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復讐の双頭竜

約一万字!


お待たせしました!

レイヤールは一度下がり「クソッ!!」


2つ首のドラゴンになったロメスとメイチェルは天井へとブレスを吐いてこじ開ける


そのまま空へと羽ばたいて街へと出る


「追うぞエルローラ!」


「う、うん!」


レイスメトも後に続いて急いで外に出ると


ブレスで建物を粉砕し、剛腕な腕と爪で建物を全て吹き飛ばして大笑いしている


「アハッハハハハ!!死ね!死ね!!私の邪魔ばかりした愚民共!!」

片方のメイチェルの方の首が大笑いしているのに対してロメスはレミウスの屋敷の方角を見て「十分暴れたら今度は私の番ね」



やはりロメスの狙いはレミウスか・・・!


エルローラが心配した顔で俺を見てきて「どうするのレイヤール・・・?まだ闇に飲まれてないにしろいずれ・・・」


「分かってる、その前に・・・」


レイヤールの全身からオレンジ色の普通の炎があふれ出て

「煉獄形態(インフェルノモード)!!」


煉獄不死鳥形態では闇に飲まれてない今のあいつらに対して無力・・・この形態で攻撃するしか・・・


メイチェルがこちを向いて「レイヤールには感謝してるわ!!この力・・・!この姿!これこそ私に相応しい!!」


レイヤールは羽ばたいて同じ高度まで上昇して相対して笑い「哀れだな!なんとしてもドラゴンになって全てを滅ぼしてやるって言う醜い意志が具現化したような姿だ・・・俺の故郷では2つ首のドラゴンは大体悪役なんでね」


メイチェルの首から魔法陣が現れて「黙れ!!ホーミングスパロー!!」


鉄の矢が具現化され、追尾して追ってくる


「その程度なら!!今の俺には!!」

拳を固めて炎を大放出させ「煉獄鉄拳(インフェルノガントレット)!!」


追尾する鉄の矢を炎で溶かして吹き飛ばす


メイチェルが驚いて「へぇ~・・・前見たときと出力が大幅に違うわね・・・でも!」


メイチェルの首の魔法陣が消えてない


まさか!?


