グラブVS別クラス その1 画像有
--グラブ--
何て言うか、女友達との距離感がメルとマムとは近くなり、それ以外の子たちはようやく通常の友人関係くらいに落ち着いた。
ただまぁ・・全員が俺とメル・マムとのじゃれ合い?のやり取りを楽し気に眺めてるだけになったのは良いんだかどうなんだか。
「・・・で、何故にこうなった?」
「えへ?」
「てへ?」
「いや・・まぁ良いか。」
「オカンが諦めた。」
「そりゃあなぁ?」
「毎日どころかほぼずっとあの状態だし。」
何が起きてるかって?
・・・巨乳おっとりなメルが俺の隣にぴったりくっついて大きなブツで俺の腕を挟み込むのがほぼデフォルト化し、
次にちびっこ元気っこ、そしてノアとイブとは違う意味で猫っぽいマムは俺の膝の上に座り込むかおんぶするように抱き着くかのどっちかでその状態で俺に頬ずりしたり俺の頬をなめたりしてる。
・・でそんなのを朝教室に入ってきた瞬間から開始し、放課後は2人ともっつぅか俺とノアとイブ3人以外全員寮暮らしだから寮まで送ってあげるときまでずっとくっついてる。
最初の数日は毎日小言を言ってたがさすがにそこまで続くと慣れてしまい、小言を言うことすらやめてしまった。
ちなみにあの日から3~4日は経過してるところだ。
その結果、2人はもっと好きにして良いと判断したらしく耳元で囁くように俺をほめるようになった・・。
それは良いとして、クラスメイトのメンツもその光景がいつもの光景と思うようになったのでスルーするするようになった。
・・・わかってるんだよ。
これまでこの2人以外の女子も楽しそうに俺に抱き着こうとしてたのがあのグラウンドでの1件以来、抱き着くことをしなくなった。
とはいえ、普通に会話はするし互いに色々教え合ったりするから仲はいい。
あ、男子とも仲は良いからな?
そして、メルとマムの2人は嬉しそうにそして楽しそうに俺に抱き着いてくるし、いろんなことを話した。
当然クラスメイトともだが、それぞれの故郷がどんなところでどういう場所なのか、これまでどういう生活をしてたのかとか将来の夢とかいろんな話をした。
当然勉強しながらではあったが、いろんな奴らの苦労も楽しかった思い出も色々あったことを知った。
時に過去の苦労を慰めたり、過去の偉業をほめたり将来の目標について疑問やアドバイスなど思ったことを色々言ってアイディアを出し合ったり。
すごく楽しかった。
そして、そんな日を過ごしていく中、抱き着いてるのが当たり前のようになりつつもそれぞれ押し付けられる柔らかい感触に幸せになりつつも何ともないそぶりを頑張って見せつつも2人が俺に対する眼差しが他のクラスメイトのダチとは異なりどこか熱を帯びたような愛おしそうにしている。
・・・気付いてるんだよ。
けど俺は・・。
「グラブ?」
「グラブ君?どうしたのぉ?」
「・・・2人の気持ちは・・正直気付いてるんだ。」
メルマム「・・!」
クラスメイト「・・」
ポツリと俺は呟くと2人は目を見開いて俺を見ており、クラスメイトも何か察したらしく静かにしてくれる。
「俺も・・2人と同じ気持ちだってのは理解してるんだ・・けど、その想いに答えるのはもう少し待って欲しいんだ。」
メルマム「・・・」
「・・俺はまだまだ見習いでダメなことが多い。・・理想の俺になるまでって言いてぇけど、それはあまりにも遠すぎる。だから・・せめて俺のこの力をある程度制御出来るようになるまでは待って欲しいんだ。」
「うん。うん!もちろん待つ!ずっと待ってるから!でも、私だって負けないくらい頑張るから!」
「わ、私も!待つ!ずっと、ずっと!・・私も出来ないことはたくさんあるから、ゆっくりでも1つずつ出来ることを増やしてせめて心の支えになるから。」
「・・ありがとう。2人とも無理はするんじゃねぇぞ。」
そこで、俺の膝の上で嬉しそうに俺の胸に頬ずりしてたマムがそっと呟くように尋ねる。
「その・・ここで聞くのは卑怯だけどさ・・私とメル・・両方を選んでくれるって思っても良いのかな?」
