海賊の都へベルツ
レイサイド
レイは軍艦の船首に立ち双眼鏡を覗いているが、イマイチな反応をしている「うーんおっかしいねぇ……ここいらで見えてくるはずだったんだけど……」
兵士が慌てて「レイさん!そろそろへベルツ領に入ります!条約規定があるのでこれ以上の追跡は!」
レイが溜息を吐いて「はぁ……仕方ねぇな……これだから正規の軍隊ってのは……」
レイの軍艦は引き返ししてしまった、だがレイは嬉しそうに笑い「レイヤール、今度は自分で学べ。確かにリュウビも凄腕だであいつの下に居れば確実に強くなる、だがここで更に学べばお前なら俺の予想していた数倍は強くなるはずだ。フフッ決闘が楽しみだ」
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ヴァネッサは一息ついて「ふぅ……へベルツまでなんとかたどり着いたね……」
部下達が走ってきて「姉御〜やっぱり想定してた通りリューンベルトの下部が水漏れしてドック入りが必要そうでっせ……」
部下達がどうしようという声でヴァネッサに聞いている
ヴァネッサは悩んで「こんな状態で長距離航海は自殺行為だ……こいつを隠しつつも金払ってドック借りて修理する他ねぇだろ」
部下達もしぶしぶ頷く「なぁ姉御、そこまで無理して得るでかいヤマだったんですかえ?」
ヴァネッサは頷いて「初期投資がでかいだけだ。それにいずれリューンベルトの修理時期も差し迫ってた所だ、予想パターンの一つにあったよ、押し潮に乗せて無理させちまったからね」
なるほど船の修理か、これは脱出に絶好の機会!だがなんでか知らないがこいつらは俺を隠したがっている……何故バレるとダメなんだ?
俺は不思議に思いつつも流れてへベルツに入港してしまった
外の様子が一瞬見えたが、どうやら小島に色々木々を取り付けて拡大していった海賊銀座のような場所だった。
とりあえずどうするか……
なんと俺は船の地下の鉄製の檻に閉じ込められて、しかも見張りが3人……クソったれ……完璧じゃねぇか
この檻は大したことない、錆びてるからワンパンでぶっ壊せそうだ、だが見張りに叫ばれちゃきつい。
おそらく船に搭乗しているメンバーは60%近くが居る足音でわかる
それで定期的に交代して見張りを変えているから、疲れないし隙も無い。
完璧すぎる、やはりヴァネッサは俺を隠したがっている。
強行突破でぶち破れそうだが……後が厄介だな、船の操縦なんて分からねぇし、この世界の海について俺は知らないことが多すぎる。脱出するなら理想としては民間船舶を襲うとした海賊に便乗して乗り込み海賊共を内部から打倒、それで民間船舶に乗り込みロイヤール港へと戻る。
うーんだいぶキツイなぁ……その襲う海賊ってのも特定が難しい……
色々考えていると海賊の部下達が会話を始める
「あぁ〜いいなぁ、俺もへベルツで1杯やりてぇ」
「何言ってんだよ、そんな余裕なんかねぇよ。全員船から出たヤツらは選りすぐりのエリート共だ、きっとへベルツが安全かどうか確認したり姉御とフォーメーション組んで調べる精鋭揃いだ」
「マジで!?そんじゃ俺達相当やばい所に居るってこと!?」
「よーく考えろ、同盟破棄して逃げ出したんだぜ?ルブルスのヤツも生きてるかもしれねぇし……油断ならねぇ状況揃いだ」
「な、なぁそこまでしてドラゴン隠して売って金になるのか……?」
「それについては俺も分からねぇ……姉御さんの考えてることだから相当な金額にはなりそうだが……リスキーすぎる……まるで船ごと爆発で吹っ飛ばしかねないダイヤモンドを運んでる気分だぜ」
爆発物扱いとは、こいつらにも舐められた物だな……
しかし、どうするか……
俺は考えた結果、力任せに強行突破を考えた、ヤツらは俺の実力知らない、しかも今は精鋭が全員総出している今が突破のチャンス
とりあえずここを抜け出さないと、このままアーベンヘルツという所に売られちまう。
俺は魔気を拳に集めてガントレットを変形させ、そして檻に向かって「煉獄鉄拳!!」
大爆発を引き起こし、俺はすかさずブースターで逃げ出す
「た、大変だ!物が逃げ出したぞ!」
いや〜しかしうまく行くもんだな、船体に大穴開けて脱出できたぜ
しかも船は以前と浮力を保っている
やはり船ってすげぇ構造だな、なんて関心してる場合じゃねぇ、逃げ出さないと
俺はブースタージャンプを使いながら手作りの建物の屋根を駆け抜ける
海賊たちが慌てて追いかけてくるが追撃はあっという間に収まった
俺は屋根でホッと胸をなで下ろし落ち着き下に降りようとすると、ほかの海賊たちが騒ぎになっている
「なんだ?」
「ブツが逃げ出したってよ」
「稼げそうなのか?」
「さぁ、確認すらできなかったから知らねぇよ」
うーん下もマズイ
さぁて屋根で情報集めて、民間船舶襲う奴を探さないと……
そうすると下が更に騒がしくなってきた
「ガッツァ大尉だ!」
ん?