俺が慌てて離れようとすると俺の周囲に障壁のような結界が現れる


「くそっ!!これが狙いか!」


メイチェルが大笑いして「残念だけど街をぶっ壊した後に貴方は私が喰らってあげる!不死竜はこの世に一匹でいいのよ!!」


そんな時だった


メイチェルの体に人2人分ほどの巨大な鉄の矢がぶっ刺さる


「ガハッ!?」


矢が飛んで来た方角を見ると海上にとんでもないサイズの軍艦が居る


「な、なんだあれ!?」


普通の軍艦の6倍程はあるだろうか


船に帆が無く、形としては前世の軍艦に良く似ている、装甲があり主砲があり、その姿は第二次世界大戦で使われる軍艦の形に良く似ている


主砲の代わりに超大型バリスタが設置されているのが見える


「ま、マジカヨ・・・あんな物があったなんてな・・・」



――――――


戦艦のブリッジ


バージルが戦艦のブリッジの中で叫ぶ「第2射装填急げ!!ドラゴンはあんな物で沈むものか!!魔導誘導装置照準!!」


戦艦の中心から魔法陣が現れて赤いレーザーが放たれる


そしてそのレーザーはポインターのように双頭竜に照準され


「対艦魔導照射砲!!テンペスト発射!!!」


戦艦から超極太のビームが放たれ、双頭竜が照射ビームのような攻撃を受ける



―――――――


レイヤールサイド


あまりにでたらめな攻撃出力でドラゴンに当たっている膨大な攻撃力を前に結界が破れそうだ


「ちょちょ・・・俺に当らないだろうな・・・」


照射ビームに焼かれメイチェルとロメスが叫ぶ「ギャアアァァァァ!!!」


レイヤールは歯ぎしりして「でも・・・これで倒せるとは・・・」


黒焦げになった双頭竜が地面に倒れ、建物が押しつぶされる


結界が解かれ、レイヤールは地面に降り立つとエルローラが駆けつけてきて「だ、大丈夫レイヤール!?」


「あぁ、何とかな・・・射線上じゃなくてほんとホッとしたぜ・・・」


エルローラが黒焦げの双頭竜を見て「死んだのかな・・・」


黒焦げの双頭竜の尻尾がピクリと動いて黒焦げの皮を脱皮して復活する


「ふふっ・・・アッハハハハ!!!不死の前に力など無力!!」


レイヤールは舌打ちして「やはりか・・・」


レイメストが心配そうに見て双頭竜に指さしして「黒いの集まってる!!」


レイヤールも焦り歯ぎしりして『早い所済ませないと・・・だが不死相手にどうする?』


不死を相手する事は今回初めて、まるっきり対策が思いつかない


エルローラを見て「封印とかってできるか!?」

エルローラは首を振り「無理!方法はあるけど抑える為の大きい魔水晶の媒体が無い!」


「魔水晶か・・・」


そんなこんな考えていると戦艦から第2射のバリスタが飛んできて串刺しになり地面に縫い付けられる

「ガアァァァァァ!!」


双頭竜は叫ぶがメイチェルの頭はクスクス笑っているのに対してロメスは我慢できない顔をしている


そしてロメスがメイチェルに「あなた・・・遊んでないでさっさとアタシの目的達成させてよ!!」


メイチェルがロメスを見て「うるさい!この体を得られたのは誰のお蔭だと思っている!?通信術で私が指示を送っていた恩を忘れたの!?」


「貴方こそ!!私の協力が無ければあのまま一生牢獄暮らし・・・貴方のお母さんの仇も取れないまま悔やんで死んで居たのよ!?」


「うるさい!!魔法もロクに使えない奴が出しゃばるな!!」


「うるさいですわ!!私の目的は姉に復讐を遂げるだけ・・・それだけなのよ!!その後は好きにしていいわ、さっさと済む目標なんだから私の言う事を!!」


「黙れ!!ただの表面だけの偽姫風情が!!私の恨みの方がよっぽど深く!!」


揉め始めると体に変化が訪れ始めた


首の根本からズルズルと分離が始まっている


「お?」


エルローラがどう表情していいか分からない顔をして「これって・・・喧嘩させたら分離できる・・・?」


レイメストも苦笑いして「2人とも真っ赤・・・体同士が拒絶し始めている」


しばらく様子を見ていると気が付けば前足の部分まで分離が進んでいて


ガミガミ言い合いを続けている


戦艦側もどうしていいか分からず、狙っているものの撃っては来ない


レイヤールもどうしていいか分からない顔をして「なーんか・・・敵さん自滅しそう・・・」


上半身が分離し始めると


ズリュン!とお互いの体が離れて半分竜人、半分人間の見栄えの悪い姿になっている2人が現れた


メイチェルが自分の手を見て、左手人間、右手ドラゴンの姿に唖然として


ロメスを睨み「アンタのせいで!!分離しちゃって全て水の泡じゃない!!」


ロメスはメイチェルを笑い「貴方が私のちょっとしたお願いを受け入れてくれればこんな事にはならなかったですわ!!このレンガ娘!!」


メイチェルがカッとなって「なにぃぃ!?それを言えばあんただって偽物姫だろうが!!」


「私は偽物では無く本物ですわ!!姉さまが勝手に私に姫を押し付けられてなぜ私が偽物に!!」


