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古神の子

レイが医務テントへと担ぎこみ


レイヤールもレイもその子の体を調べる


レイが考えてその子を見ると「これは・・・たぶん伝説の神狼(シンロウ)族に違いないな」


「神狼族?」


レイが解説する「俺も昔この地で少し聞きかじった程度だから詳しくはしらないが、なんでも危機が訪れると山の奥地から現れる種族らしい・・・それしか知らん」


レイヤールはため息を吐いて「レイも知らないんじゃ、本人から聞くしかないな」


話していると子供のモコモコの手がピクリと動いて「あ、あれ?」


レイが近づいて話しかける「目が覚めたか?」


子供がガバッと起き上がって「わ、渡さないと・・・」


レイが子供から回収したハンドキャノンを見せ「これか?」


子供は慌てて取り返して「か、返せ!!」


レイが返してやると「そいつは何だ?それにお前はどうして霧の中無事だった?」


子供はポツリと呟く「それは・・・神聖竜様の鱗があったから・・・でも効力も切れて・・・僕自身も侵されて・・・でもこの武器だけは何としても新しい神聖竜様に届けないと・・・」


レイヤールは銃器に興味があり「その俺が次の神聖竜なんだが、貰ってもいいのか?」


子供が拍子抜けして尻尾がヘタリと垂れて「えっ!?た、確かに聖なる光が・・・」


レイヤールは少し心配そうに「しかしその武器若干、闇に侵されているみたいだが大丈夫なのか?」


子供はシュンとして「これは・・・浄化の湖が無事であれば本来の力を取り戻せると思いますが・・・もしあなたが神聖竜様ならこの『ゴッドイフリートマグナム』が反応するはずです」


俺が手に持ってみると確かに微弱ではあるが力を感じた

「おぉ!?」


マグナムが輝いて形状を変え始めた


銃器の形がリボルバー型のハンドキャノンだったのが俺が好きだった銃のデザートイーグルへと姿を変えた


子供が頭を下げて「まことに神聖竜様なのですね・・・良かった・・・これで僕の使命も・・・神聖竜様!!僕達の種族の仇をお願いします!!」


レイヤールは頷いて「それよりまず自己紹介してくれるか?俺はレイヤールだよろしく」


子供は握手に応じて「神狼族の子・・・ハゼルです」


レイヤールがハゼルに質問する「村はどこにあったんだ?」


「エンペラーフォールの奥地です・・・」


エンペラーフォール、闇に侵される前から滅んでいたという都市・・・だが地図で見るとドラッツェルよりも遥かに遠い位置だ


「ハゼル申し訳ないが、俺達は闇と戦っている、すぐに仇撃ちはできない」


ハゼルは頷いて「僕も神狼族の端くれです!僕も戦います!」


レイが笑ってその提案を押してくる「ここまで自力で切り抜けたきた実力を考えると期待してもいいはずだぜレイヤール」


「あぁ、よろしく頼むハゼル」



---------


レイヤールはゴッドイフリートマグナムの試射の為にフィールドへと出て獣を狩っていた


一発一発が重い大口径の音だ、どうゆう構造なのか、体内の魔力を使って発射しているらしい


一撃で獣の体の半分が吹き飛ぶほどの威力だ


「すげぇな、この銃」


ハゼルが横で光の剣を使いまるで無双ゲームのようにズハズバ切り倒しながら「本来は一撃で闇を切り払い、すべての魔を絶つ、と言われたほどだったようですが、闇に侵されて本来の力は・・・」


