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新宿  作者: 竹仲法順
82/1001

第82話

     82

 2017年5月28日午後1時3分。月井と今村は食事を取り終え、レジで会計を済ませてから、店を出て署へ戻る。暑さで疲れていた。それにプレッシャーの類もある。新宿山手署刑事課に入っていき、捜査本部に帰り着くと、他の捜査員たちも食事を取ったり、休んだりしている。

 月井はタブレットを手元に置き、キーを叩き出す。事件に関する情報は、順次掻き集めていた。掌や腕、首筋などが痛い。内勤の際の仕事病だろう。今村も腰が痛いようで、鎮痛剤を服用していた。

 普段から体の部位が痛むことはある。月井も外回りで体を酷使しているから当然だ。それに暑い時は水分不足にならないよう、気を付ける。当たり前といえば当たり前のことなのだが、それが職務中は実践できない場合が多いのだ。

 一課も所轄も、刑事たちは必死になって殺しのホシを追っている。大変なのだが、デカにとって事件捜査は持ち味を発揮する絶好のチャンスだ。常に所定の訓練などを受けている警察官はこういった時にこそ、底力を出すのである。

 特に一課の刑事は強盗や殺人など、専門的に扱っているので慣れていた。岡田徹や高木梨帆を殺害するに至った人間は誰か?月井も今村も内勤しながら、IT機器を使って事件に関する情報を探り続ける。

 互いに過剰な労働で参っていたのだが、ここが勝負どころだと踏んでいた。いずれ殺人犯は浮かび上がるはずだ。捜査線上へと。今回のヤマだって例外じゃない。ホシは岡田を殺害し、データの入っていたUSBを奪い取って、更に高木梨帆をお台場で水死させた――。外回り中の捜査員たちの様子が耳に付けている無線機で常に入ってくる。常時、臨場しているようなものだ。

 午後2時15分。月井は一度席を立ち、フロア隅のコーヒーメーカーからコーヒーを一杯注いで飲んだ。そしてまた作業を続ける。疲労とストレスが大量に溜まるのだけれど……。(以下次号)







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