「・・・本当なら1人を選ぶべきなんだが・・俺は正直選べない。・・こんな優柔不断な俺でもよければ待ってて欲しい。」
そして口にしないが、2人のどういうところに惹かれたかとか2人は俺のどこを好きになってくれたかとかは・・最初の目標を達成して2人と仲を進めたときまで大事に仕舞っておこうと思う。
「ふふっ、大丈夫だよ。私もメルも一緒にってずっと前から決めてたから。」
「私も、マムちゃんと前から話してた・・片方じゃなくて一緒にグラブ君の隣に立つって。」
「・・そんなに長く待たせるつもりはないから、もう少しだけ待ってくれ。」
メルマム「うん」
ちなみに、教室内は静かだからクラスメイト全員に俺らの会話は丸聞こえだが全員が空気を読んであえてリアクションをしないようにしてる。
だが、視線は俺たちを温かいまなざしで見つけており、歓迎してくれてるように感じた。
だから無言で、視線でお礼を告げるとにこりと全員が微笑んでくれた。
そんな中、ネル先生は微笑まし気に眺めながらノアとイブ経由で購入した薬草茶のレシピから自作したらしいお茶をのんびりと飲みながら近くに寄ってきた猫を撫でてる(気に入ってるらしい)
そんな後に空気がピンク色だと言われる中、ノアとイブがあえて空気を読んで順番に本を取り出していく。
それに気づいてクラスメイトが集まる。
「あ、持ってきてくれたんだ?」
((コクリ))
「お金どうしよう?」
-特にいらないけど-
「んー気持ちはうれしいけどタダはいろいろ良くない気がする。」
「では、こうしましょう。」
((?))
「ノアさんとイブさんの何か力になることがあればその手伝いをその本代分しましょう。」
「それ賛成!」
何をやってるかと言うと、クラスメイト達はそれぞれ目指すべきものがあり目標がある。
それらを色々会話してほぼほぼ把握出来たらしいノアとイブがそれぞれに合わせた本を持ってきてくれることになった。
それらの本は当然イーリス家産だから内容は折り紙付き。
更におまけで、姉貴やイノさん、ヒナさんなどのそれぞれの分野の頂点に立つ人たちが各々がまとめたものも本とセットで渡すことになった。
で、それらを無事に受け取り早速大事そうに開いて確認するクラスメイト達。
「すごい・・ここまで詳細な情報が・・。」
「わぁ・・知りたいって思ったことがジャストで書いてある。」
「そっか・・これも関係してくるんだ・・。」
ノアとイブは既に卒業レベルまで勉強が終わってるため、毎日図書館から本を借りてきて順番に読み漁ってる。
聞くと、姉貴やリンさんも在籍時はほぼほぼこの2人と同じような状況だったらしい。
「メルとマムは今は何を目標にしてるんだ?」
「私はぁ、戦いは苦手だから薬草や毒草の知識を増やしたりお料理をしたりしながら、私の属性魔法を身を守ることもそうだけどぉ、戦い以外にも役立てるように研究中ー。それと、刺繍とか編み物とか挑戦してるわよぉ?達成後はそれから考えるつもりー。」
「メルちゃん色々やってるなぁ。私は、属性魔法をトラップとかデバフ掛けたり絡め手に使えるように組み立て中!後はそれに合わせた知識もかなぁ。私もメルと一緒でその後はその時考える!」
「グラブ君はぁ、何をしてるのー?」
今勉強しながら手元で拳サイズの小さなボールを宙で上下させたり左右に揺らしたりしてる。
・・・気持ちはわかるが猫・・じゃれつくのはほどほどにしてくれ。
そうそう。
するなとは言わねぇから手加減してくれ・・まだお前らのガチのじゃれつきにはまだ対抗出来ねぇんだ。
ちなみに、クラスメイトだがすっかり猫に囲まれる光景に慣れてしまい、片手間に猫を撫でたり膝に乗せたり猫吸いしたり揉んだりしてるが、この猫たちは人慣れしてるからされるがまま。
「重力魔法の制御だよ。宙にとどめる感覚がまだあいまいなんだ。だから動かしながらその感覚の誤差を修正してんだ。」
「そっかぁ。レアな属性って便利だと思ったけど制御が難しいんだ?」
