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新宿  作者: 竹仲法順
70/1001

第70話

     70

 2017年5月27日午前10時3分。新宿の街は蒸し暑かった。月井も今村も無線越しに捜査員の声を聞く。皆、しっかりと気を張って捜査を行っているようだ。事件捜査中の刑事は大変である。特に現場のデカは気を抜けない。おそらく複数の警察官が岡田殺害の場となったビジネスホテルや、高木梨帆が水死したお台場の事件現場に張り付いているのだろう。

 月井も長年ここ新宿を仕事場としている。ほとんど毎日のように街を見ていた。言わずと知れた歓楽街だ。飲み屋やクラブ、風俗店など、主に半島の人間たちが経営する店が多い。一課の警官でも、組対の刑事でも、在日外国人の犯罪は恐ろしいと感じる。ヤツらが日本を利権に、何を仕出かすか分からないからだ。

 それにその手の輩は警視庁公安部の人間たちが相手している。公安警察職員は氏名や年齢、階級などの個人情報を一切明かさない。性別すら分からないので、稀に女性刑事もいる。あの連中なら、裏社会のことは十分承知しているだろう。月井たち一課の刑事や、今村のような刑事課のデカと違って……。

 繁華街は賑わう。オフィス街は幾分過熱気味だ。会社員も仕事が始まると、気を抜けない。警察官とはまるで違って時間で動く。月井も今村も朝晩の捜査会議に欠かさず出るから、時間通りに行動しているつもりなのだが、いろんな意味できついことを経験する。事件が巻き起これば、昼夜など、まるで関係ない。

 午前10時50分。街を張りながらも、スーツ下やシャツなどは汗だくになる。月井もハンカチで汗を拭い取りながら、喉がカラカラに渇くのを覚えた。自販機で冷たい缶コーヒーを二人分買って互いに飲む。コーヒー代など、わずかな金だ。惜しむことはない。月井も相当な量のカフェインを口にしている。コーヒー中毒状態が当たり前となっていた。気にもしてないのだが……。

 午前11時を過ぎると、人の流れが一部オフィスからランチ店などへと向かうのが見える。月井も今村もずっと棒立ちになり、疲れていた。絶えず無線が鳴る。他の捜査員も持ち場に張り付いているのが、分かっていた。月井もタブレットを持ったまま、繁華街を歩く。今村はまだ飲み残しの入っていた缶コーヒーの缶を持っていた。舌先にわずかな量の糖分が残る微糖だったが……。(以下次号)


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