メイチェルが人間の手の方から魔法陣を展開して「もう消えろ!!役立たず!!」


ロメスはドラゴンの腕でメイチェルを引っ掻いて攻撃して「そう簡単に行くものですか!!」


結局喧嘩になった


レイヤールはエルローラを見て「止めた方がいいの?」


エルローラもどう回答していいか分からない顔をして「さ、さぁ・・・私もなんて答えたらいいのか・・・」


戦艦側も接近してきて、確保する気のようだ


後はここの街の連中に任せていても・・・


そう思った瞬間だった



ブン!!と空間が歪んで、紺色のスーツ姿の男が現れる

顔にはトランプのジョーカーの仮面をつけていて

「ごきげんようレディ方・・・」


エルローラが杖を構え「道化師(ピエロ)!!」


道化師(ピエロ)はエルローラを見て「これはこれは・・・エルローラ殿・・・私のボスは早く貴方に死んでほしいと申しておりますので・・・・近い内にご覚悟を・・・」


エルローラが杖を突き付け「戯言を!!プリズムアロー!!」


光りの矢が降り注ぎ道化師(ピエロ)を八つ裂きにしようとするが


ピエロの周囲の空間が歪んで全て歪んだ空間に攻撃が飲み込まれる


エルローラが唖然として「そ、そんな!!だったら!!」


エルローラが杖を回して、片手で杖をなぞると、杖が凍りの剣へと変化してエルローラが切りかかる

「てぇぇぇぇ――」


「駄目だエルローラ!」レイヤールが飛びついてエルローラを押し倒して止める


「ちょ、ちょっとレイヤール!!」


レイヤールは首を振り「今の防御は空間を歪める魔法だ・・・奴に近づいたら歪んだ空間に取り込まれて敵の手だぞ!」


エルローラは頷いて「ご、ごめんレイヤール・・・ありがとう」


道化師(ピエロ)は不気味に笑い「アヒャヒャ!!流石はあの方の息子・・・洞察力は大した物です・・・レイヤールさん・・・貴方が自ら闇に墜ちてくれれば・・・こんな仲間集めなどせずともいいんですがねぇ・・・」


レイヤールは道化師(ピエロ)を睨み「さっさと失せろ」


道化師(ピエロ)は震えあがり「おおぉ!怖い怖い!あの方の殺気とよく似ていらっしゃる・・・これは・・・やはり良いですねぇ・・・」


そう言うとグルリと振り向いてメイチェルとロメスに振り向き


道化師(ピエロ)は笑顔で「いやー・・・とても見事な半分人間、半分竜人です・・・醜いですねぇ~・・・レディはもっと美しい姿でなければ・・・これをお受け取りください・・・レディーには花がお似合いです・・・」


手に出したのは2本の黒いバラ


2人はそれに手を出そうした

「止めろ!!それに手を出すな!」


レイヤールはそのバラが危険な物だと一瞬で分かった


2人がバラを掴んだ瞬間、バラの花からどす黒い液体があふれ出して、2人を包み込む


そして黒い液体同士がくっついて再び体を形成して行く

道化師(ピエロ)は大笑いして「アヒャアヒャ!!!これでこそレディ達に相応しい!!それでは私は失礼・・・」


ブン!とまた姿を消した


「クソッタレ!!」


黒い液体は形を変え、ドラゴンへと姿を変える、今度は双頭竜では無く1つの頭だ


闇を纏い、よりダークな雰囲気の四足ドラゴンへと姿を変え、角も悪魔の角のように巻き角へと変っている


「そuでsわ・・・」「こうなっtのも・・・」


『「レイヤールのせいだ」ですわ』!!2人の声が混じりあって俺へと敵意を向けてくる


最悪のパターンだ、闇に飲み込まれて融合している


レイヤールはレイスメトに聞く「レイメスト!!駄目そうか!?」


レイメストは首を振り「2人の心が混ざって1つに溶け合ってる!!早く助けないと戻れなくなる!!」


レイヤールは歯ぎしりして『助ける方法はやはり心に大きく影響させない限り・・・』


レイヤールはレイメストとエルローラを見て「エルローラ!!俺が時間稼ぎをしている間にお前達はレミウスと、ボリスト家のメイチェルの父親を探して来い!」


双頭竜が爪に魔力を宿して刃を作り斬撃を飛ばしてくる中レイヤールは避けて

「こいつらを助けるには2つの意志を引き離す事が何よりも重要だ!!助けるなら思い人で無い限り不可能だ!!2人共早く!!」


レイヤールは斬撃の中を回避する為にガントレットで数発刃を弾いて回避する


エルローラが頷いてレイメストを見て「行こうレイメスト!」


「うんママ!助ける為だもんね!!」


そんな時だったアルレルフが勝手に走行してエルローラの前にやってきた


「あ、アルレルフ!?どうして!?」


レイメストが耳を研ぎ澄ませ「この子・・・乗ってって言ってる」

「えっ!?」


「分かんない・・・心無いけど・・・乗ってって言ってるよ!!」


エルローラは戸惑いながら「操作分かんないけど・・・えいっ!」

レイメストと一緒に乗ると勝手に走行し始める


レイヤールが闇に飲まれたドラゴンを見て「行ったか・・・頼むぜエルローラ・・・メイチェルはムカつくが・・・母親を助ける為に俺を利用しようとしていた・・・根は優しい所があるはず・・・それを思い出させてやる・・・」


