学園生活開始 画像有
--グラブ--
入学式が爆速で終わり、早速俺たちはAクラスの担任になったネルって人の説明を聞いた。
「この学園は、かなーり広いからテーブルに置いてある構内マップをよく見ておくようにね。たまに俺はなくても問題ないと言い張って迷子になった挙句、教師たちに発見されたときには泣きべそかいてた子が2年に1回の頻度で現れるから注意ね。」
・・どんな馬鹿だ。
後、地味にそれ、精神的にきついな。
「それと、その本数冊はおなじみこの学園で使う教科書だよ。」
姉貴の家に普通に置いてあった奴だな。
「それらは、卒業する5年後も使うものが一緒にあるから無くさないようにね。なくしたら管理不行き届きってことで悪ーい印象を与えちゃうし、再発行に金貨が5枚は自力で稼いでもらうペナルティ付きだから注意ね。」
「自力でと言うことは、例えば実家に出してもらってはならないということでしょうか?」
なんかメガネの堅そうな男子が言い出した。
「その通り。自分で稼いだお金限定だね。それも罰の1つだよ。」
その額を自力で稼ぐのは大の大人でも大変だな・・。
「承知しました。」
「それと、その中にある学食はこの国の大衆レストランの半額くらいの値段で量は1.5倍はあるし、結構おいしいからおすすめだよ。当然持参しても良いし、食材を自力で準備するなら家庭科室があるからそこで料理しても良いよ。」
割と融通が利くんだな。
「そんなお金もないって人は、厨房で雑用をする代わりに賄いを貰えるから我慢しちゃだめだよ?」
救済措置もあるのか・・しっかりしてるな。
「じゃあ本題だね。このクラスで教えることなんだけど基本的に全員自習になるよ。」
「重点的に教える内容がAクラスにはないということでしょーかー?」
めっちゃふわっふわなとろんとした女子が聞いた。
「一定以上と言うより、成績が全て8割以上を納めてるのに加えて、既に目指す将来がはっきりしてるから下手に教えてもむしろ将来をゆがめちゃう可能性があるって判断されたんだよ。」
「そーでしたかー。」
すげぇな。
何も話してないのにそこまで見抜いてんのか・・。
「何か質問あるかなぁ?」
しゅぴっとノアとイブが手を上げる。
「どうしたのかな?」
-学園の本が読みたいだけだけどそれ読んでていいの?-
「一応定期的にテストをするからきちんと回答出来たらいいよ。」
((コクリ))
そういえばこいつら、既に卒業段階まで全て勉強終わってるとは姉貴が言ってたな。
「何か聞きたいことがあれば何でもいいから僕に聞いてもらっても良いからね?他に質問は?」
全員が首を横に振った。
「なさそうだね?じゃあ、一応今日はここで解散。一応居残りしても良いけど夕方には帰るようにねー?」
「で、最後まで聞いてたら私ら以外全員保護者がいなくなってるわね。」
「調べた限りでは、担任が誰か分かれば後は用がないようでござる。」
「そういうものなのね・・。普通、大事な子たちを預けるんだからどういうことを教えるか聞いておくべきなんじゃないの?」
「シル殿の言いたいこともわかるでござるが、そもそも学園内で怪しい教師がいることがないという判断のようでござる。」
「まぁ、そんな感じなのね・・。ちなみに言うと、学園内に屑な教師がいないのは我が家が定期的に確認してるからよ。」
「姉貴の家の方で定期的に精査してたんすね。」
「まぁ、我が家はこの国の国守をすることが仕事。そして、教育も司ってるのよ?それなら学園はその要のようなものよ?確認しない方がおかしいでしょ?」
「言われてみれば確かに?」
ちなみに、姉貴たちに対して自己紹介をクラスメイト達はやりてぇのかと思ったが、下手に敵対されたくないようで近寄るな危険と言う感じでなぜか息をひそめてる。
あ?
