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新宿  作者: 竹仲法順
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102/1001

第102話

     102

 2017年5月30日午前9時40分。休憩が終わり、事件捜査を再開する。堀田班の班員たちは班長の指揮の下、動いているらしい。月井も部屋の中にあるいろんなものを見ていた。蒸すような暑さの中、作業する。今村も蓜島も、他の捜査員たちもいて、常に動く。

 客室内は事件発生時、岡田の座っていた椅子と、小さめのテーブル、それに遺留品としてノートパソコンが一台置いてあった。マシーンにはデータなどが残っていると目されるのだが、パスワードでロックが掛かっていて開かない。パソコン本体は、科捜研が解析中だ。

 午前10時25分。月井と今村はいったん現場保存用ロープを潜って外に出、軽く息をつく。都内の夏の熱気はまとわりつくようだ。限界がある。月井がタブレットを取り出してキーを叩きながら、情報整理をする。無線でも、加納猛を追っている捜査員たちの声が聞こえてきた。新宿山手署刑事課が警視庁捜査一課の手を借りて、総力を挙げ、追っている。月井も頭の中の混乱を整理し直していた。

 午前10時40分には現場に戻る。蓜島が、

「月井巡査部長、今村巡査部長、サボってないで仕事してくださいよ」

 と言ってきた。

「分かってます。……でも、熱中症になりそうで」

 月井がそう言って息を吐き出す。客室内はわずかにエアコンが付いていた。だが、思ったように利いてない。それでもやるしかなかった。仕事なのだから……。後は堀田たち堀田班の活躍に期待するしかない。東京は酷暑で、幾分事件捜査がし辛いのだが……。(以下次号) 


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