半竜の女の子
今回はかなりシリアスになります
エルローラサイド
私はミランダさんにくっついて遺跡探索中、私は初めて竜化して驚いたけど・・・
なんだかんだで楽しい経験だった、水色の精霊ドラゴンのミゲル君に聞いてみる
「ねぇ、ミゲル君、ドラゴンの姿と人の姿って何度も切り替えれるものなの?」
水色の精霊ドラゴンのミゲルは両腕を組んで考えながら「うーん・・・どうだろ、木の実自体の能力が何度も切り替わるから・・・アズール!どう思う?」
青い精霊ドラゴンのアズールが私の体から出てきて、キリッとした態度で答える
「何度も切り替わるのは体にとって害に等しい、肉体変化という物は本当は月に一度までが限度だ、そんなにコロコロ変えられる物ではない。安全にというならば少なくとも一年はそのままの姿で居た方が良い」
私ガックシと頭を落して「い、一年かぁ・・・一年間ドラゴンの姿のままって言う訳にはいかないよね・・・あぁ~レイヤールと早く会いたいなぁ」
ピンク色のドラゴンのロミンスが現れて「それって恋人なの~?」
私は頷いて「そうだよ!私の大事な人・・・じゃなくてドラゴンだけど」
ロミンスはクスクス笑って「恋って訳ね、いいわぁ~」と私の体の中に戻って行く
そして赤いドラゴンのチャルマが現れて「そんな事よりも早く戦いたいぜ!せっかく精霊使いで魔力に満ち溢れる良い体に憑依させてもらったんだ!戦いたくてうずうずする!」
私は苦笑いして「そんなに頻繁して戦う事はないかなぁ・・・できれば戦いたくないから・・・」
チャルマはがっかりして「っちぇ・・・まぁいい、戦闘になったら呼んでくれ」
「うん!頼りにしてるよチャルマ!」
チャルマは顔を赤らめて戻って行く、緑のドラゴンのリュウセルがクスクスと笑い、なに~エルローラちゃんに惚れちゃったの~?プププ!」
チャルマが真っ赤になって「ちげぇやい!この野郎!」
私は苦笑いして思う『なんだか賑やかになったなぁ・・・』
ミランダさんが何かを見つけて私に手招きする「ちょ、ちょっとエルローラちゃん!!こっち来て!!」
「?・・・はい!」
私が見るとカプセルのようだが、特別厳重なカプセルで、書かれていたのは「竜と人の子」と書かれたカプセルだった
「竜と人の子・・・?それとつまりドラゴンと人の子供って事ですよね?」
ミランダが頷いて「それだけじゃないの・・・このカプセル・・・つい最近起動した時刻になってるの・・・私達が入った時に起動しちゃったみたいね・・・」
私の顔が青くなり最悪の事態を想定する
「つ、つまり・・・あのさっき見た半竜みたいな人が襲ってくるかも・・・って事ですか・・・?」
ミランダが頷いて「えぇ・・・警戒は怠らないようにね・・・」
私は杖を握りしめて「は、はい!」
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そして奥へと進むと、資料保管室だった、石版では無く、紙に似た物で記されている
ミランダが唖然としていて「どうして・・・?」
「はい?」
「どうして伝達には石版を使っているのに・・・ここに紙があるの・・・?」
私は考えてみたら確かにと思った「そうですね、逆に資料なら石版向けなのに、伝達はどうでも良い内容の物は全て石版で、紙で保管されているって妙ですよね」
ミランダが紙へと触れると驚いた「こ、これは・・・完璧な保存状態を保つ為に複雑な空間魔法が掛けられているわ・・・」
私が本を試しに取ると、ドラゴンの生態に関する本だった
ミゲルが本を見ると「・・・これ・・・僕達の良く知ってた仲間達だ・・・懐かしいなぁ」
「ミゲル君・・・昔は凄い良かったの?」
ミゲルは首を振り「僕達はここから外に出た事が無いから知らないんだ・・・でも外から来たドラゴン達に聞いた・・・青い空に青い海・・・緑があって。僕達が育てている草木かたくさんあるって・・・」
「ミゲル君・・・」
ミランダがまた私を呼ぶ「エルローラちゃん!こっちこっち!石版である理由が分かったわ」
私が歩いて奥へと進むと大きい機械のような物がある
「これって・・・何ですかね?」
ミランダが触るとポワッと光りを放ち、ボタンのような物がいくつもある、そして真ん中には青い球体
そして丁度石版を刺し込むスロットのような物がある
「これは・・・きっと情報端末だわ」
「情報端末・・・?」
ミランダは石版をスロットに差し込むと更なる詳細データが詳しくホログラムのように現れる
「す、すごい!」
ミランダが青いボールをグリグリ回して画面をスクロールしていく「なるほど使い方が分かってきたわ・・・エルローラちゃん、この研究リストの数を見て」
私が画面を見ると無数にプロジェクト名が書かれている「これだけの企画を・・・」
