表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新宿  作者: 竹仲法順
81/1001

第81話

     81

 2017年5月28日午前11時2分。月井たちは使っている端末のキーを叩き、事件に関する情報の収集を続けた。エアコンが利いているフロア内は冷えている。外は暑いだろう。普段慣れない内勤も辛い。絶えず時間が過ぎていくのだし、作業にも疲れていた。

 正午になると、岸間が自班の人間たちに呼びかけて、

「よし、交代で休むぞ。……月井君と今村君は食事に行ってきなさい」

 と言ってきた。

「分かりました。お先します」

「お先です」

 互いにそう返事し、フロアを出て、外へと歩き出す。歩きながら、新宿の空を見ると、晴れ渡っていた。スマホでいつでも連絡が取れるように、電源を入れておく。月井もそういったところは入念だった。まあ、現役の刑事として当たり前の行為だとは思っていたのだが……。

 無線は常に鳴る。繁華街の飲食店に入っても、耳に装着しているワイヤレスの無線機からは、常に他の刑事からの情報が入ってきていた。今村と示し合わせ、ランチセットとアイスコーヒーを頼み、お冷をがぶ飲みする。冷えた液体が喉奥に入ってきた。しばらく頭を休める。頭痛がしていた。脳の使い過ぎで。

 互いに店内を見渡す。新宿は無情な街だ。月井にもそれが十分分かっている。

「今村巡査部長」

「どうしました?」

「いつまで膠着状態が続くんでしょうね?」

「長くはないと思いますよ。……いずれ岡田社長と高木梨帆を葬った人間たちは探り出されてくるでしょう。警察もバカじゃないですからね」

 今村がそう言って、軽く息をつく。午後零時35分で、ちょうど二人分の食事が届いた。食べながら、栄養補給する。お互い午後からも仕事がきついのは分かっていた。刑事はハードな仕事だ。たとえ、現場で事件を追ってない時でも労苦はある。そんな思いが月井の中で日増しに強くなっていった。とにかく全力で目の前のことをやるしかないと。(以下次号)









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