ノアとイブ?
最初から気配を消してるから存在してたことすらクラスメイトの連中は忘れてるだろうよ・・。
「んで、どーすんの?」
「俺としては、正直居残りしてまで見ようとは思ってねぇからさっさと帰ろうかと思ってたんすけど。」
「双子ちゃんは?」
-帰る-
「それもそうね。」
クラスメイトの表情がそこにいたの!?と驚いた表情になってる。
・・ガチで気配消しててこいつらがいたことを忘れたたんだな。
「あぁ・・・とりあえず俺らは帰るけどさ、明日から何つぅかよろしくな。」
クラスメイト「よろしく」
「明日改めて自己紹介でもしましょう。」
「そうねぇ。とりあえず、寮に今日から5年間は住むから引っ越しをしなきゃならないのよねぇ・・荷物多くて1日で終わるかしらー?宿に後数泊した方がいいかしらー?」
「あ、あなたも?私もなの!」
「自分は荷物が少ないので問題ありませんが、確かに荷物が少なくとも引っ越しは大変ですよね・・その他の手続きも考えると確かに難しいですね。」
寮は、実家が遠く毎日宿代を支払うとなると格安だったとしてもかなりの額になるために準備された場所だ。
人によっては、貸家を借りることもあるが大抵のやつは寮に泊まることになり、値段は月に銀貨が2~3枚ほどらしく払えない場合も学園が指示するボランティア活動を一定以上行えば良いらしく人によっては毎月ボランティアを行うことで家賃はタダと言うやつもいるが、学園側としてはどちらでもいいらしいが1人部屋の場合の値段で、主に2人部屋から4人部屋までありそれぞれの部屋によって値段が同室のやつと一緒に支払うことになるそうな。
その場合は、1人部屋よりは高いが、同室のメンツと一緒に支払えば若干安いらしく同室のメンバーが多ければそれだけ安くなるらしい。
ただし、入学式当日からしか入寮出来ないからこうなる。
「あぁ・・あんた等、苦戦してんのは手続きだけ?荷物運び両方?手続きだけなら右手、荷物が左手、両方は万歳しなさい。」
姉貴が見かねたのか聞いたところ全員素直に手を上げてるが見たところ
手続きだけが2割、荷物だけが3割、両方が5割と言う感じだった。
てか全員寮なのか・・。
「ふぅん。まぁ良いわ。家の子が世話になるみたいだし、加勢してやるわ。・・ったく、保護者もそのあたりの処理くらい加勢してやんなさいよ無責任ねぇ。入学したばっかのガキがスムーズに手続出来るわけないじゃないのよ。」
うっわ・・容赦ねぇ・・。
何人かがそっと目を背けている。
「イノ。」
「うむ。手続き組は拙者についてきてもらえるでござるか?拙者が加勢するでござる。」
「両方の組もとりあえずこっちの黒髪イケメンについて行って頂戴。」
「荷物組は、家のにゃんこたちを貸してあげるから手伝ってもらえ。両方の組もそのままにゃんこたちが加勢するから。」
そういえば姉貴は猫のことをにゃんこ呼びするんだな・・ヒナさんもだが、可愛い呼び方するよな。
ノアとイブもその影響でにゃんこ呼びだし・・まぁ良いか。
クラスメイト「・・・猫?」
「ん?家の子たち便利よ?こっちのチンピラオカンの家族全員と家具全部1時間足らずで全部運び終わるから。」
視線でそうなのか?と聞かれるから答える。
「・・・突然俺も母さんも弟妹も全部猫に拉致された挙句、家具も全部かばんを持つくらい手軽に運ばれたよ。」
未だに自分で何言ってるのか理解出来ない。
クラスメイト「・・・」
「猫に・・拉致される?」
