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新宿  作者: 竹仲法順
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第74話

     74

 2017年5月27日午後4時5分。月井と今村は新宿山手署刑事課の捜査本部で作業をしていた。岸間が一言言ってすぐに、タブレットやパソコンなどのキーを叩き出す。確かに外勤が続くと、熱中症になる。屋内での勤務にも慣れていた。お互い手元で作業を続ける。

 月井も家族がいないから、気は楽だ。どんなに遅くに自宅マンションに戻っても、叱られることはない。警察官は本来なら支える家族がいた方がいいのだが、月井も独身でいて、捜査一課の他の刑事たちが家族を作っていくのを横目で見ている。結婚はしがらみだ――、常にそう思っていた。

 今回の二件の殺人事件について整理していると、いろいろと脳裏に浮かんでくる。岡田徹が惨殺された理由は一体何か?高木梨帆が水死体で発見されたのはなぜか?気になることはたくさんある。それに警察は事件に関してどれぐらいの情報を把握し、どういった捜査手法を取るつもりなのか?分からないことが圧倒して多い。

 だが、基本的にいくらネットが発達しても、事件捜査は情報収集で決まる。足で歩いて稼ぐ。月井もいつもそう思っていたのだし、おそらく今村も同じ考えだろう。

 時折席を立ち、コーヒーメーカーからコーヒーを注いで飲む。眠くなることもあった。だが、仕事中は横になれないから、カフェインで凌ぐ。コーヒー飲料は飲み過ぎると胃腸に負担が掛かるから、加減していた。警察官も人間だ。体に負荷を掛け続けることはしない。それに休憩時間もあった。交替で休む。

 午後6時の捜査会議まで時間がある。月井たちも手元のキーを叩き、ネットで情報収集を続けた。働き過ぎであるのは十分分かっている。だが、毎日帳場に通い詰め、新宿の街に行っていて、無理になることはなかった。大勢の警官たちに囲まれていても、ペースは崩さない。互いにそんなことを思いながら、仕事をしていた。多数のデカが捜査本部に繰り返し出入りするのも、そう気になってなくて……。(以下次号)


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