レイヤールの手足から黄金の炎が現れ

「俺はお前達を助ける!!煉獄不死鳥形態(インフェルノフェニックスモード)!!」



------


エルローラサイド



エルローラがアルレルフで走行し続け「この子どうして勝手に・・・」


アルレルフはどんどん速度を上げてレイヤールより上手く走行する


「は、早い!!」


でも驚くのはそれだけでは無かった


「えっ!?ちょ・・・そっちは橋!!水路に飛び込んじゃ!」


橋の上でグルリと水路へと方向を変えてジャンプする


「キャァァ!?」


ザパン!

水の上を凄まじい速度で走っている


「す、すごい・・・!」


そうすると端末に地図のような物が現れて、赤い点がピコピコ光っていて、そこに向かって走っているようだ


「目的地・・・なのかな?」


エルローラが前をチロっと見ると目の前に対向車ならぬ対抗船が


「ぶ、ぶつかる!!!」


勝手に回避して次々かわして行く


「な、何なの・・・?」


レイメストは嬉しそうに「いやっほー!!イケイケ!!」など乗り気だが怖いものは怖い


そしてすぐに目的へ辿り着いた


「ここは・・・レミウスさんのお屋敷?」


アルレルフの端末がガチャン!と外れる


「え・・・?持って行けって事・・・?」

エルローラが端末を持つとブルブル振動する


レイメストが笑い「そうだって言ってるよ!」


エルローラがホッとして「なんだか案内してくれているみたいで嬉しいわ・・・」

端末の画面には矢印で行く方角を示してくれていて、そこに向かって走るとすぐにレミウスと合流した


レミウスが驚いて「エ、エルローラちゃん!イグニスが発進したって聞いたけど何かあったの!?」


「あ、あの戦艦の事ね、うん、ロメスさんの事なんだけど・・・」


事情を話すとレミウスが下を向いて「やっぱりあの子・・・」


レミウスは背を向けて「私は行かない・・・会ったって余計酷くなるだけ・・・闇に力を与えて増大させるだけだよ・・・」


レイメストが首を振り「そんな事ないっ!レミウスの心にまだ引っかかってる物・・・ロメスって子からも同じの感じた!!」


レミウスは首を振り「だってあの子は・・・私が人生を謳歌する代わりに酷い事をさせているのに・・・」


レイメストが言う「ロメス・・・助けてって言ってるよ・・・」


レミウスは振り向いて「誰に・・・?」


レイメストが悲しい顔で「闇の中で・・・お姉ちゃんって」


レミウスは背を向けて剣を抜いて「これはケジメだ・・・アタシの・・・エルローラ、私はすぐに向うわ場所は中央広間の噴水の場所よね」


「えぇ、急いでレイヤールが時間を稼いるから!!」


レミウスは走って行き、「おい運転手!!馬車を出せ至急だ!」


「はいレミウス状様!!」



エルローラがレイメストを見て「次はメイチェルさんのお父さんだね」


「うん!」


そうすると端末がまた振動して矢印案内を始める


エルローラが笑顔で「ありがとう!とっても便りになるわ!」


そう言うとブルブル振動して喜んでいる


――――――


矢印に辿って走るとバイクの場所まで戻ってきて画面には端末をはめ込んでくれと表示が出る


バイクに刺し込むと自動的に動き始めてエルローラとレイメストはまたがってまた自動運転が始まる


『レイヤール・・・もう少し耐えてね・・・』そうエルローラは胸に手を当てて


「アルレルフ君!急いで!!」


―――――――


レイヤールサイド


闇に飲まれたドラゴンの攻撃は凄まじく

刃の斬撃から、コンボで、翼から辺りに衝撃波を放つソニックウェーブを放ってくる


刃を全てかわしてガントレットを合わせて防御姿勢を取り


「またあの攻撃か・・・!」


ドラゴンが叫ぶ「ゴガァァァァ!!!」衝撃派が翼から放たれ、レイヤールはぶっ飛ばされて噴水に叩きつけられる


「グアッ!!」


レイヤールは地面に片手をつき苦しそうな顔で相手を見上げ


「やばい・・・こいつ・・・過去最強かも・・・」

レイヤールは力の本質が見えてきて、使いこなしても居る、なのに歯が立たず、攻撃どころか防御ばかりで一方的だ