そこには精霊ドラゴン達に関する資料などもあったが、まずは不死竜、レイヤールに関する情報を見つけ出した
「ミランダさん、不死竜に関するプロジェクトのタブがあります」
ミランダが選択すると3つ程プランが出てきた
≪不死竜化計画≫
≪ノーデットヒューマン計画≫
≪不死竜クローン計画≫
どれもやばそうな計画名だ
「え、えっと・・・それじゃ・・・上から順に・・・」
【不死竜化計画】
『不死竜の体液の中に遺伝子を構成する物質に転換然様をもたらす魔法を用いて、遺伝子をすり替える事によって人体の構成を不死竜と同じ物に転換する事で竜化を促す。』
【竜化した検体報告】
D:01『初回の実験は失敗し、凶暴化により処分。体の変化は確認でき、尻尾と角は確認できたものの、まだまだ人肌が多く、人間性な部分が多い』
D:02『2回目の実験では、魔法の構成を変えた事でより安定して竜化を促す事に成功。体は竜化したものの知性の退行が激しく、小動物レベルまで後退してしまった。』【追記:カワイイ、byアマミ】
D:03『人体の竜化、知性の意地は成功したものの不死の能力は付与されなかった、不死実験の際で死亡し、サンプルはF6区画に保存』
私は肌身をゾッとさせて「こんな非道な事を・・・」
ミランダは頷いて「科学という物は時折酷い時があるからね・・・結局完全コピーしただけでは不死の能力は付与されなかったって訳ね」
私は次のを読み上げた
【ノーデットヒューマン計画】
『不死竜の復活の際に発生する特殊な魔力パルスを解析し、それを人体投与させ人体のまま不死能力を付与する事』
N:01『魔力パルスを吸収させた所、人体の形成維持が困難になり、魔力が保てず破裂した』
N:02『比較的魔力の扱いに長けた物を被験者とした為か、最初は順調だった、だが魔力を過剰に摂取し過ぎた結果、竜化し暴走、殺処分』
N:03『不死の能力の取得にもっとも近づいた貴重なケースだったが、コントロールできず不死実験の際に死亡』
「ここの施設で一体どれだけの人が死んだの?」
ミランダは下を向いて「推定でも3桁は行ってるいでしょうね・・・」
「・・・・・・続きを読みます」
【不死竜クローン計画】
『不死竜を人為的に量産し、コントロールする事で死なない軍隊を形成する事が目的』
F:01『細胞からの製造に成功したものの、生まれた時の肉体形成不安定の為死亡』
F:02『母親は通常種のドラゴンと交配させた子供だが、防御力が高く再生能力持ちのドラゴンに生まれたが、不死の能力は付与されなかった、不死実験の際死亡』
F:03『ある事件(データ参照)で産まれた新しい個体。人の部分が強い半人半竜の女の子だ、不死竜もこの子の実験の際は暴れてあわや施設脱走に陥る可能性もあったが、何とか沈静化。母親についてはミー派代表のハーメストであると分かった。不死実験の際驚くべき結果が出た、不死の能力を得とくしていた、能力の強化までは取得できていなかったが、第1目標である不死の能力の構築は成功した。以降彼はF:03からプロトタイプと呼称する。』
『現在のプロトタイプの状態』
メディポッド環境状態:【不明】
バイタル:【不明】
メディポットの状態:【解除】
≪メディポットにエラー・至急専属チームに応援を求む≫
私は顔を青くして「これって・・・」
ミランダが頷き「えぇ・・・相手はこのポットから出ていると思われるわ、いくらスー派でも貴重な不死の能力を持つ子をみすみす逃すはずがない、きっとどこかに居るわ・・・エルローラちゃん遭遇した際は逃げるわよ」
私は生唾を飲み頷く
「わ、分かりました・・・」
そして私は(データ参照)が気になり「ミランダさん、さっきの項目にカッコでデータ参照ってあったんだけどいいですか?」
ミランダが頷いて「分かったわ」
【不死竜とハーメストの関係について】
『不死竜はハーメストと恋人関係であったと推測される。不死竜捕獲作戦成功前では毎晩共に過ごし、夫婦的に関係だったと見える。ミー派を無力化させる為にハーメストを人質にとった際に妊娠が発覚、不死の際に発生する魔力パルスの波長がハーメストのお腹の子に大きく反応した為、ハーメストをここで出産させる。以降出産した対象をF:03と呼称する』
私は驚いて「ドラゴンと人の子供って事ですよね?」
ミランダが頷いて「えぇ、悍ましい実験だけど、いちを魔獣と人間って子供を産めるのよ」
私は驚愕して「そ、そうなんですか!?」
「えぇ・・・レイと冒険していた時代に、魔獣と人の交配実験をして新種を量産していた研究者の捕縛に行くためにパーティーを組んだ事もあるわ、その時は酷いもんを見たよ」
私はウゲェという顔をしているとミランダがフッと笑い「この話はまた今度にしましょうか。さてここが資料保管室だって分かった事だから竜の抑制魔法について書かれた本を探しましょう」