「どういう状況だったんだろう。」
「てか、チンピラオカンって・・ぶふっ。」
「わ、笑っちゃだめよ・・ふふっ・・。」
「・・意外と良い人?」
「いや、むしろ苦労人の気配。」
「俺・・・猫に拉致される前に埋もれたい。」
くっそ・・言いたい放題嫌がって・・てか、余計なお世話だ。
「はぁ・・まぁ良いわ。にゃんこ共」
猫「にゃ!」
「さっき左手あげた連中全員拉致して、全部運んで頂戴。」
猫「にゃ!」
クラスメイト「え?ぎゃぁぁ!!」
そう言って、半数のクラスメイトが猫に拉致されていった。
「手続き組は行くでござるよー。」
クラスメイト「は、はい・・・え?さっきのスルー?」
イノさんからするといつものことだからなぁ・・この人はなんていうか驚くことが基本ないくらい落ち着いた人だからなぁ。
「シルさん、私はイノについてきます。」
「はいよ。ヒナたちはどうすんの?」
「私がついて行っても邪魔になりそうなんで、お買い物してから帰ろうかな。」
「双子ちゃんはヒナについて行くだろうし、私は家に帰ろうかしらね。あんたはどうする?」
「ヒナさんたちについて行くことにするっす。」
心配ないのはわかってるが、メンツがメンツで心配だし・・後荷物持ちとして。
「あ、そう。」
そう言って、それぞれ分かれた。
「で、ヒナさん。何を買っていくんすか?」
「んーどうしようかなぁ。何かリクエストある?」
「なんでもいいんすか?」
「メインにする食材でもいいよ?」
「そうなんすね・・なら・・卵?」
なんとなくそんな気分だった。
「卵かぁ、じゃあアレにしようかなぁ。」
何か知らんけど決まったらしい。
今日は何だろうか・・あのオムライスってやつか?
アレ、いろんなのがかかってて面白かったしおいしかったな。
ヒナさんのことだしそれ以外か?
と思ったら、その日の夕食が卵料理だった。
昼?
なんか大量に香辛料が揃ってるから出来るとか言って、スープカレーってのだった(温泉卵?ってのが浮いてた)。
サラッとしてて普通のカレーもうまかったけどそれより薄いか?と思ったら薄くなくてすごくうまかった。
後、パンもすげぇあってうまかったし、米の方でも食ったけど良かった。
夕食の卵料理だが、ノアとイブの好物らしいだし巻き卵と、
真っ赤なスープと、親子丼?だった。
真っ赤なスープは辛いスープで、豆腐?っていう豆を加工した奴で確かに辛かったけど不思議ともっと飲みたいと感じる味で夢中になって飲んだ。
個人的にこの赤いスープが一番好きかもしれねぇ・・何て名前だったっけな、すん・・ドなんたらって噛みそうな名前だったのは覚えてるけど忘れちまった。
後、だし巻き卵はオムレツみたいなやつかと思ったけど違っていて、優しい味わいで調味料を合わせてもそのままでもどっちでもうまかった。
親子丼ってやつも優しくありながらすげぇかき込みたくなる味だったけど、赤いスープでも米食ったから腹がはちきれそう。(でも後悔はない)
それとデザートは、イノさんの要望で牛乳プリンってやつだった。(バケツサイズだったけどなぜか完食出来た)
まぁ、ヒナさんの料理に不味い奴なんてねぇけど。
ちなみに、手続き組はイノさんが何かしらやらかしたらしく全員纏めて合計10分と言う爆速で終わり、
荷物運びは猫が全匹で活躍したらしく1人30分もかからずに終わったそうな。
クラスメイトも思ったそうだが、猫ってこんなに賢かったか?あと・・・マジで何匹いるんだ?