「姉貴が言うにはそうらしい。強力な力は便利だがその分制御が難しいのがデメリットで、一方火力が低い属性は確かに弱いがその分制御の難易度が低く細かい扱いが出来ることがメリットなんだとさ。」
「へぇ。」
「ある意味ではバランスが取れてるのねぇ?」
「らしいぞ?まぁ、確かにムズイけどこうして挑戦するのは正直面白れぇし、達成出来たらそれだけ達成感もある。・・・それに、この力で大事なやつらを守れるなら喜んで制御がきつくても頑張るさ。」
「えへへ・・」
「ふふっ。」
「あの3人さ・・状況は把握してるからここで独り言言うだけにするけど・・もうアレ・・付き合ってない方がおかしいってくらいの距離間だよね?」
「同感。」
「すごく甘酸っぱい。」
「それに、どこかもどかしい気持ちもあるけど、今の状況が続くのも悪くないと思ってる自分がいる。」
「わかる。」
「で、グラブのファンクラブ的にはアレはどういう判断なの?」
「えっとね、いろんなリアクションをするグラブ君を程よい距離を保ちながら微笑ましく眺めて楽しむことにしたよ。」
「後は、メルちゃんとマムちゃんとの仲をより良いものにするために3人のサポートをするようにしてるくらいだよ。」
「あぁ・・今の俺らと似たような感じなんだな。」
「そんな感じー。」
「でさ・・グラブのチンピラ風味・・何とかなりそうか?」
「1つアイディアが出たよ。それ用のちょっとしたお薬も今日やっと準備出来たし。」
「マジで?」
「手伝うから教えてくれ。」
「えとね、こんな感じ。」
「・・・あ、その手があったか。」
「ある意味では、チンピラよりランクアップしますが、主であるノアさんとイブさんのことを考えるとあの鋭い目つきと荒い口調を活かすようにしたのですね。」
「そんな感じ。」
「でもさ、グラブ君の場合はこっちの方が見た目的にも将来と言うか役職?的にもばっちりなんじゃない?って意見でまとまったの。」
「確かに。」
「自分たちの方でも色々話し合いましたが、髪をとかしてまとめて理知的な印象にしてみるとか、真逆の印象にしてしまえば違ったように見えるのでは?とは考えましたが・・。」
「色々試すことになるから、グラブ君がほぼ着せ替え人形みたいにしばらく髪をいじり続けることになるから一旦保留って僕たちの間ではなったんだよ。」
「それもありかも・・」
「どこかで試してみたいね。」
「意外とグラブ君って、どの髪型でも多分似合うよね?」
「まぁ、想像とは違う印象になりそうだけど。」
「それはそれでアリなことになりそうで、楽しみだけどね。」
・・・・なんか言ってる気がするが、気のせいってことにしよう。
てか、髪型を変える程度で俺のひたすらチンピラだの不良だの言われた見た目が変わるもんなのか?
まぁ良いか。
そして、昼食を教室で全員で済ませる。
今では全員が食堂からテイクアウトだったり、自力で作った弁当だったりを持ち寄り、共に食事するのが当たり前になってた。
ただ違いがあるとしたら、メルが料理を本格的に勉強しだしたらしく俺に弁当を作ってくれて厳しい審査を求めてくるくらいだ。
確かにヒナさんの料理を食べてるからある程度は言えるし、気持ちもわかるがきっぱりと言うのはやはり作ってもらってるわけだし、普通にうれしいから申し訳ない気持ちがあるからオブラートに包んで伝えるようにしてる。
マム?
そっちも同じく料理は勉強してるが、メルとの違いがあるとしたら携帯食だったりお菓子だったり保存食だったりと言ったものを中心にしてるから普通の料理人とは何かが違う気がするが本人は楽しそうだからあまり深く気にしないことにしてる。
で、グラウンドに到着し柔軟運動を各々でやっていると突然
「おい!!」
「ん?」
誰だ?
真紫の髪をした男とその他数十名の男連中だった。
やたらと大量にいるが、見た目的に全員の年齢は近そうだから他クラスの同級生か?
「この中で、女子を欲望のままに脅迫し迫ってる極悪人がいると聞いたぞ!」
クラスメイト「・・・?」
何を言ってるんだ?
