頭だけだよ?

後のメンバーは半分やけくそっぽい。


また地面にたたきつけられるだけじゃないの?と思ったら今度はエアデコピンしながら飛んできた魔法を放った人の方へ戻っていく。

「なっ!?ぎゃぁっ!」

「器用なことをするね。」

「ベクトル変換の定番!ベクトル反転!!あれぞまさしくアクセラレーター!!きゃぁぁ!!」

いや、大興奮しててヒナ様可愛いけど、グラブ早速向きを逸らすだけではなくカウンターしてる。

と言うより、最後にヒナ様が言ってたアクセラ何タラって何ですか?


その反転で3割くらい人数減った。

それで下手に魔法を撃つのはダメだと判断したらしく接近戦を仕掛けてきた。


そこでグラブがニヤッと微笑んでクイっと指を下に向けるとズドン!と近寄ってきた連中が全員地面にたたきつけられる。

クレーターが少々出来てるのと装備がさっきからピッキピキ言ってる。

「まぁ、普通近寄ればそうなるのはわかってることだよね普通。」

「ですよねぇ。でも、かなり制御上手になってますねぇ。」

「ヒナちゃんそうなのかい?全ての装備にヒビが入ったりあの感じだと骨にもヒビが入ってない?」

「だって、制御出来てなかったらヒビ程度で済まないし。」

「おや?シレっと、えぐいことになってた可能性があったどころか何人か過去に犠牲者がいたようだね?」

「大丈夫です。治したんで。」

「それなら安心だね。」

全員「・・・」

アレ?

この場合、いつでもトドメとさせるのにあえてしてないという一種の拷問だと嘆くべきなのかな?

それとも、そんな重症にならずに済んだと喜ぶべきなのかな?

「後、範囲もきちんと指定出来てるね。良い感じ」

「範囲をあえて狭くしてるのかな?」

「そうですよ。」

「ちなみに全力でやればどのくらい?」

「グラウンド内程度なら全部やれちゃうし、敵もぺらぺらになりますねぇ。後、やろうと思えば空高くに打ち上げた後地面にたたきつけたら原型とどめないかも?」

「それなら制御はほぼほぼ出来てると言ってもいいかもしれないね。」

全員「・・・」

さすがに勝ち目がないと顔が引きつり出した。

「んーグラブ君!」

「何すか?」

「魔法の制御は合格あげちゃうから使うなら補助だけ使って後は攻撃に使うの禁止でー!」

「うす。まぁ・・まだそっちの制御は上手く出来る自信ねぇし、かかって来いよ。魔法使わず相手してやるよ。」

と言いながら既に7割くらいいなくなってると言いつつそれでも数十人はいるから結構多い気がする。



そして、全員がそれなら人数差で勝てると思ったようだ。

実際グラブは武器なんて持ってないし、何人かは実家のお金で高性能なのを準備してるから余裕とすら思ってるみたい。


・・・馬鹿だなぁ。

確かに防具は全員一緒の制服だから一緒だとして武器は持参だけど、グラブが誰に仕えているか知ってたらただのファイター用の薄手のグローブに見えるけどあのイーリス家が普通のを渡すわけがないのに。

で、隣にいるノア君とイブちゃんに聞いてみる。

「グラブが身に着けてるグローブってどういうやつなの?」

-拳にかかる負荷を極限まで減らして身体強化の威力を底上げしてくれる。-

-後、大抵の魔法も武器の攻撃も弾き返せるくらい頑丈。-

-ざっくりいえば、ひたすら頑丈で拳を痛めないようにするだけ-

「なるほど・・」

それ・・グラブの戦法的に無敵の盾で殴りつけてるようなものだからわかったうえでそんなのを渡してるよね?


それからは、圧倒的だった。

素の身体能力だけで戦ったらしく、動きは確かに速いと言えば速いけど目で追えないほどじゃなかった。

けど、懐に潜り込むのがすごく上手でそこから容赦のない膝蹴りに回し蹴りにアッパーにストレートと鳩尾だの頬だのに叩きつけられる。

逃げようとしてもグラブの重力操作で地面に縫い付けられ、死角から襲い掛かろうとしても野生の獣のようにいきなり振り向きながら首に強烈な蹴りを叩きつける。

その時のグラブは目をギラギラさせながら獰猛な笑みを浮かべていた。

普段の鋭い目つきとウルフヘアーなのが地味にマッチして獰猛な肉食獣のように感じる。




全員「・・・」

全員が無言になった。

だって、重力魔法を使おうが使うまいが人数差圧倒的だったのに、たった1人のグラブが圧倒的で、相手は一切手と足どころか卑怯な手も出す余裕なく終わったんだもの。

あったとしたら、威勢良く吠えてたくらい?

「うんうん。全員一応生きてるね。」

ヒナ様・・・重要なのそこですか?

「グラブ君もすっきりした表情になってるからストレスも発散出来たようでよかった。」

学園長も気になるとこそこだけですか?