で翌日
ヒナさんお手製のお弁当と水筒(茶葉もオリジナルらしい)を貰い、学園生活1日目が開始した。
「みんなおはよう。と言っても、授業とかもないし丸1日自習だから好きに時間を有効活用してくれていいよ。」
すると、1人手を上げる。
一番背が低く幼い顔立ちの女の子だ。
「じゃ、じゃあ。内職とかクラス全員で懇親会と言う名の暴露祭りでもいいんですか!?」
「あまりうるさくしたらダメだよ?」
と言われると、今度はゴーグルをかけた肌がやや黒い男の子が声を出す。
「じゃあ、俺がこの教室に防音の魔道具を設置すれば大丈夫ですよね?」
「そうだね。」
と言い出したところで、ノアとイブが何かを先生に渡す。
「ん?」
-あげる-
「ありがと。これは、お茶とお菓子かな?」
((コクリ))
見たところ、ヒナさんが確か各教師に渡してくれとか言ってたやつだな。
「あぁ・・それ、ヒナさん・・えっと、黒天使さんからっす。担任になるからとのことで。」
「律儀だねぇ。これは何のお菓子かな?初めて見るなぁ。」
「一応クッキーらしいっす。」
「そうなの?どれも初めて見るんだけど」
「あぁ・・・なんつぅかヒナさん料理の引き出しが多すぎて・・故郷では有名らしいんすけど。」
-白くて丸いのがブールドネージュ-
-それ以外が、ヒナさんの故郷のレッカーベアってところが出してるクッキーをアレンジした奴って言ってた-
そうそう、そんなのだった。
聞いた話、ヒナさんたちは異世界人でそっちの何か所かの国で代表するものなんだとか。
「へぇ・・」
「わぁ!かわいい!」
「これがクッキーですか・・ホントに始めてみますね。」
「ほんと可愛い!」
とか言い出したところで、ドン!とノアとイブがでかいバスケットボックスを取り出した。
「え・・でか・・・ナニコレ」
-バスケット-
クラスメイト「・・・」
微妙な表情に全員がなった。
双子((・・・?))
「いや・・そのバスケット自体が何かじゃなくてその中身が何なのか、それを出してどうするか聞いてんだが・・」
コクリと頷いて答えてくれる・・一応俺も聞いてるけどさ・・出した本人が説明した方がいいだろ。
-ヒナさんがクラスメイトに食わせろって-
「あ・・私たち宛のもあるんだ・・」
「なんていうか・・すごい律儀」
「でも・・個人でこれだけの種類と量を作るのって大変なんじゃ?」
「あぁ・・言いたいこともわかるけどさ・・ヒナさんはこの国にいる全員の料理人の頂点に立ってる人だから・・。」
クラスメイト「・・え」
「で、俺が住み込みで働いてるイーリス家の料理長やこの国の宮廷料理長もそうだが全員がヒナさんの弟子なんだよ。だから、そのくらいガチで朝飯前なんだよあの人・・。」
クラスメイト「・・・」
「あのフェンリルに乗ってた黒髪美少女だよね?」
「あぁ」
「私たちと同じくらいに見えたんだけど・・」
「あれで19歳らしい」
クラスメイト「・・・」
「んでもって、こっちの双子と結婚済みの人妻」
クラスメイト「はぁ!?」
「え!?結婚済みなの!?未成年で出来るの!?」
「俺聞いたことがある。神様が許可出すんだから人間の年齢を神様が気にするわけないだろってなったとか何とか」
「言われてみれば確かに」
「とりあえず、その辺りをツッコミ入れ出したら疲れ切るからある程度はスルーしてくれ」
「・・・チンピラオカンの意味がよく分かった」
「確かにこれはチンピラの皮を被ったオカンだ。」
「俺の目は間違いじゃなかった。アレは間違いなく苦労人だ。」
「弟さんと妹さんがいるんだっけ?」
「聞いた話そうっぽい。」
「後噂だと、体の弱いお母さんがいてお父さんいないとか?」
「え・・それガチでヤバくね?」
「あぁ・・とりあえず、ヒナさんの菓子でも食べながら聞いてくれ・・。多分この中で俺が一番何なのか謎だろうし。」