「なぁ、グラス、何か耳にしてたりするか?」
「自分は少なくとも噂も含めて耳にしたことはありませんね。噂話と言えばマムさんどうですか?」
俺の股の間にすっぽりと入り込み、ぴったりとくっついた状態で柔軟運動をしてるマムに尋ねる。
・・良いというか、何も言わないがその体勢だと、今の状況的にほぼ強制的に抱きしめるような形になるから少々ドキドキしてる。
なんか果物みたいな甘いにおいがするし、すっぽりと包み込めるくらい小柄で細身なのに同じくらいの体型のハーブと違い、あちこちが柔らかくて男と女はやっぱり違うんだと理解させられ、俺の理性を地味に削ってくる。
「んー少なくとも他クラスの女子たちとはそれなりに仲良くしてるけどそういう話は聞いてないよ?メルは?」
メルはメルで俺の背中にくっついて柔軟運動をしてる。
うん・・そっちはそっちで下着をつけてもむにゅむにゅとした破壊力のあるものが幸せな感触を提供してくれる。
地味にわかったことと言えば、サイズの違い何てどうでもいいんだな・・。
正直大きい方が幸せなのかと思ったが、そうではなく、サイズ関係なくそれぞれの良さがあるし、どちらにしてもこっちの理性を削ってくるのに変わりはなかった・・うれしいと幸せな気持ちになるのは違いあるまい。
後、マムほど積極性が一見ないように見せかけて違いがあるとしたら飛びついてくるか否かで普通にくっついた後自身の武器をしっかり理解して押し付けたり俺の腕を挟み込んできたりと割と大胆。
マムもだがメルも大概人目を割と気にせずに大胆な行動をする・・お前ら俺と違って貴族令嬢だった気がするんだがそれでいいのか?
後に俺のことを報告したらしいが問題ないと実家から手紙で言われたらしいが・・身分差は気にしないんだろうか?(やっぱりノアとイブの近衛って事実が強いのか?それとも姉貴たちが裏で勝手に動いてるのか?)
「私も聞いたことないかなぁ?」
「って、貴様ではないか!!」
「俺か?どこが?」
「どこからどう見ても女子を無理やり侍らせてるではないか!!」
無理やり?
「なぁ・・グラスと我がクラスメイトさんたちよ。」
「なんでしょう?」
「・・俺、侍らせてるか?」
「どちらかと言うと物理的に纏わりつかれてるといった方が正しい気がします。当然グラブがされる側で。」
「同感だな。」
「グラブ君の方から積極的に行くなんてありえないよね?」
「ねー?」
「グラブ君が行動に移す前に2人が嬉々として行動するからね!」
「ていうか、どこからどう見てもいやいやしてるような表情じゃないよね?」
「同感。目が節穴なんじゃないの?」
「どう見ても、2人ともすごく幸せそうにグラブ君にくっついてるじゃん。」
「どんなに鈍くてもアレだけ毎日幸せそうにしながらくっつくというか絡みついてたら気持ちなんてまるわかりだよな?」
「それに何より、グラブ自身が2人を大事にし、気を使っているのがわかりますしね。」
「ねー?」
と言いたい放題のクラスメイトに男連中はなぜか激情した。
「ふざけるのも大概にしろ!」
「ふざけてるっつぅか、勝手に勘違いして勝手に暴走してんのはてめぇじゃねぇかよ。てか、授業はどうした。教師から言われた場所からここに来たっつぅことは絶対勝手にここまで抜け出してるよな?」
「どうかーん。」
「確か、授業中に勝手に抜け出すと罰則があった記憶ですねぇ?」
「メル、そうなのか?気にしたことなかったが」
「普通に過ごせば問題ないものぉ?」
「で、どういう罰則なんだ?」
と尋ねるとむにゅむにゅと俺の背中に幸せな感触を引き続き提供しながら俺に頬ずりしながら答えてくれる。
・・メルはメルでなんか花のような甘い香りがするし、いろんな意味でくらくらするんだが?
