宝剣グラディウス
まだまだ一話目!どんどん投稿しますよ!
バシャン!!
「うげぇ・・・気も悪い臭いがプンプンして・・・下水よりも酷い臭いだ・・・それに・・・」
胃袋の中には船の残骸などが浮かんでいて、その上にはゾンビなのか人間なのか魚なのか分からない化け物がうじゃうじゃいる
ジャックも流れ込んできて「上手く行ったな・・・にしてもヒデェ臭いだ・・・」
レイヤールが指をさして「あいつら素直に行かせてくれると思うか?」
ジャックが溜息を吐いて「ありゃきっとウロボロスに食われた当時の人間達がウロボロスの魔力やら胃液やらが混じりあって具現化されちまった化け物のようだな・・・確かに素直に行かせてくれるとは思えないな・・・」
レイヤールは歩いて先へと進み「でも・・・空気が使えるなら・・・」と手を出した瞬間ジャックが止める
「馬鹿止めろ、んな事したら大爆発で皆お陀仏だ」
レイヤールは辺りを見渡して「ガスか」
「あぁ、胃液でガスが充満している・・・俺達も長居はできねぇ、さっさと宝剣探すぞ、きっと伝説の剣士が乗っていた船は軍艦のはずだ、行くぞ」
ゾンビ魚人間がウーウー言って尾ヒレだが足だが良く分からんグロテスクな姿でゆっくりと追ってくる
無視して先に進んでいると明らかに異質な魔力を感じる
ドロッとした奇妙な魔力だ
それを辿り進むと軍艦の残骸がある
ジャックが警戒して姿勢を少し下げ、戦闘体勢を取り「恐らくこれだろうな・・・それと・・・全員気をつけろ・・・ボスっぽいのが居るぜ」
軍艦を打ち破って現れたのはウロボロスを魚人化したような姿の化け物だ、人の体をしっかりと保っていて、尾ヒレや、背びれもしっかりとあり、先ほどから見かけるゾンビとは大違いの姿だ
ジャックがヤレヤレと首を振り「おいおい冗談キツイぜ・・・あいつのヘソを見て見ろ」
レイヤールが目を向けると管のような物が繋がれてドクンドクンと脈をうっている
「ありゃ・・・ひょっとしてウロボロスと一体化しているのか?」
ジャックがイカリを構え「恐らくな・・・そして悪い事にアイツの体の背中を良く見て見ろ」
「?」
錆びた剣の先端が見える
「あれってまさか!!」
ジャックが苦笑いして「あぁ、宝剣グラディウスの剣先だろう・・・アイツが宝剣を取り込み・・・ウロボロスからも魔力を供給してもらっている・・・恐らくウロボロスを小型化したような強さを誇るだろうな・・・」
喋っていると突っ込んできた
レイヤールはガントレットでぶん殴るが全く効果がない「くそっ!!魔気が使えなきゃ話にならん!!」
ジャックがイカリでぶん殴り「それだけは使うな!!全員爆発で死ぬぞ!」
レイヤールは苦笑いして「俺は不死だ・・・お前達は精霊・・・分かるな?」
ジャックが溜息を吐いて「お前って奴は・・・だがレイヤール、ここで復活して大丈夫なのか?」
「わ、分からない・・・」
そうこう言っている内に敵はジャックの仲間を追い始めている
レイヤールが拳を握り「一かバチか・・・!」
レイヤールは魔気を込めてガントレットから炎を出すと
ボガァァァァン!!と大爆発して衝撃が全身に加わる
―――――――
真っ白な空間に飛ばされて首を振る「いたた・・・全く想像通り大爆発したよ」
少年が大笑いして「ハハハハ!見事な爆発っぷりだね、それと・・・ここに厄介なのを連れ込んできてくれたね・・・」
レイヤールが振り向くと先ほどのウロボロス魚人の化け物が居る
「な、何でコイツがここに!?」
少年が考えて「恐らくレイヤールが復活する際の魔力を使用した時にウロボロスが自分の魔力を混合させてレイヤールを取り込もうとしているのかもね・・・」