レイヤールが真っ白のデザートイーグルを構え「十分な火力だ、ザコ掃除に適した武器だよ、少ない魔力で戦えるから使える」



試射も終えた事で拠点へと戻るとバリケードの建築が進み、十分な防壁が出来上がっていた


レイが城壁の上から「レイヤール!明日には拠点を作って進むから、もう戻って体を休めておけ!」


「あぁ!」




-------



レイヤールはアバレストの一軒家を借りてそこで寝泊まりしていた


そこにハゼルも入って夕食を一緒に食べる


夕食と言っても、干し肉のような保存が効く料理と、釣ってきた魚料理ばかりだが


ハゼルが食べて一息ついてため息を吐いた


レイヤールが心配そうに「大丈夫か?」


ハゼルがハッとして「あっ、すみません」


レイヤールが笑って「何か愚痴が言いたいなら聞く事しかできないが聞いてやるぞ」


ハゼルが俯いて「両親が僕を逃がしてその先どうなったのか・・・」


俺はハゼルの頭を撫でて「無事だといいな・・・気休め程度にしかならないと思うが・・・アバレストの人達も闇に侵されていたが、死んではいなかった、だから望みはある」


ハゼルかグスグス泣き始めてしまい「僕・・・一人で・・・ここまで・・・うぐっ・・・うわぁぁぁぁん!」


レイヤールは優しく抱いてあげる


きっと子供一人でここまで来たのだから辛かっただろうに


ハゼルが泣きつかれるまでレイヤールは側に居てやり、眠ったら、ベッドに横に寝かせて布団をかぶせる


レイヤールは眠るハゼルを見て『もし俺にも子供が居たら・・・こんな気持ちなのかな』


ハゼルを撫でていると見知らぬ男が入ってきた「だ、誰だお前!?」


見たところ黒髪の超ハンサムなイケメンだ

「あっ、失礼しました神聖竜様は私のこの姿を見るのは初めてでしたね、ロイツァです」


レイヤールが唖然としているとロイツァが「なんでもハゼル君でしたっけ?彼の為にいろいろとお菓子を持ってきたのですが・・・眠っちゃったみたいですね」


「あぁ、ぐっすり眠っているよ」


ロイツァがフゥと息を吐いて「第二拠点ができたらいよいよドラッツェルですね・・・お兄様・・・解放できるといいですね・・・」


レイヤールはハゼルのふっさふさの頭をなでなでしながら「あぁ・・・」と低い声で呟いた


兄ちゃんか・・・




--------


翌日第二拠点の建築がスタートした


レイヤールの目的はこの夜間防衛だ、今回は足がかりになるという事でドラゴンズも出撃している


ハゼルが辺りを見回して「あの闇の獣達が来る範囲ですよね」


レイヤールがシブシブ頷いて「あぁ、だから俺達が死守するんだ」


レイがレイヤールに確認する「いいかレイヤール、お前は明日の昼もここから出発してもらって浄化作業にあたるんだ、正直俺としては休んでいてほしい」


レイヤールも頷いてレイを見て「分かっているが・・・」


ハゼルが力強くレイを見て「神聖竜様をお守りする事は我々も本望・・・全力で当たります!」


レイが笑って「便りにしてるぜ若いの」



-------


拠点構築は徐々に進んで夕暮れが始まり、それと同時に無数に光る赤い目



ハゼルが光りの剣を召喚しててに持ち「参ります!!」突撃して行き、ドラゴン達も突撃していく


「行くぞ!!カイル!ハイル!レムリス!」


四体のドラゴン達も飛び込んでいく



レイが剣を抜いてドラゴン達とハゼルが取りこぼした敵を始末して近づけさせないように応戦する


そしてレイはレイヤールに振り向いて「いいからお前は寝てろ!」


そう言われても・・・


レイヤールは大人しく横になって夜が明けるのを待つ


-------


目を覚ましてみると土地は穴ぼこだらけになっていてドラゴン達も疲れ切った顔で戻ってきていた



「ハァハァ・・・終わった・・・神聖竜様!頼みましたよ!」

ロイツァが笑い拠点に戻って休む


ハゼルも傷はないが疲れていて「これだけの数を相手したのは初めてです・・・疲れました・・・神聖竜様ドラッツェルへの道のり・・・お願いします!」



レイも戻ってきて椅子に座り「わりぃレイヤール・・・俺も今日の昼は休ませてくれ・・・」



レイヤールは翼を開いて「皆が作ってくれたチャンス・・・無駄にはしないぞ!」


レイヤールの翼から白いブースターの光が現れて高速で飛んでいく



闇に覆われた場所を一刻も早く浄化して回る


いつも以上に気合いも入っている為、浄化のペースも早い・・・



そして何時間浄化にあたったか分からないほどになると、大きい城壁にボロボロに破れた竜の国旗・・・


かなりの規模でフリース王国と同規模ほどの大きさの国を空から見かける

「あれが・・・竜の都ドラッツェル・・・」


兄さんか・・・実感は無いがあの地に・・・兄が・・・



レイヤールは夕暮れを背に向けて第二拠点へと戻っていった


いよいよドラッツェル攻略戦・・・

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