「重力の制御も合格かな。」

「あざっす」

「次は、補助の方の制御だね。」

「頑張ります。」

「後処理はこっちでやっとくから、行ってあげたら?」

「なんとなく聞いてたから察してるけど、もうグラブ君は伝えても良いと思うよ?」

「・・うす。」

何を・・・あ。

メルも思い出した。

グラブがこの騒動になる前に何を言ってたかを。


それを思い出して顔が赤くなりつつある自信がある。

メルも同様に顔を赤くなり始めてる。


その時、ヒナ様によって襲ってきた全員がケガを治されながら鎖で全身を縛り上げられながらどこかに連れ去られていくのを他人事のように眺めつつ、どこかすっきりとしつつも緊張した覚悟を決めた表情をしたグラブがこっちに近づいてくる光景にいっぱいいっぱいだった。

そして、近づくごとに心臓の鼓動が激しくなる。


うん・・猫ちゃんごめん。

このまま抱っこさせて・・落ち着かないから。

うん・・ありがとう。

その長い尻尾器用だね・・頭撫でてくれて・・・応援してるんだ?

ありがと。



そして、グラブが私とメルの前まで戻ってきた。

「あぁ・・すぅ・・はぁ。」

息を整えたところでグラブは声を出す。

「本来ならプレゼントか何か持って景色の良いとことかで言った方が良いんだろうが、なんつぅか俺らしくねぇし、ほとんど勢いで言うから。」

「大丈夫だよ。」

「私も大丈夫ですよぉ」

「ありがと。まぁ・・互いに気持ちはわかってると思うが声に出して言わせてくれ。俺は、マム・リーテン、そしてメルーラ・シュペートの2人が好きだ。結婚を前提に俺と付き合ってくれるか?」

私とメルは視線を合わせて頷く。

2人とも答えは最初から決まってる。

メル&マム「もちろん喜んで。」

「あぁ。これからよろしくな。俺、これからも頑張るし2人を支えるから2人も俺を支えて、時には怒って欲しい。」

「うん!互いに切磋琢磨しよう!」

「一緒に支え合って頑張りましょう。」

と言ったところでノア君とイブちゃんが何かをグラブに渡す。

「え・・なんでそれをお前らが持ってんだ。」

-イノさんからの宅配物。-

「あの人か・・えぇっと、何つぅかさイノさん・・入学初日に手伝ってくれた黒髪イケメンの兄さん、覚えてるか?」

「確か、陰の守護者って呼ばれてた人だよね?」

「私も覚えてますよぉ?」

「あぁ、その人だ。その人に習って作ってみたんだ。まぁ・・イノさんに結構手伝ってもらったし、付与もしてもらったから俺が作ったとははっきりとは言えねぇが、記念つぅか、お揃いっつぅか・・その・・普段使いとかで使ってくれると嬉しい。」

グラブがくれたのは、髪紐だった。

私の髪色と、メルの髪色を編み込んで金色の糸で纏めてある。

私の髪もメルの髪色にグラブの金色が良い感じだ。

デザインとしてすごくシンプルで普段使いにはすごくよさそう。

「効果は、髪質を痛めねぇように守ってくれるらしい。何つぅか、2人とも髪きれいだし、何か渡したいって思ったから髪留めなら邪魔にならねぇしプレゼントにするならいいかなって思って・・さ。」

うん。

早速メルと一緒に髪に留めてみる。

と言っても、後ろで適当に結んでるだけだけど。

「その・・どうかな?」

「似合いますぅ?」

「あぁ。すごく良いと思う。・・それに、師匠であるマリナさんから男でも髪を後ろで留めたりするのはおかしくねぇって教えてもらったし、無駄に俺の髪なげぇからちょうどいいかと思ってさ。」

そう言ってグラブも後ろで髪を束ねる。

「指輪とかはまだはえぇし、これをその・・カップルの証ってことにしてくれねえか?・・いつか指輪は準備するから。」

「うん!もちろん!」

「待ってますよ。でも、これ凄く素敵です。」



何て言うか、私としてはカップルお揃いで彼氏の手作りを告白と同時に貰うってすごく素敵だと思うんだ。

すごく照れ臭そうにしてるグラブ・・ありがとうね。


これからよろしく!






「ところで、ヒナさんはいつの間に戻ってきてたんすか。」

うん・・実は、グラブが告白し始める辺りには既に私の近くで目をキラキラさせて凝視してました。

「え?だって、せっかく成功するってわかってる告白現場を目撃出来るんだよ!?それなら是非見るよね!」

「・・そうっすか」

あ、グラブがツッコミをあきらめた。

結局いつの間に戻ってきたかは謎のままだったけど。




何て言うか・・ヒナ様って・・こういうの大好きなんだろうなぁ・・。

クラスメイトのメンバーも目をキラキラさせながら静かに私たちを祝福してくれてるし。

次回8/29(土)20:00に投稿します。




活動報告より今後、みてみんで画像を投稿したことや、本作品の掲載等の連絡を行っております。

追加で、実際に経験した普通ではありえなさそうなことだったり、ちょっとした短編を書いたりする予定ですので気になる方はご覧ください。



挿絵(By みてみん)

セレネこと、シルママ


Xでも各種報告を始め、関係ないことも呟いてますので出来ればどうぞ。

https://x.com/sotonekomikoto

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