レイヤールは焦って「淡々と話している場合か!?」
少年は笑って「まぁそれもまた一興って事で、勝った方がこの体の主導権って事だね」
「マジカ・・・俺の竜生最大のピンチじゃね・・・・?これ負けたら全て終わり・・・俺は死ぬって事だろう・・・?」
レイヤールが魔気を放ち、使い炎を滾らせて「やってやろうじゃねぇか!!」
「煉獄紅焔憑依形態!!」
溢れ出るオレンジ色の高出力な炎を腕から放ち、相手へと殴りかかる
そうすると相手の魚人は苦しんでいて「ぬ・・・ヌ・・・ヌゲ・・・ゲン・・・ヲ」
まさか元々コイツは・・・だとしたら・・・
オレンジ色の炎は金色の炎へと変り
「煉獄不死鳥形態!!」
そして金色の炎を纏い、拳を握り「うぉぉぉぉぉ!!お前が助けて欲しければ・・・それに俺は答える!!」金色の炎の勢いが増して行き
「煉獄鳳凰鉄拳!!」
相手に金色の炎で包まれ魚人は叫ぶ「ギュゲェェェェ!!」
そして引火してボウボウと燃え盛り相手の身体は灰になって行き、そして灰の中から現れたのは超絶美系のイケメンだった
レイヤールも思わず言う「だ、誰!?」
そして剣士が丁寧にお辞儀して「私はグロッツェルの剣士、ディルメルト・ローサー・・・私の魂を解放してくれてありがとう・・・」
レイヤールは何が起こっているのか分からず頭からハテナを出していると
ディルメルトは説明する「僕はウロボロスに食われ、腹の中で宝剣グラディウスを手に突き破り勝利を収めたはずでした・・・ですが・・・ウロボロスは私を逃がさまいと、私の体にウロボロスの卵を植え付けられました・・・そして皆が勝利に喜ぶ中・・・私は次のウロボロスを生まれさせない為にも、1人ウロボロスの体内でグラディウスを自らに向け、自決しました・・・本心では妻と子も居て、私自身それが心残りとなり、“あの者に利用”されて具現化し、私はウロボロスと同化させられてしまいました。貴方様の助けが無ければ私は第二のウロボロスと成り果てていたでしょう・・・感謝申し上げます・・・」
レイヤールは引っかかる言葉があった「ん?利用された・・・?どんな奴だ?」
ディルメルトは考えて「確か・・・紺色のスーツを着たピエロのようなお面を被った者に」
道化師の野郎か・・・
全ての合点が行った、あいつが俺達を妨害する為に・・・
ディルメルトはグラディウスを俺に渡してきた
「この剣は貴方が持つべきです、光りの竜よ・・・」
渡されたグラディウスは白銀の剣で、流れるようなデザインで、グリップは青く、白銀の鋼は光りで照らされると少しだけ青く輝く
レイヤールで手に受け取るとグラディウスの剣が輝いて黄金に光る
ディルメルトは嬉しそうに笑みを浮かべ「きっと・・・私の魂が捕らわれている間の時間は長かったはずですから・・・妻も天国で待っているでしょう・・・それでは・・・」
少年がディルメルトを見て「天国への案内人なら僕に任せな・・・そのまま去るとレイヤールに魂を喰われてエネルギーにされちまうからな」
ディルメルトは笑い「ハハッ、それはそれは・・・それでは案内頼みます、名も知らぬ少年よ・・・」
少年がディルメルトの手を取りフワフワと浮きあがって消えていく
それと同時に俺も意識が遠のいていく
――――――
「ゲホッ!!ゲホッ!!」
レイヤールが起き上がり海水を吐き出す
レイメストが「パパ!!パパ!!」
レイヤールが海水を吐き出していると
ジャックがレイメストを離して「大丈夫か?リラックスしろ・・・」
背中を摩ってくれるともっと海水を吐き出す
そして腹の中から何かが喉を通って喉へと来る
「ウプッ!?ウゲェェェ!!」