「確かぁ、授業態度の評価が落ちるのは常識として、休みの日に朝から晩までみっちり講習をするらしいわよぉ?」
「何日くらい?」
「全部で10日?それと追加した、その講習後に全てのトイレの掃除を魔法なしでしてもらうとかぁ?」
「かなりの数があったし結構な重労働だな?」
とかあーだこーだ言ってると何割かが顔を青ざめているが、俺らの教師をしてくれてたマスル先生がしっかりと記録してるから手遅れだけどな。
今も引き続き静かにしてるのはさらに罪を上乗せし続けてるのを記録してるから。
つまり、教師は本人が辞めるまでひたすら記録するだけで止めないから自分で自分の首を絞め続けるということになる。
「だ、黙れ!!とにかく、決闘だ!俺たちが勝てば二度と彼女たちに近づくな!!」
「俺1人とそこにいるお前ら全員と戦えってか?」
「そうだ!」
「普通に卑怯じゃない?」
「同感ねぇ?そんなことして万が一勝ったとしても全ての女子からの評判は一番下から上がらないわよぉ?」
「でも、メル。グラブが近づかないだけで私たちから近付けば問題ないよね?」
「そうねぇ?」
「で、俺が勝ったら?」
「は?」
「は?ってか、俺が勝ったら何もなしってか?そっちは大勢で俺1人と戦おうとしてる。しかも、俺からすれば全くその戦いにメリットはない。する意味あるか?つぅか、そのわけのわからん噂は正直どうでもいいがお前らの都合でこっちは戦うんだぞ?」
「と言うかさー、自分たちに都合の良いようにしかしないとか卑怯者だよね?」
「そうよねぇ?卑怯者の意気地なしよねぇ?」
「うぐぐ・・だったら・・俺たちの全財産をそちらへ渡し、この学園から出ていこうではないか!!」
と叫んだところで突然女性の声が間に挟まれた。
「それに追加して、自分たちがやらかした罰を全て清算し、実家の両親にそんな愚かなことをこの国でしでかした責任を取ってもらおうじゃないか。何せ、君たちが喧嘩を売ったのはタダの平民ではない。この国である種の禁忌でもあるイーリス家の秘蔵っ子の近衛なのだからな。下手な上級貴族以上に貴重だぞ?何せ、逆鱗姫が自ら近衛へと推薦し、家族全員住み込みで働くことを許可し、衣食住を無償で提供するほどの破格な条件なのだからな。」
てか、誰だ?
数歳年上のお姉さんに見えるが・・眠そうな顔してるけど優しそうな人だ。
「学園長いらしたのですか?」
学園長だったのか・・すごく若く見えるが・・女性に年は禁句だったし、ツッコミNGだな。
「まぁね。双子さんたちもだけどグラブ君は実は個人的にも期待してたんだ。君の属性をどこまで使いこなせるか見てみたくてね。」
俺の属性魔法のこと知ってたのか・・さすがだな。
「で、さっきから顔を青ざめてるけど、わかって喧嘩を売ったのだろう?先ほど言ったことは全て実行するからね。それに、あの過剰なほどに家族を大事にするイーリス家が何も動かないなんてことはあり得ないだろう。しかも、あの子が大事にしてる子たちを最も守る立場となる子なんだ。」
そうか・・言われてみれば、俺って姉貴以上にノアとイブを守る立場にいるんだな。
そう言われると、俺・・姉貴に思った以上に期待されてたんだな・・よし、頑張ろう。
「ノア君とイブちゃん、久しぶりだね。」
((コクリ))
「2人は出会ってたのか?」
-入学試験の時お昼ごはん一緒に食べた。-
「なるほど」
「あの後、醬油を初めとして色々調味料とそれらを活かしたレシピ本も買わせてもらったよ。いやぁ、料理って面白いね。一度ハマったらきりがない。あの時食べた佃煮?っていうのは、ホントに手の込んだものだったんだね。ヒナさんにお礼を言っておいてくれるかな?この間もらったお菓子もね。」
((コクリ))
そういえば、ネル先生以外の先生全員にヒナさんお手製のお菓子をばらまいたんだったか・・どうやら評判だったようだ。
「それで、グラブ君どうする?受ける?受けなくてもどのみちさっき言ったことは全部実行することになるよ?まぁ、勝利条件の方はなしになるけど。」
