愚者の恋
後悔と痛みで埋め尽くされるような恋が描きたかった。
その中にある純粋は綺麗だと思う。
ルーカスを思い出すたびに、シャルルを好きだと思っていた自分の気持ちまで間違っている気がした。
本物の感情の前に、自分が必死にかき集めていたまがい物が雪のように溶けて消えていった。
私は……シャルルという人間に恋をしている自分に酔っていただけだった。
失恋したかわいそうな自分を愛していただけだった。
愛という名の動機で、ネロを殺し、ルーカスを傷つけた。
私は救いようのない愚者だ。
もう二度とルーカスの隣にいることはできない。
だけど、あなたは私のヒーローで、届かないくせに誰よりも眩しくて、誰より大事な人で。
いつか会えたら私の理想の人だろう。
過去なんて忘れてこんな私と一緒にいたいと思ってくれたルーカスを選ぶべきだった。
あんなこと言わなければよかった。
でも、謝罪する勇気はない。会わせる顔すらない。
言葉にしたくて、言葉にできなくて、結局もうこれ以上迷惑はかけませんと心から誓って離れることしかできない。
それでも、とても大切な人を傷つけたという痛みが残って、思い出とともに心を蝕み続ける。こんな感情が欲しかったわけじゃないのに私が最後に手に入れたのは、悲しみと痛みと後悔で埋め尽くされたどうしようもない感情だけだった。
彼はきっと私よりもずっといい女と結ばれるだろう。
きっとそうであって欲しいと祈ることしかできない。そうではなくてはいけない。私はきっとこの人にふさわしいだけのいい女にはなれなかった。
私みたいな安っぽくて、性格の悪い、プライドが高く、打算的な女じゃない。
もっと純粋でいい子だと思うよ。
そういう人間の方がルーカスにぴったりだ。
大丈夫。
あなたは素敵な人だから、素敵な人があなたを見つけてくれるよ。
大好きだよ、ルーカス。
だからこそ、私は強く思う。
もう二人でいる未来はいらない。
あなたは私の想像に収まりきるくらいの未来はふさわしくない。
私があなたに与えられるもの以上のものを与えられる人がいるから。
私が描いた以上にあなたの未来が輝いていますように。
読んでくださりありがとうございました。