拳1つぐらいのサイズはあるだろうか、赤いまるでイクラみたいな卵を一つ、二つ、三つと次々吐き出す
「ウゲェェ!!ゲェェェ!!」
ジャックが溜息を吐いて「ウロボロスの野郎め・・・最後の最後にとんでもないもん仕込んでやがった・・・このままもし体内にこの卵が定着していたらレイヤールがウロボロス化して死なない化け物が誕生していたぜ・・・全く・・・」
そして合計7つほどの卵を吐き出す、そうすると1つだけ卵の中でウネウネ動いていて、形がドラゴンっぽい形になっている
ジャックがそれを踏みつぶして「死ね、化け物・・・レイヤールの魔力を頂いてドラゴン化して満足か?」
レイヤールはゲッソリした顔で壁に寄りかかり「ゲホッ・・・ゲホッ!お、俺の体どうなってた?」
ジャックが説明してくれる「ウロボロスが大爆発して、俺達は精霊体に一時的に戻って爆発を免れた後に、お前の体を捜索していたんだ・・・そしたら俺らが発動させた同族化の儀式の効果が切れてウロボロスの死体に紛れて海底へと沈んでいたんだ・・・中で見つけた時は化け物に管のようなものが繋がれてお前の口とケツに繋がれて、俺も見たときは焦ったぜ・・・慌てて切り落としてみればゴロゴロと卵が出てきたもんだからマズイマズイって大慌てさ・・・そしたら目覚めてお前が全部吐き出した・・・」
レイヤールはフゥ・・・と一息ついて「大変な事になってたな・・・全く・・・ウプッ!?」
レイメストがバケツを持ってきてそれに吐き出す
「ウゲェェェェ!!」
そしたらまたゴロゴロと5つも出てきた
レイヤールはゲッソリして「い、一体・・・何個でてくるんだよ・・・」
それとレイヤールはジャックを見て「お、おい・・・さっき管をケツにも繋いでたって・・・」
ジャックが頷いて「あ、あぁ・・・そうだが?」
その瞬間ビクッと体が動いて「う、うぐ・・・船内にトイレってあったか・・・?」
ジャックが指さして「あっちだ」
レイヤールはダッシュで駆け込んでトイレへと入る
ジャックが苦笑いして「これはしばらく大変そうだな・・・」
――――――
エルローラが戻ってきて「船の状態は大丈夫だって・・・あれ?レイヤールは?」
ジャックがトイレを指さして苦笑いして呟く「レイヤールなら産卵中だ」
エルローラが苦笑いして「ぶ、無事で良かった・・・と言うべきなのかな?」
ジャックは下を向いて苦笑いして「恐らくしばらくはレイヤールのメンタル的な物はズタズタだろうがな・・・」
エルローラがテーブルの上に乗っている鋼の剣を見て「これがグラディウス?」
ジャックが頷いて「そうだ、レイヤールが持つと黄金に輝くぞ」
エルローラが手に取り「へ~・・・綺麗・・・」
そうするとグラディウスが輝いて真白な純白ともいえる白色度の剣へと変る、剣の柄の方に天使の羽を思わせる模様が刻まれ、また違った剣となる
「えっ!?えっ!?か、形が変わって!」
ジャックが頷いて「どうやらエルローラも認められたようだなグラディウスに」
エルローラが驚いて「えぇぇぇ!?」と叫ぶ
―――――――
道化師が海の上に立ち、通信魔法の類で連絡を取る「えぇ・・・ウロボロスは倒され・・・まさか体内まで具現化されていて、グラディウスを奪われるとは・・・これは私の失態です・・・はい?・・・な、なんですと!?しばらく姿が見えないと思っていたら・・・畏まりました至急そちらに向かいます」
通信を切り、道化師は空を見て「ベルスータズ・レイ・ロナメスめ・・・奴の姿、足跡が一切不明になって私も警戒していましたが・・・やはり狙いはこちらの転移魔術師か・・・急がねば」