そして相手のドラゴンが胸を膨らませてブレスの準備をする


「っつ!!させるかぁぁぁ!!」レイヤールも息を吸い込み、喉で炎を滾らせて剥ぎだす


「ウガァァァァ!!」


「ゴガァァァ!!」ドラゴン同士のブレスが衝突し合い、レイヤールのブレスは数秒も持たず吹き飛ばされ、レイヤールはブレスを直撃で受ける


「ガァァァァァァ!!」手足が動かず立てない


『駄目だ・・・苦しい・・・強い過ぎる・・・2人分の闇だからこれほどの出力が・・・』


レイヤールは意識を失う


――――――


白Tシャツの少年に久々にレイヤールは会った

「ここって事はまた死んだのか」


「まね」

Tシャツの少年は笑い

レイヤールは自分の手をみて手を握り

「・・・圧倒的にパワーが足りない・・・今まで一番良い状態で戦えているのに・・・」


Tシャツの少年が笑い「良い?それは違うね・・・君の裏の人格が言うように今の君は君じゃないからね・・・」


「どうゆう事だ?」


「裏の彼が言うように今までのレイヤールはレイヤールとしての人格が形成されているせいで本来の君の力では無い、何せ君の力・・・『光りの力』は思いや意志に応じて出力を変える・・・本来の君を解き放たない限りいつまでも上限はその程度なのさ」


レイヤールは自分の手を見て複雑な心境の顔をしていると


白Tの少年が頭をボリボリかいて「全くもぅ・・・そんな気にしなくても大丈夫だよ、バージストに着いたら嫌でも立ち向かう事になるから」


「え?」


「それ以上は知らなくていい・・・っとそろそろ時間のようだ、今のレイヤールでは無理だけど・・・仲間と連携すれば勝機は無くはないかもね」


意識が遠のいて行く


-------


意識が戻ると、どうやらドラゴンに踏みつぶされているようだ


覚醒した力で押し返し、吹き飛ばす


「オォォォラァァァ!!」


ドラゴンは慌てて距離を取り刃を飛ばしてくる


刃をかわして、ガントレットで弾いて「死を喰らった時の出力と一緒にするなよ!!」


「うおぉぉぉぉぉぉ!!」


金色の炎が全身に溢れだす


「煉獄鳳凰鉄槌(インフェルノフェニックスブラスタ)!!」


炎の不死鳥が放たれて、ドラゴンへと飛んで行く、相手はブレスを吐き出して不死鳥の炎と衝突して爆発する


相手は無傷


「数回しか使えないフルパワーで互角とか・・・そりゃないぜ・・・」


レイヤールが呟くと馬車が駆けつけてくる


「ロメス!!!」レミウスの姿だった


「ようやく来たか!!」レイヤールが喜ぶが相手はギラリと目を光らせてレミウスへと飛びつく


レミウスは目を閉じて「私を殺したいなら殺せ!!それで・・・それでお前が許してくれるなら・・・」


ドラゴンの爪がレミウスの寸前で止まった


そしてレミウスは目を開けて「私は・・・逃げてた・・・姫なんてガラじゃないし、舞踏会に出ても踊る相手をいつもボコボコにして・・・」


レミウスはドラゴンの爪を握り「私はロメスに頼ってばっかりだった・・・姫様としての責務を全部貴方に押し付けて・・・私・・・馬鹿だよね・・・それでそのまま何年も月日が流れて大丈夫だから私自身・・・貴方の気持ちも踏みにじって気にしないようにしてた・・・その結果・・・貴方はこんな姿になってまで私を殺そうとしてきた・・・だからロメス・・・私を殺すだけで済むのなら・・・それで許してくれるのなら・・・お願い」


レイヤールはヒヤヒヤした顔で見守っていると


明らかにドラゴンに異変が起きた


片方の目から涙が流れている


そんな時だったもう片方の手が動いてレミウスを切りかかろうとした


その瞬間「メイチェル!!」


ドラゴンが振り向くとアルレルフでエルローラとレイメストが茶色いスーツ姿で頭にシルクハットを被ったおじさんを連れてきた


「あれがメイチェルのお父さんか」


メイチェルの父親は両手を広げて「メイチェル・・・こんな姿になってまで・・・お前の母は・・・こんな事を望んでは無かった!!アーベンヘルツを愛して・・・お前を愛していて・・・母が愛したこの2つも失っては・・・母は悲しむぞ・・・戻ってこいメイチェル!!もう一度私とやり直そう!!」


