魔獣の人形劇
村での生活が一週間経った、それから光りの使者達からの行動や、闇の行動も音沙汰無しでしばらくエルローラもレミウスも村で優々と過ごしていた
あれからバイクの方だが、かなり研磨されて綺麗になっていた
鍛冶屋のおじさんが鼻をこすり「へへっ上手くいったぜ」
「おぉ、すげぇ」
色は銀色ベースのボディに青い横の一本のラインが入った模様で、俺も満足していた
そして今日はエルローラと一緒に端末を弄って見る事にした
ホバーバイクの端末をエルローラと見て「エルローラ、この古代文字読めるか?」
「うーん・・・古文書検索!古い文字だから少ししか・・・」
エルローラがホログラムの画面を指でなぞって探して「うーん・・・これってバイクの名前なのかな・・・」
指でなぞりながら「ア・ル・レ・ル・フ・・・アルレルフ?このバイクの名前なのかな」
俺も頷いて「端末の頭にあるから多分そうだろ、続きを頼む」
「うーん・・・ボタンを・・・何回か押して色々モードを切り替えるみたい」
一回押しでエンジン停止だから・・・素早く二回押しで多分・・・
二回押すと端末の画面が切り替わり、ダイヤル調整できるようにバーがある
「エルローラ、上から1つずつ翻訳頼む」
エルローラがホログラムのように浮かび上がる魔法のアーカイブで、調べながら見て言う
「えーっと・・・一番頭が、パワー、次がトルク、次が、ホバーグラインダー?って名前、そして次が高度に関する物みたい」
俺は頷いて「おk大体把握」
調整してアルレルフというバイクの調整をする、この地形では低速で動く事が多い、パワーを下げてホバーグラインダー・・・恐らくこれは車でいうサスペンションだろう、これを調整して高度は高め・・・よし
軽く動かしてみるとかなり言う事を聞きやすくなっていた
「おぉ~・・・良い良い」
エルローラが頭をかしげて「何も変わって無さそうだけど・・・」
「いやだいぶ操作性が上がったよ」
エルローラが苦笑いして「そ、そう良かった」
俺はボタンを長押ししてみるとバイクの横から何かが出てきた
形状は機銃を想像させる銃身
「お、おいおいこれって・・・」
グリップ右手にあるレバーを見て「この二つ目のレバーで稼動するのかな・・・」
俺は念のため、もし射撃武器でも大丈夫なように誰も居ない所に向けてレバーを引くと
ヒュバババババ!!と魔力の弾丸を撃ち始めた
「や、やっぱり攻撃モードなんだこれ・・・」
エルローラが驚いて「す、すごいね・・・攻撃できるなんて・・・それに当った所見ると溶けてるから純粋に魔力を熱暴走させて放っているのね」
「あ、あぁ・・・ドラゴニューラ族の前にどんな者達が居たんだか・・・」
エルローラもうんうん頷いて「本当ね・・・」
そんな時だった・・・
鐘が三回鳴り、警報を知らせる
「!?」
俺はアルレルフに乗って「エルローラ!乗れ!」
「うん!」
飛ばして向かうとバリケードにはフリース王国の兵士達が集まって防御を固めている
見張りが「レイヤールさん!!凄い数の魔物です!!」
魔物だと・・・?
俺はブースターでバリーケードの上に上り見てみると想像を絶していた
無数にひしめき合う魔獣達・・・その数・・・一万・・・二万・・・それ以上・・・?狼の魔獣からイノシシの定番の魔獣それに加えグリフォンやファルコン・・・この辺りで目撃されていないオーク種まで
「なんだよこれ・・・」
エルローラが杖を突き立てて魔法を展開すると確信した顔で「レイヤール!!原因が分かったわ!あの魔獣達・・・どれもこれも全部一本の魔力の動線で繋がれている!!操られているんだわ!!」
「これだけの数を操れるのか!?」
エルローラは首を振り「人間には無理・・・たけど確実に元凶が奥に居る!」
俺は拳を固めて「よし・・・やってやろうじゃないか・・・村を守る為に・・・!」
その瞬間俺の中で力か湧いてきた「この感じは・・・!」
行ける!