「俺としては正直どっちでもいいんすけど。」
また違う声が聞こえる。
「それなら受けた方が良いと思うな。」
「って、ヒナさん。・・なんでこんなところに」
アイリスさんの背に跨り、ララとアークを両肩に乗せ、周囲を大量猫を引き連れるといういつものスタイルだ。
「んー、学園長さんとこの間お茶飲み友達になってね。さっきまでお話ししてたんだぁ。」
「いやぁ、かなり年は離れてるんだけどこれほど話が弾んだのは初めてだよ。良い友人関係になりそうだ。」
「そうですねぇ。私も楽しいですよ。いつでも家に遊びに来てもらっていいですからね?」
「うれしいね。その時は手土産でも用意しようかな。」
「それなら、ごちそうを用意しなきゃですね。」
うん・・すげぇ仲良し・・まぁ良いか。
「で、ヒナさん、受けた方が良いってどういうことっすか?」
「ん?だって、力加減の練習台にぴったりじゃん。」
「・・・つまり?」
「死んでさえいなければ私が治すし、何よりちょっと失敗してもすっきりするだけでしょ?おまけに、勝てば一気にお金持ち&知名度も上がる。ノア君とイブちゃんの近衛になるならそのくらいの実績があった方が周りの人たちを黙らせる材料としては便利だよ?」
クラスメイト「・・・」
あの・・エンジェルスマイルを浮かべながらえげつないことをいうのをやめてもらえませんかね?
その表情とのギャップにいつも元気に微笑むマムと、穏やかに微笑むメルが2人揃って顔を引きつらせてるんすけど・・。
「あ、それとシルさんもトントンも既に動き出してるからご家族も既に殲滅対象になってるんじゃないかな?ワンチャン、地図から国がいくつか消えるかな?」
「あの・・平然とえげつないこと言うのやめてもらえます?」
「手遅れって言葉知ってる?それと、シルさんたちが警告だけで済ませるとでも?」
「・・・」
そうだった・・あの人たち一度動き出すと舞い上がる埃1かけらすらも存在しないくらい徹底的に全てを巻き込んで殲滅するタイプだった。
「だから、グラブ君にケンカを売った君たち全員戦ってね?ちなみに、拒否したらさらに被害が拡大するよ?・・君たち含めてね。何より私が全員を逃がさないから。」
にっこりと微笑みながらじゃらりじゃらりと周囲にものすごい勢いで鎖を伸ばし全員を周囲から覆い尽くし、猫たちが瞬時にそいつらを取り囲むように移動し、いつでも攻撃出来るように身構え、
アークは睨みつけるだけでまだ動いてないが、ララが宙を舞いながら白い炎を周囲にまき散らしてやる気満々。
アイリスも同じく周囲に氷の粒子をまき散らしながらうなり声をあげる。
全員が察した。
俺になんか叫んでたことは全部誰かが言ったでたらめで俺にケンカを売った時点で逃げ場はないと。
ただ、俺にまだ人数差で勝てると思ってるようだ・・まぁいいさ。
ただ、お前らの不幸は自業自得だ。
力の何が恐ろしいか知ってるか?
強い力?
全てを巻き込む力?
いやいや
上手く制御しきれない力さ。
自分で制御がうまく出来ないんだからどういう風に発動するか予想がつかないわけだからどうなるかわからないんだ。
それはつまり、威力が予想よりも高くなったり偶然が偶然を呼んでえげつない効果を発揮するかもしれない。
色んなもしもが含まれてるんだから恐ろしいぜ?
まぁ、知ったことではないな。
俺に俺はさ、お前らにキレてんだ。
俺は気付いてるからな。
クラスメイトの女子たちにもだが、メルとマムに気色悪い目で見てただろ。
俺に勝った後、メルとマムに何かするつもりだっただろ?
その気持ち悪い気配知ってるぜ?
ギルドでたまにいる裏で誘拐して悪さするタイプの悪人と同じ目だ。
先輩の冒険者の人と一緒に訓練代わりにそういうやつらの掃討戦に何度か参加したことがあるからそういうやつらは見慣れてるから知ってるぜ?
ノアとイブも俺と同様に気づいてるようで警戒態勢で、さりげなくメルやマムを始めクラスメイト達を守るように身構えてくれてることに感謝する。
これなら、安心してそいつらを殲滅出来る。




