33.やばい!警戒心のかけらもなかった
兎に角城に戻ってきたのである。
戻って早々、さっそく来客だ。と言われ、何だ?私人気者か?引っ張りだこか?と、思いつつ準備をして応接間に行く。
すると、何故かシエル様が来てた。
え?どうして?何故?なんのために?え?え?
会える嬉しさより疑問の方が頭に浮かぶ。
そして、その謎がよりいっそう深まったのはシエル様もの一言。
「こんにちは、メイリーン。申し訳ないけど、アイリーナ殿はご不在?」
少なくともシエル様は私ではなく、姉に会いにきたのだ。
「お姉様は今いなくて…」
「何か…ありました?」
「いや、これまでのパターンだと一番先に来るのはアイリーナ殿だったからね」
「でも、そっかいないのか。どうでも良いときにいて、必要なときいないんだもんね。彼女はいても、いなくても僕の邪魔しかしないなぁ。僕だって忙しいのに」
「え、えっと?」
メイリーンが困惑しているとシエルはこっちの話。といいながら、帰り支度を始める。どうやら本当にただアイリーナに会いにきただけらしいのだ。
そして、僕もう帰るね。とシエルが言い出すに、出会って5分。メイリーンとしては、まだ会った気すらしてないため悲しみや嬉しさを噛み締める時間もなかった。
シエルは体から重さを感じない身軽さて馬に又借り駆けようとする。ふと、何かを思い出したように動作を止める。
「どうされました?忘れ物でも?」
「そうだね。言い忘れ」
「メイリーン、いくら疲れて眠たかったとしてもベッドに入った方がいいと思うよ。あれじゃあ体痛くなるし、風邪引いちゃうよ」
「へ?」
メイリーンが言葉を理解する間もなくそれじゃあ。といい、シエルは駆けて行った。
シエル様一体何しに来たんだろう?
そんな事を思ったのはシエルを見送り終わり部屋に帰ったころだった。
昨日自分が起きた時はシエルは既にいなかった。
早々に帰ったときいていた。
え?まって?まって?そういえば昨日夜襲かと思う事があった。姉だけかと思ったけれど…
…………
メイリーンの顔が青ざめる。赤くない。青である。彼女にあるのは寝顔みられた、椅子で寝ていることみられた等の羞恥心ではない。
身内でない人間が来たのに…反応できなかったなんて……
そんな……
私、鍛練が足りないわ!!!!
曲がりなりにも英雄王は
やはり脳筋なのである。




