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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第三章

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全属性耐性強くね?

 俺とララちゃんはソニアさんにゴーレムがいる場所に案内してもらっている。正直軽く引き受けたけど、全属性耐性は割りと厳しい戦いになりそう。それに加えて物理防御も高いゴーレムなのだから、余計に苦戦をしそうだ。



 ふざけんな!


 チート反対!



 案内された場所は屋敷を出て、裏にある森だった。確かに広いので戦うにはもってこいの場所である。



「この先にゴーレムはいる」


「ちなみにレベルはどのくらいなんすか?」


「ふむ……軽く見積もっても150と言った所か?」



 バカじゃなのかと突っ込みたい。しかし、よくそんなレベルのゴーレムを作ったな。流石は天才といったところだ。



「150ってAランク冒険者でもキツイですよ!?」


「君ならいけるんじゃないか?」



 いやいや!


 あんた俺の何を知ってるんですか!?



「大丈夫! ショウなら!」



 絶大な信頼を寄せてくれているララちゃんは俺が勝つことを信じてくれている。



 ゴーレムについてあれこれ会話をしていたら目の前にゴーレムが現れた。



「ほら、アレだ」



 ソニアさんが指差す方向にゴーレムがいた。遠目からでも分かるくらいに大きな身体をしている。メタリックのような輝きを放っているので、如何にも硬そうな感じ。



 しかも、全属性耐性とかいう規格外のような作りをしているのだから性質が悪い。出来る事なら、帰りたい。



「それでは、今から解除する。頑張ってくれ」


「えっ?」


「解放!」



 突然、ゴーレムを繋いでいた鎖みたいなものが光となって消えた。するとゴーレムが動き始める。



 ちょいちょい!!!


 マジか!!!



「じゃ私とララはこちらで見守っているぞ」


「がんばってショウ!」



 二人は俺とゴーレムから離れて、ソニアさんが結界を作り観戦をする。横にはララちゃんがワクワクしながら俺を見ていた。



 いざ、ゴーレムへと近付く。ゴーレムは近付いてきた俺を叩き潰そうと無言で腕を振り上げた。



 そりゃゴーレムだから喋らないわな!



 振り上げた腕を俺目掛けて振り下ろしてくる。動きは鈍いので簡単に避ける事が出来た。そのままゴーレムが地面を叩くと、クレーターが出来上がった。



 ソニアさんの言っていた通りレベルはかなり高いようだ。もしも、ゴーレムの一撃を受けたら無事では済まなそうだ。



「とりま、黒蓮、白夜!」



 すかさず二丁拳銃を取り出す。その際にソニアさんがめっちゃ俺を見ていた事に気が付く。研究者だから俺に興味でも湧いたのだろうかと思いつつ二つの銃口をゴーレムに向ける。



「エクスプロードバレット!」



 火属性で爆発する弾丸を撃ち込む。爆発なら多少はダメージ入るだろうと思った。直撃して爆煙がゴーレムを包む。爆煙が晴れた先には無傷のゴーレムが立っていた。



 ゴーレムが再び殴りかかって来るので、距離をとり躱す。とりあえず、どこまで効かないのか試そうと思い神級を発動する。



「神罰!」



 ピュトンを一撃で消し去った魔法だ。巨大なレーザーが遥か上空から放たれる。極光がゴーレムを包むが、やはり無傷のようだ。



 ソニアさん……


 あんた、すげえっすわ……



「ちくしょう! 反則だぞてめえ!」



 と言ってもゴーレムは反応しない。するとゴーレムが俺に手をかざす。手を見てみると真ん中に穴が空いている。



 なんだあれ?



「むっ……ショウ避けた方がいい。あれはヤバイぞ」



 ソニアさんの言葉に疑問に抱き、ソニアさんの方を振り向く。



「危ない、ショウ!」



 ララちゃんの声でゴーレムの方へと振り返るとゴーレムの手からレーザーが撃たれた。



 うひょお!!!!



 ギリギリの所で躱すことに成功する。あれはどう見ても光属性だ。ゴーレムが今度は両手を構える。両手には同じように穴が空いている。



 考えられる事は一つ。レーザーを連続で撃ってきた。それはもう容赦無しに俺を排除しようと。



 それを必死に避ける俺。


 それを見て笑うララちゃん。


 観察するように見るソニアさん。



 誰も俺の心配してくれない。めそめそと心の中で涙を流した。



 悲しんでる暇はない!!


 あいつを倒すにはレーザーを止めなければ!!



「アイアスの盾!」



 この盾は俺の世界の神話、トロイア戦争で英雄が所持していた盾で敵の大英雄の投槍を唯一防いだ最高の盾である。不敗の盾とも言われている。



 なんとかレーザーを防ぐことには成功したが、息を吐く暇もないくらいレーザーを連射してくる。



「ソニアさん。これなんとかならいなんすか!?!?」


「無理だな」



 即答かよ……しゃあない!!


 一か八か突っ込んで手の穴を塞ぐ!!



 盾を構えたまま全力でゴーレムへと突進する。ゴーレムがレーザーの威力をさらに強めたのか盾に感じる手応えが重くなった。



 ふざけるな!!!


 どんだけハイスペックなんだよ!



 なんとかゴーレムへと近付けた俺はカラドボルグを取り出した。盾を構えつつ片手でカラドボルグを振るい手を切り裂いた。



 一気に畳み掛ける!!!!



 俺は、そのまま上空へと飛び上がりカラドボルグをゴーレム目掛けて振り下ろす。レーザーという脅威が無くなったのでカラドボルグをしっかりと両手で握り締める。



「おお!!」


「ほう……」



 見事にゴーレム斬り裂き倒すことに成功した。その様子を見ていたララちゃんが感激の声を上げて拍手を送ってくれた。その隣ではソニアさんが肝心するように手を組んでいる。



 中々に手強かった……


 これで依頼達成だ!!!


 やっぱり俺はつおい!!

改訂済み

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