「じゃあ、ありがたく。」
「ヒナさん?様?にお礼言っておいて?」
((コクリ))
で、籠を開けると宝石箱だった。
後、クッキーがあった。
クラスメイト「・・・」
「え・・すご・・ナニコレ」
「お菓子・・だそうだ。」
「宝石にしか見えないけど・・食べられるの?」
「食えるらしい。」
「確かに甘い香りがする・・。」
「こっちは、見た感じクッキーぽいけどこっちも宝石らしきものが埋まってる」
「こっちのクッキーはすごい造形が細かい」
「こっちのクッキーはモノクロだけどすごいカラフル・・すご・・作れるんだ・・。」
「何というお菓子なのでしょうか?初めて見ました。」
-琥珀糖-
「琥珀糖っていうのがその宝石にしか見えないお菓子らしい。で、クッキーだが何つぅか・・ヒナさんかなりと言うか数えきれないくらいバリエーションが豊富らしくってさ・・本人の趣味でどこまでも増えるからどれがどれとかもう覚えてねぇ。」
「琥珀糖・・男の子からこれもらったらコロッといきそう」
「わかる・・下手な宝石とかアクセサリーよりもいいかもしれない」
「クッキーもすげぇな・・こっち何て狼だ」
「これは・・鳥?いや、フェニックスか・・すご」
そして、各々がものすごく慎重にちまちま食べだしてどれもが絶品で幸せそうにしてるのを目に話をする。
「一応俺から自己紹介するか・・俺は、グラブ。ノアとイブ。こっちの双子の近衛見習いだ。」
「ノア君とイブちゃんってあのイーリス家の・・だったよね?」
「あぁ。これに関しては保護者である姉貴・・逆鱗姫様から言われてるから俺の方から説明する。」
ノアとイブには血の繋がった家族がいない。
そして過去に色々あったらしく声を出すことが出来ず、表情が動かないのだそうだ。
これでも以前よりは大分表情は動いてはいるらしいが。
そして俺の母さんのことやイーリス家で住み込みで働くことになった経緯を伝えた。
「って感じで、気付いたら母さんもチビたちも家具も全部猫に拉致られて住み込みで働くことになってた。未だになんでこうなったのかがさっぱりなんだよ・・」
「そっかぁ・・グラブ君すんごい苦労人だったんだ。」
「やっぱり苦労人だったんだな・・。」
「ほら、あれだよあれ。ノア君とイブちゃんって静寂乃双子なんでしょ?」
((コクリ))
「静寂乃双子に会うと幸運が訪れるって言われてるわけだし、入学試験合格後に声を掛けたことをきっかけに神様がグラブ君とご家族の苦労を見てこれまでの頑張りのご褒美をくれたんだよ。」
「教会の秘蔵っ子らしいし、あながち間違いじゃないわねぇ。私もそうとしか思えないものー。」
「・・・そういえば姉貴から、双子ちゃんに声を掛けた時点で諦めろと言われた。」
「それってさ・・代わりに面倒見てねってことじゃない?」
「その代わり、憂いは晴らして見せるって?・・わぁ、否定出来ない。」
「それで、多くのヒーラーと薬師がさじを投げたのをサクッと解決させるのはさすがと言うかなんというか。」
「と言うか、双子ちゃんって・・呼び方・・。」
「アレ?ってことはさ、逆鱗姫様から見てもグラブ君って結局苦労人ってことだったってことだよね?」
クラスメイト「確かに」
「ひでぇ・・」
「でも、ノア君とイブちゃんの友人になったってだけでそこまで助けてくれるって、グラブ君を見て逆鱗姫様は何を見抜いたんだろ?」
「ノアさん、イブさん・・何か聞いてたりする?」
-性格態度に問題なしで、面倒見がよさそうだし年も同じだからちょうどいいって最初は思っただけらしい-
「えぇ・・」
-ただ、その後ポテンシャルはかなり高いから手元で育ててみるのは面白そうだって。-
「なるほど・・何か才能か伸びしろか何かを感じ取った感じかぁ。」
「姉貴からそんなことなんも聞いてないんだが」