「煉獄不死鳥形態!!」
黄金の炎を纏い、金色の炎を輝かせる
メルが呟く「あれが・・・光りの竜!」
何故だろう『魔獣から村を守りたい』そう思った時に力が解放がされた・・・この力の正しい使い方・・・なんかわかった気がする・・・フォードの時俺が力を失った事・・・エルローラを守りたい・・・その気持ちも大きいが・・・この力の原動力は・・・守りたいと思った時なのかもしれない
いつも以上に体の調子がいい・・・
俺は金色の炎を出して魔獣の群れが来るのを待つ
エルローラも後ろから出てきてレイメストも緊急事態で出てくる
レイメストとエルローラが手を繋いで「いくよレイメスト!」「うん!ママ!!」
2人が杖を同時に持って「数多の精霊達よ・・・聖域の加護を我らに与えたまえ!!『プリズムフィールド!!』村が光りのバリアに守れ、俺の背中にバリアのエネルギーが入ってくる
エルローラとレイメストはハイタッチして「やった!!」
エルローラ達の支援魔法のおかげか魔力が体の底から湧き上がる・・・行ける!!
魔獣達の迫る群れを向き、息を吸い込み腹を膨らませ
「不死鳥竜ノ咆哮!!」
俺の口から高出力のブレスが周囲に吐き出され、魔獣の群れに光りが広がる
森一帯が黄金の炎に包まれる
エルローラが耳を傾けて「精霊達が活性化していく・・・やっぱりあの炎は精霊達を強くして・・・生物に生きる力を与える・・・」
黄金の炎で魔獣達だけが消え、森は活き活きとして活性化して、魔獣達は消え去る
俺はエルローラに聞く「魔獣達の根源は!?」
エルローラがハッとして「あの山の中腹よ!!」
ブースターを使い一直線に飛んで行く
山が見えるとそこには転移門を開いて逃げようとしている人物が
「待ちやがれ!!」
だがゲートが閉じて背中姿しか見えなかった
紺色のスーツの背中姿だけしか見えず、俺は断念して村に戻った
エルローラが俺に聞いてくる「どうだった!?」
俺は首を振り「駄目だ・・・逃げられた、背中姿は紺色のスーツの男だった頭はシルクハットを被っていて見えなかった」
メルが出てきて「多分それはピエロと言われる男よ、素性、姿がスーツという以外は一切不明・・・直接手を下さず間接的に攻撃してくる奴よ・・・私も足取りを追っているけど逃げられてばかりだわ・・・今回もきっとレイヤールの力調べ・・・そんな所でしょうね」
マジか・・・結構全力で攻撃しちゃったよ
そんな時だった
「ようレイヤール、ようやく光りの力の本質を理解したようだな」
振り向くと重武装のレイの姿が
「どうしてここに来たんだ?」
レイはムカツク笑顔で答えるとメルに向いて「始めまして・・・わたくし1人軍隊こと・・・ベルスターズ・レイ・ロナメスと申します・・・以後お見知りおきを、レイヤールが連れ去られていないという事は・・・貴方は維持派とお見受けしてよろしいですか?」
一瞬レイから殺意を感じた
メルは答える「えぇ、殺意で脅しているようですが・・・私レイヤールを守る事しか興味がありません」
レイの殺意はスッと消えて笑顔で「そりゃ良かった!貴方は良く先の事が見えているようなので一言・・・」
レイがメルの耳に何かを囁いた
メルが驚愕して「貴様!!何故その事を・・・!!」
レイは笑い「私もレイヤールに興味がある者ですから・・・」
俺がレイに「メルさんに何を言った!?レイ!!また遊びごとじゃないだろうな!?」
メルが俺の肩を掴み「レイヤール・・・今はいいわ・・・今は・・・」
「メルさん・・・」
何を言われたのか分からないが、俺にとって何か重要に事のようだった
メルは俺を押して「今日は宿舎に戻って、私のこの男と話す事があるから」
「分かった・・・」こうして魔獣退治に成功したものの、レイの登場でどこかもどかしい気分になった、あいつが来るという事はまた何か起きるという事だから・・・
次回は日常系なお話しになります
出番少なかったミゲル君・・・彼の木の実で村やメンバー達がパニックに?
次回をお楽しみに!




