↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の部屋がアイテムボックスになった件  作者: ぎあまん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

112/121

VS不死王作戦と指輪



 もうすぐ文化祭が始まる。

 さて……。

 僕もそろそろ覚悟を決めないといけない。

 堂城さんと噂になっただけであんなことになったのだ。

 堂城さんそっくりの真白と付き合っている……いや婚約しているという事実を知ったら、奴らはどうなってしまうのか?

 刃傷沙汰とか起きるのかな?


 まぁ、実際のところそれは些事でしかない。

 こんなことで事件を起こすような連中をクラスメートとか友人だとか思うつもりはないので、見つけ次第やり返すだけだ。


 そんなことより、あんなに衣装選びを頑張っている真白を前にして、いまだに僕が真白を子供にしか見ていない……見えていない? ことをどうにかするべきなのだ。


 どうしよう?


「どうしたらいいと思う?」

「姉に恋愛相談をするとは、アキヤも立派になったものね!」


 姉の怒った声が空から降ってくる。


「お姉ちゃんには恋愛経験がないっていうのに、そんな相談とはね!」

「姉ちゃんは百合狙いなのかと思ってたんだけど?」


 ほら、ビキニアーマーのヴァレンナさん。


「違うし! そんなんじゃないし!」


 全力で否定してくるな。

 僕としては姉の性癖がどっちに向いていようと別にいいんだけど。


「お姉ちゃんはノーマルだよ!」

「王子から逃げたのに?」


 超玉の輿じゃないか。


「あれは婚約者がいるからだよ! やだよお姉ちゃん悪役令嬢に復讐されるヒロインという名の悪役をするなんて!」


 それはそうかもしれない。


「まぁ、姉ちゃんに恋愛経験の方でなにかを期待していたわけじゃないよ」

「ひどい。じゃあなんだっていうのさ⁉︎」

「真白をちゃんと見るのに、なにかいい方法はないかなって」


 そう思っていたんだけど……姉は姉でそれどころじゃないかも。


 なぜなら、アイテムボックスの中、僕の目の前ではなにかすごいものが組み上げられつつある。

 不死王対策を思いついた姉がなにかを作っているのだ。

 なにかすごい魔法装置らしい。

 僕には巨大な箱にしか見えないんだけど……。


 その箱を中心にして、いろんな機能を持ってそうな突起が前後に取り付けられようとしている?


 あれ……箱?


「オー●ス?」


 僕が気付いたから、姉はとても喜んだ。


「そうだよ、弟よ! あれがギリシャ語で睾丸って意味だって知った時にはびっくりしたけど、きっと蘭の一種の名前の方ってことだよね?」

「他の機体も花や植物由来だったからね」

「うん、きっとそう!」


 一体、なにに釈明をしているのやら。

 ちなみに、本体の方は雄しべって意味があるらしいよ。

 植物由来だね!


「ええと、それで?」


 これはなに?


「不死王の不死の秘密を思いついたじゃない?」

「あ、うん。うん?」


 オムライスを作ったらなにか思いついていたのは知ってるよ。

 でも、それだけなんだけど?


「いや、僕は知らないけどね」

「ああ、そっか。ええとね、たぶん、不死王って死霊魔法の使い手じゃなくてゴーレムとかキメラとかの作り手なんじゃないかって思ってるのよ。だから、私たちの前に現れている不死王も作り物で、本体は別のところに隠れているんじゃないかって」

「はぁ、なるほど」


 どうしてそれをオムライスで思いついたのかは、やはり僕にはわからない。

 これが天才の閃きなのだろうか?


「でも、そこまで遠くに本体があるとは思えないのよね。だから、奴の本拠を丸ごと壊滅させたら、きっと本体もヤッちゃえてるだろうなって」

「ううん、大雑把」

「いいの! で、前に攻めたときに向こうも用心しちゃって本拠の守りが固くなってるから、突撃強襲作戦のためにこいつが必要になったってことなの」

「なるほど」


 突撃していく作戦なら、たしかに原作っぽい使い方ではある。

 まぁ、僕がそっちで手伝えることなんてアイテムボックスの中でのことだけだろうし、姉がやっていることにあれこれを言う気はない。

 その場のノリでツッコミはするかもだけどね。


 しかしそんなものを作ってるなら、僕の相談に乗っている暇もないか。

 まぁいいや。

 自分で考えよう。


「あっ、そうだ。アキヤ」

「うん」

「はい、これ」


 と、いきなり僕の前になにかが落ちてきた。

 反射で受け止める。

 それは指輪のようだ。

 小さいな。

 なんとか小指には入るかな?


「なにこれ?」

「魔法使いが魔力増強用に使う魔力吸引の指輪」

「へ?」

「吸い取り量はそれほどじゃないけど、気持ち悪くなったら外しなね」

「ええと、なんで?」


 丁寧に説明してくれているけど、くれた理由がわからないんだけど?

 魔力(霊力)を増強する気はないけど?


「? お嫁ちゃんの姿が大きく見えるのは魔力を使ったときなんでしょ?」

「うん」

「それなら、その指輪で魔力を減らせばいいんじゃないの?」

「あ、なるほど」


 そういうことか。

 やっと理解できた。


「話を聞く限り、アキヤはアイテムボックスにいる間にここの魔力を吸って溜め込んでいるみたいだから、外でこの指輪をはめていたら大きく見えるんじゃないかな」

「おお」


 それは正しいかもしれない。


「ありがとう姉ちゃん。使ってみるよ」

「うん。は〜あ」

「? なに?」

「いや、これで私もついに伯母ちゃんかって……」

「子作りはしないよ」


 まだ高校生だぞ。

 なに言ってんの?


「そんな無責任なことはしないから!」

「ああ、親の因果が子を強情に」

「やかましいわ!」


 嘘っぽく嘆いているけど、姉はその間もしっかりオー●スの組み立てを進めている。

 あそこにステイ●ンよろしく姉が収まって敵陣に突っこんでいくのか。


「……異世界を楽しんでいるね」

「まぁね!」


 姉はとても元気に返事した。

 ちなみにデンドロビ●ムの花言葉には『わがままな美人』ってのがあるんだってさ。

 わかって作ってるのかな?


 その後、アイテムボックスを出て指輪を使ってみたら、一時間ほどして真白が大きく見えた。

 真白が、いままでにない大喜び。

 これでなんとか安心して文化祭を迎えることができそうだ。

よろしければ、励みになりますので評価・ブックマークでの応援をお願いします。

下の☆☆☆☆☆での評価が継続の力となります。


カクヨムで先行連載していますので、よろしければそちらの応援もお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
貴重なロリ枠が
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。