-細かい説明をめんどくさがるし、あの人がそんなこと言うわけがない。-
「・・それもそうだな。」
「逆鱗姫様ってそんな感じの人なんだ・・」
「と言うより、軽く流したけど2人も大分過去に苦労してるよね・・?」
「喋れない、表情が硬い・・おまけに肉親がいない・・これ絶対ヤバい奴だって・・。」
「俺はそこを深入りしないからな。絶対やらない・・絶対ヤバい奴が出てくるから。」
「で、ノアとイブは自己紹介は?」
-グラブがさっきしてくれたから拒否-
「・・そうかよ。」
がっくりと肩を落とすとクラスメイトからかわいそうなものを見るような目で見られた。
・・そんな目で見るんじゃねぇ。
「では、せっかくですし自分から。」
お、あの堅そうな印象のメガネ君か。
「私は、グラス・シールド。冬の大陸にある小さな国で子爵家の長男です。こちらには知識を深め、交友関係を広めることもそうですが、やりたいことがあり参りました。」
「やりたいこと?」
「はい。冬の大陸はご存じの通り極寒の地。そこで植物を育てるのは至難の業です。そこをもっと楽に育てられるようにしたいと思いその研究を。」
「なるほど。あ、ならその関係もかねて俺が」
あの防音の魔道具を発動させてくれた奴だな。
「俺は、ウティと言います。夏の大陸のしがない魔道具弄りをしてる商会の次男坊です。多くの種類の魔道具を自分で作れるようになりたくてこちらに来ました。なので、魔道具関連で何か手伝えることがあるかと思いますので。」
「確かに、お世話になりそうですね。その時はよろしくお願いします。自分の方で力になれることがあれば遠慮なく。」
「こちらこそ。」
「はいはーい!じゃあ次私!」
あのちびっこ元気っこだな。
「私は、マム!マム・リーテン。春の大陸にある端っこの国の伯爵家の長女でーす!実家は兄が継ぐから家を出て世界を旅してまわりたいなーと思ってるけど、1人旅は危ないからここで知識と実力を高めてからにしろって言われて放り込まれました!おしゃべりとか大好きだからいろんな人からお話しして情報を抜き取るのは得意だから知りたい情報があれば調べられるよ!」
地味にすげぇな・・イノさんとは違う方面での情報収集能力か・・。
「では、次は私かしらー?」
あの超のんびり少女だな。
「私は、メルーラ・シュペート。呼びにくいからメルで良いわよぉ?この大陸の端の方の小さな町の領主をしてる子爵家の次女ねぇ。家は継がないけど、政略結婚が嫌で実績を残すのと自分の価値を上げてー恋愛結婚したいなぁってやってきましたー。結婚出来なかったらその時はその時でのんびり過ごせるようにここで出来たお友達の誰かのお家に住み込みで働こうかなーと。」
めっちゃふわっふわだが・・大丈夫か?
とか思ってたらネル先生が補足してくれる。
「そう言ってるけど、彼女入学試験の成績はトップ5だったよ。」
普通にすげぇ。
「まぁよろしくー?」
「じゃあ、次は俺かな・・。」
男だが髪を伸ばして適当に後ろでくくってる。
「俺は、フォル。ちょっと離れたとこにある小さな町で鍛冶師の一家の長男で、自分で素材を調達してすごい武器を作れるようになりたくてここに来た。」
「じゃあ次僕かな。」
一見女か?と思ったが、男だな。
「僕は、ハーブ・エリクス。夏の大陸の端にある国のしがない男爵家の次男坊で、薬師としての知識向上のためにやってきたからよろしく。」
それから紹介が続き、それぞれの将来の目標と関わりそうなメンツがそれぞれ共同作業出来るように友人件協力関係を築いたりノアとイブに琥珀糖のレシピを購入し始めるのが何人かいたり、なぜか女子の何名かが目をキラキラさせて俺に質問攻めしたり抱き着こうとしてきたりして疲れた。
・・なんで俺に抱き着こうとするんだ・・恥ずいだろうが!