そういえばヴァネッサもそんな名前を言ってたな……どんな奴だ?
俺は屋根から除く
身長は2mクラスで、背中に人間用と思えない大剣を装備していて、防具はどこの軍かは分からないが相当な重装甲な鎧を軽々しく着ている
「なんだこの騒ぎは、私のシマをあらす不敬共はどいつだ?」
全員海賊達が一斉に黙り頭を下げている
「わ、私は東の船からブツが逃げ出した、と聞きました!」
まるで怯えてしゃべるように海賊が話す
ガッツァ大尉は笑い「ほう?ブツと?そんだけ騒ぐ程のブツという事は、かなり期待が持てそうだ……」
ガッツァ大尉は笑い「周辺を調べさせろ、その船とやらも最近入港したものに違いない」
部下が敬礼して「っは!」とそうそうに駆け足で去っていった
やべぇ、確かにアレはヤバイ、ってか人間かアレ……?
ガッツァ大尉が俺の気配を気取り「屋上にどうやら新参者が居るな……」
大剣を振るってきた
俺は全力で逃げる
あぶねぇ……ちょっとまて、斬撃で天井が吹っ飛ぶとか……なるほどヴァネッサはこいつとトラブルを起こしたくなかったのか……納得だわ
俺は逃げ出した事でへベルツが限界体制へと変わる、港は封鎖され、今はおそらくガッツァ大尉の部下と思われる者達に抑えられている
やべぇ港でさっさと民間船舶襲う船を見つけようと思った矢先これかよ……
誰1人して船の操縦桿に触れようとしない、その様子はまるで異質。
俺はとりあえず酒場に近づいた
へへ、噂話を聞くなら酒場が一番だぜ
案の定屋上から耳をつけると聞こえてくる
「なぁ知ってるか?へベルツの島が限界体制になった理由」
「んだよ、勿体ぶらず教えてくれよ」
「ヴァネッサの奴が同盟を破棄してまで何かを手に入れたらしいぜ……どんな物かは知らねぇが生き物という確証が得ている」
「マジかよ、ヴァネッサの奴は隠し事好きだからなぁ……その生き物ってのはなんなんだろうな?」
「さぁな……逃げ出すなんてくらいだから人か、動物かどっちかって所だろ」
「人だったら気の毒になぁ、ここはへベルツ、金さえ払えば天国の治安維持保障のオマケつきの島だ、金の無いヤツは早々に消える」
「まぁな、ここの情報網は恐ろしいからなぁ……何が逃げ出したか、そのくらいならすぐ判明するだろ」
長居はできそうにないな……どこか隠れられる場所を探して隠れてやり過ごさないと……せめて港が開放されたら、俺の目的も……
へベルツに鐘が響く
!?
まるでスポットライトのように照明が光り俺にスポットが当たる
魔法か!
どうやら屋上を監視している奴が居たか……ぬかった……
ガッツァ大尉の部下と同じ服装の兵士が駆けつけてきて「大人しくしろ!ってドラゴン!?」
逃げ出そうにも1人では航海する事もできない……クソったれ!判断ミスだったか……
俺は大人しく両手を上げる