ドラゴンが大暴れし始めた


「グガァァァァ!!ガァァァァ!!」


黒い肌がバキバキと言い始め、明らかに効力が出てきている


俺は空高く飛び上がり「お前達が闇を拒絶したのなら・・・俺は!!その闇を追いだして払うまで!!」


背中から黄金の炎のドラゴンの翼を魔力で形成して広げて

「闇よ!!滅べ!!ホーリーエンシェントドラゴンブレス!!」


レイヤールの口から放たれた白い光りのブレスは闇のドラゴンの黒い皮を焦がし、バリバリとドラゴンの体が崩壊して行く


レイヤールも最大出力でブレスを放った為、力が抜けて地面に落ちる


エルローラが慌てて走って杖を構え「ウィンドエアー!!」

レイヤールの体を風で浮かせてエルローラがキャッチする


レイヤールは朦朧としながら「さ、サンキューエルローラ・・・あ、あの2人は?」


エルローラが振り向くと、メイチェルの父親とメイチェルが抱き合っていて


レミウスとロメスも同様だった


エルローラは安堵した息を出して「2人共無事・・・大丈夫よ」


「そうか・・・」レイヤールはホッとして月を見上げて自分の拳を掴み「今回はエルローラが頑張って奔走してくれたおかげだ・・・」


エルローラはアルレルフを見て「あの子が・・・私達を案内してくれたからよ」


エルローラはエッと驚いて「アルレルフが?」


レイメストがウンウン頷いて「あの子にも感情があるよ~!ちょっと人と違うけど・・・」


レイヤールはアルレルフを見て『まさか人口AIのような物が搭載されているのか?今後色々と話しかけてみるか・・・』



レミウスとロメスが抱き合って「ごめんねロメス・・・私のせいで・・・」


ロメスは首を振りレミウスの腕の中で泣きながら「私は・・・なんて馬鹿だったんだろう・・・姉さんを殺しても何もない・・・ただ、ただ苦しかっただけ・・・」


レミウスがロメスの頭を撫でながら「私も・・・旅して気が付いた・・・貴方が大事な妹だって・・・だからさ、今日から勉強するからさ」




メイチェルは下を向いて「私の事・・・捨てたんじゃない・・・」


父親は首を振り「そんな事あるか・・・ただ・・・お前が怖かった・・・実験に奔走し、母を助ける為と分かっていても・・・狂気に墜ちて行くお前が・・・私はお前を見る事を諦め・・・お前を檻から出す事もできたのにしなかった・・・私を許してくれ」


メイチェルは溜息を吐いて「あの闇の中で味わったわ・・・死した人間を戻す事はできないと・・・私こそ・・・ごめんなさい」


レイヤールも頷いて「反省したのなら大丈夫だろう、エルローラ俺達は先に屋敷に戻ろう」


レイヤールはアルレルフにまたがりエルローラ達を乗せて去る


――――――


アーベンヘルツの時計塔の所から様子を見ていた道化師(ピエロ)が通信魔法で報告している


「えぇ、やはりレイヤールの力は完全解放はされてないようです・・・はい・・・バージストに向かう予定なので恐らく・・・はい『記憶の神殿』へと向かうのではないかと・・・」


相手からの返信で道化師(ピエロ)は驚愕して「なっ!?いいのですか!?もし力を得たらどう対処されるおつもりですか!?・・・・・・特製の罠・・・?・・・なるほど・・・フフッこれは面白いですね、分かりました・・・サンプルの回収の為の手筈を・・・はいお任せください、寝ている人から髪の毛採取など容易い・・・」


道化師(ピエロ)は時計塔の腕で持っていたポケットの時計を開けてすぐに閉じ


「ふっ・・・レイヤール、精々グロッツェルで楽しむといい・・・それが“今のお前”にとって最後の日となるのだからな・・・アヒャ・・・アッヒャヒャヒャ!!」


夜空の道化師(ピエロ)の不気味な笑い声が響く


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