「はい!」
ミランダと私は別れて探し、本棚を調べまくる
「うーん・・・これも違う・・・これも違う・・・ん?」私はある本を手に取ると、オスのドラゴン同士がイチャイチャしている絵が描かれた本を見つけた「なな、ななななな何これ!?なんでこんな物がこんな所に!?」そこで書いた人の名前が載っていた
アマミ博士作と
「アマミ博士って確かアマミって名前で出ていたわね・・・それにしてもこんな趣味が・・・」私はページをめくるのが怖くて早々に戻した
そこにミゲルが「なぁに~これ?」
私は咄嗟にミゲルの目を隠して顔を赤くして「こ、こんな物見ちゃ駄目!毒よ体に毒!!」
「うわぁ!?な、何?何?余計気になるよ~」
私が騒いでいるとミランダが遠くから「図書館で騒ぐなってマナー習わなかったの~?」
「あ・・・ごめん・・・なさい・・・」ショボーンとしていると
タッタッタ・・・
と足音がした、裸足で走る音だ
「ミランダさん?」
私が振り向いて足音がある方向へと向かうと本棚の角に一瞬、白い髪が見えた
「・・・・・?女の子・・・?」
私後を追うと、また本棚の角に白い髪が一瞬見えた
私走って追うと、相手の走る音も早くなった
そして走り続けると
ベチッと音がして「アッ!」という可愛らしい声が聞こえた
私が遅る遅る角を覗きこむと、白い髪の女の子が倒れている
「ちょ、ちょっと大丈夫!?」と抱きかかえると驚いた、人の体にドラゴンの尻尾それに翼、頭からはドラゴンの角のような物が生えている
それに全身素っ裸だ
「貴方は・・・」私はあまりに情報量が多すぎる子に困惑してるとこの子が私に向かって叫ぶ
「ママ!!」
「えっ!?」
「ママ!!ママー!!ママ!!ママ、ママ!!」
幼い子供が甘えるように抱き着いてくる
私は困惑しているとミランダが歩いて来て「どうやら、その子が例の“プロトタイプ”って子のようね」
「それじゃ・・・この子は・・・ハーメストさんとレイヤールのお父さんかもしれない人の子供って事ですか!?」
ミランダが苦笑いして「そうゆう事になるわね・・・」
相変わらず抱き着いて「ママ!!」と言い続けている
そこにミゲルが出てきて「僕この子知ってるよ!確か1年前ぐらいに出てきてちょくちょくあの僕達の温室に入って来てたよ?」
私女の子の頭を撫でてあげると嬉しそうにしている
「あ、あのミランダさん・・・この子・・・」
ミランダは私が喋りきる前に「いいわよ」
私は困惑して「あ、あのまだ喋りきってないんですが・・・」
ミランダが頷いて「だって、養いたいんでしょ?」
「はい」
「分かってるわ、それにその子、不死の力を持っているとなればレイヤール同様に狙われるでしょうから、エルローラちゃんがしっかり守ってあげなさい」
「はい!」
女の子は頭をかしげて「ママ?」
私はこの子を見て「この子の名前はレイメスト」
ミランダが頷いて「レイヤールとハーメストの名前をくっ付けた感じね」
「貴方の名前はレイメスト!私がしっかり守ってあげるから・・・」
「ママ?レ、レ・・・レイ、メス?」
「レ・イ・メ・ス・ト!」私がゆっくりと喋ると
「レ・イ・メ、メ・スト?」
私頭を撫でて「よくできました!」
嬉しそうにはしゃいでる
ミランダもその様子にどこか羨ましそうに見つめ、ミランダが本を私に渡してきた
「ほらこれ、竜の抑制魔法に関する書物よ、私の解読力じゃ、内容が何なのか知るのが限界だったわ」
「ありがとうございます!」
私は本を受取り、必要な物を回収して出ようとする
そうすると警報が響く「エラー!エラー!最下層でトラブル発生!被検体D73の隔壁が破壊!研究員は速やかに、退避し、ドラゴンバスター隊を要請せよ!繰り返す――」
ミランダが混乱して「な、何!?」
私は聞き取れた為「み、ミランダさん・・・なんかヤバそうです!逃げましょう!」
ミランダも頷いて「分かったわ!」
走り続けると資料保管室の隔壁が下ろされて閉じ込められる
「そ、そんな!?閉じ込められたの!?」
ミランダが頷いて「恐らくここは資料を守る為の処置ね・・・実験体に壊されないようにするための・・・」
「それじゃ閉じ込められたって事ですか!?」
ミランダが頷いて「えぇ・・・端末からどうにかなるかもしれないけど・・・」
私が端末を触ると「緊急隔壁解除・・・これかな?」
選択すると、機械音で「マザーコントロールルームからのオーバライドで、隔壁を緊急開錠します、被検体D73の被害拡大が予想されます、ドラゴンバスター隊の出動を要請してください。繰り返す――」
そして隔壁が開くと殺気が部屋に流れ込んできた
ミランダが振り向くと「な、何よ・・・この魔力の膨大さ・・・」部屋中に濃い濃度の魔力が広がる
「グルルル・・・」獣のような唸り声を開げ奥の隔壁から何かが現れる




