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新宿  作者: 竹仲法順
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第71話

     71

 2017年5月27日午前11時32分。月井と今村は揃って新宿の街を歩き続けた。互いに疲れていたのだが、そろそろ昼食時だ。人の流れはランチを取る場所へと集中していく。繁華街は賑わい続けていた。絶えることなくずっと。

 正午になり、月井が、

「今村巡査部長、我々もお昼休憩しましょう」

 と言って、近くの牛丼チェーン店へ入っていった。店内は人が大勢いる。席が空くのを待ち、座って二人分の並盛を注文する。お冷を飲みながら、待ち続けた。牛丼はファーストフードなので、すぐに届く。お互いカウンター越しに届けられた丼を手に取り、食べながら、しばらく休憩した。

 外は蒸し暑い。5月下旬の東京は日差しが強かった。月井も今村も日焼けしている。特に月井は夏場焼けやすい。ずっと外回りをしているからだ。一警察官として、ここ新宿で常に活動していて、慣れてしまった。特にここ数年、街も物騒さが増している。油断も隙もないぐらい、ここではいろんな人間やモノが動く。まさに警察小説などに書いてある通り、新宿は人種のるつぼだ。それに犯罪も多発する。警察官にとって、是が非でも守りたい街だった。

 午後零時34分。互いに食事を取り終えて、お冷を一杯飲んでから、レジで勘定をし、歩き出す。街は絶えず人が行き交う。雑踏というやつだ。歩きながら、前を見据える。岡田殺害の場となったビジネスホテルには多数の刑事がいるはずだ。確かに気にはなる。だが、勝手な行動は出来ない。月井も立派な大人なのだし、今村も単独行動などは極力慎んでいた。たとえ、自分が正しいと思っても、警察という組織に属している以上、個人プレーはご法度なのだ。

 今村が自販機でブラックの缶コーヒーを二人分買い、一つを月井に手渡す。プルトップを捻り開けて飲んだ。苦味が喉奥へと走る。カフェインが意識を覚醒させた。歩きながら、街を張る。疲れは溜まる一方なのだが……。(以下次号)


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