で、セクハラ扱いされたくないから逆に捕まえて適当な距離まで運んで不用意に男に抱き着いたら危ないと注意したのになぜか余計に目を輝かせて抱き着きに来た・・だからやめい!!
「グラブ・・お前モテモテだな。」
「フォル・・これはモテてるというのか?どう見ても、面白がってるように見えるんだが?」
「グラブさんは鈍いようですね。」
「グラス・・そういう問題か?」
「少なくとも自分の目からは、グラブに対してどういう意味かは別にして好意的に思われてるのは確かだと思いますよ。」
「ですよね。少なくとも彼女たちグラブ以外の女子には抱き着いてるけど他の男子には抱き着いてないからどういう意味かは知らんけど好ましく思われてるとは思いますよ?」
「・・正直言われるとその辺りはわかんねぇんだよ。」
「あぁ・・グラブは介護と兄弟の面倒を見るのに加えて日銭稼ぎで精いっぱいだったからそりゃそうか。」
「弟さんと妹さんそれぞれ3歳と4歳ですよね?いくらしっかりしてると言ってもグラブさんが世話することには変わりないでしょうから無理はありません。」
「でもさ、今はその辺りの問題はクリアしたんだろ?」
「そうですよ。これからゆっくり考える時間はあるわけですし。」
「そうか・・ちょっと考えてみる・・。」
「後、こういうのはアレだがどの女子も普通にどの子も可愛いし、美人じゃん。それにスタイル良いし。」
「本当にそれはある意味では失礼ですね。・・言いたいことはわかりますが。」
「よくわかんねぇならさ、そういうところからでもありなんじゃね?」
「・・それ、かなり失礼つぅか逆に嫌われる気がするんだが?」
「けど抱き着いてくるんだし、そういう子たちなら行動に移すのはアウトでも仲良くなるきっかけにするくらいならいいんじゃねぇの?」
「そういうものなのか?」
「まぁ・・きっかけは人それぞれですし、まずは些細なことで良いので話をするきっかけを見つけてみては?見た目をほめるでもいいですし」
「そういうものなのか・・」
「グラブって、ガチで友人作らず、女を作らずに生きて来たんだな。」
「自分たちの年を考えればなくはないですがここまで極端なのは珍しいですね。」
「これはこれで、見てて面白そう。」
と話してる中、女子連中はと言うと。
「ねぇ・・あの中じゃ多分グラブ君が一番かっこいいよね?」
「ノア君は?」
「確かにかっこいいけど、なんていうかかわいい系?」
「確かに・・それにノア君とイブちゃんって結婚してるんでしょ?ならノーカンでしょ。」
「グラス君たちも良いけど、将来を考えたらグラブ君が一番家庭的だよね?」
「子供出来ても家庭を放置しなさそうだし、何よりお勤め先がどう考えても良い方はあれだけど金持ちで、ブラックじゃない。」
「それに女の子慣れしてなさそうなうぶなとこがかわいいよね。」
「わかる!あんな女慣れしてますみたいな顔しておいて抱き着こうとしたらめっちゃ顔を赤くして説教してくるんだもん。すごいかわいかった。・・後、すっごいオカンだった。」
「わかる。」
「それなら、誰が選ばれても恨みっこなしだね。」
「だね。」
「そこで、1人か複数人になるかはグラブさん次第ねー。」
「ねー?」
「いやぁ・・最近の子たちっていろんな意味で早熟だねぇ・・。」




