第四十六話 戦國人伝パート3
十ニ神刀...それは後の認識識別固有妖刀の原型となった十二本の妖刀の総称。
その妖刀はそれぞれ、県...後の国を滅ぼす力を秘めた妖刀あるいは神が与えし妖刀と呼ばれていた。
1562年 清洲城にて...
「良くぞ!来てくれた!松平殿!」
「この度はお招きいただきありがとうございます!織田信長公!」
松平元康(後の徳川家康)との同盟を結んだ。
我々、織田軍は美濃(現在の岐阜)を攻めるためにそして元康は今川家から独立して守りを固めるためにお互いの利益が一致したことによって結ばれた同盟だった。
そして、1565年の春には後に妖刀と呼ばれる刀が実戦投入するように織田軍の各家臣に配備された。
しかし、それを使うことなく織田信長は尾張を統一しそして美濃の戦いへ備えていた。
そして、時は1567年...
「織田信長にこの美濃の国を渡してはならぬ!」
美濃の稲葉城を拠点としていた斎藤龍興と織田信長による戦がはじまった。
事前に信長は相手の家臣に文を送った。
稲葉一鉄・氏家卜全・安藤守就の以下三名へ同一の文を送られていた。
「美濃三人衆と呼ばれ恐れられた貴公らに問いたい。今の主で満足しておるか?貴公らが望むのなら報酬も今の倍出そう!そして、好きな領土や女も手柄によっては用意いたそう。いい返答を期待している。」
斎藤龍興の家来たちは皆同じことを思っていたのだろう。
三人互いの顔を見合わせこう一斉に呟いた。
「うむ!主君を変えてしまおう!」
そして、徐々に稲葉城以外の周りの城が破られていき最終的には...稲葉城だけになってしまった。
その間わずか半年の間の出来事だった。
「ぐぬぬ...織田のうつけめぇ〜!!」
杯を投げ、周囲に酒の匂いが漂う。
「とっ、殿!落ち着いてくだされ!ここはひとまず近江の方へ逃げ延びましょう!そうすれば必ずいつしか美濃を取り返せましょう!」
龍興はニヤリと笑いそう呟いた。
「その手があるか!」
そして、月明かりが照らす夜に長良川へ出向き寝間着のまま舟で長良川を下っていき北伊勢の長島方面へ向かっていた。
そして、稲葉城は陥落した。
その後、元稲葉城は岐阜城と後に呼ばれることとなった。
同年に稲葉城を手に入れた織田信長の手によって井ノ口と呼ばれていた美濃の国を織田信長は岐阜と改名した。
子どもたちが楽しそうにしている顔を見つめながら信長は呟いた。
「平和の世のための一歩を踏み出せたのならここからはわしらが示す番じゃ!そうは思わぬか?炎閣よ!」
「そうですな!信長様!」
天守閣から見下ろした城下町の景色...
それは殿と夢見た理想のために...
今でもこの胸に刻まれていた。
また、岐阜を拠点とし日ノ本の天下統一を掲げるようになった。
そして、1568年...
場所は美濃国の立政寺にてーーー
「貴殿が織田信長様でございますか?」
そこには若々しい顔立ちの男が立っていた。
「そなたは?」
「申し遅れました。私は惟任日向守源光秀でございます!」
後の明智光秀と呼ばれる男だった。
明智光秀との挨拶を済ませ、和尚が客殿へと案内する。
その客殿に入るとすでに一人の男が座っていた。
その男は待っておりましたと言わんばかりの顔をしながら信長をじっと見つめていた。
顔を見つめてくる奴に対して信長は険しい顔でその男の顔を見つめ返していた。
男は少しビクビクさせながら呟いた。
「はじめましておじゃ!妾の名は足利義昭おじゃ!よろしくするおじゃ!」
この時、信長は心の中でこう思っていた。
「何だコイツ?語尾におじゃなんかふざけた言葉つけやがってどこぞの駿河の化粧しているやつみたいに処すぞ!」
その場の空気はきっと最悪だったのだろう。
当時、お館様は不機嫌な顔をして帰ってきたのを覚えている。
深い沈黙が続く中、足利義昭が大きな声で言い放った。
「実はこの度、お願いがございまして私を京都へ連れて行っていただきたいおじゃ!」
だからおじゃ!って何だよ!
お前は〇〇〇〇〇か?
そんなにコイツ処されたいの?
地面に入れて通行人に竹ののこぎりで首を地道にひかせてやろうか?
「ほう!その程度の要件ならわしがやらなくてよいじゃろ!」
「そこをどうにか頼むおじゃ!報酬はいくらでも出してやる(明智光秀が...)」
「はっ?(何言ってんだこのバカ将軍!)」
「だからどうにか頼む妾を京都へ連れていき将軍に即位させてくれ〜!!」
信長に泣きつくように言ってきた足利義昭に対して信長は呟いた。
それは単なる、室町幕府を再建させるために動いていたのだろう。
信長は固く閉じていた口を開き呟いた。
「だが、断る!」
「そっ、そこを何とかおじゃ!?」
「その語尾のおじゃが気に食わない。そしてのその態度がムカつく。」
そう、話しているとお茶をたて終わった和尚がそれぞれにお茶菓子や抹茶を渡した。
後に、和尚がこう呟いた。
「お二方、そう焦るものではありませんよ!時期にお二方の望みがかなうかもしれませぬ故に...」
「和尚はどこの出身じゃ?」
信長は和尚の話を聞き、少しだけ和尚のことを知りたいようだった。
「私はそうですね...播磨ですかね?」
※播磨とは現在の兵庫県南西部の地域である。
「そうか!それは遠いところから大変だったな!」
「いえいえ、私は仏を信じるものです故に...」
信長は渋々嫌そうな表情をしながら足利義昭にこう呟いた。
「まぁ、いいだろう!」
「ありがとう〜!ありがとう〜!」
信長の足にくっついて泣きながらほっぺたをスリスリさせながらそう呟いた。
そして、会談を終えて城に戻る道中に一人の家臣が信長にこう言った。
「信長様、京都に足利義昭を送る話なのですが先ほど偵察に向かった兵から京に向かう最中の山に山賊らしき者たちがいるとの情報が入りました!どういたしましょう。」
「うむ!猿を呼べ!」
「お館様、ここに...」
「猿よ!お前に任せた。もちろん、妖刀を使っても良い。」
「ありがたき幸せ!仰せのままに...」
月明かりが照らす中一人の男が馬に跨り、京へ向かう。
京へ向かう山中へ進んでいくと道中で無数の人々が秀吉を囲むように現れた。
「こんな、夜遅くに俺たちの縄張りに入りこむとは言い度胸だ!お前名は?」
「山賊どもに名乗る名前などない。」
「言ってくれるじゃねぇか!猿の顔をした人間がよ!」
一斉に斬りかかろうとした瞬間見数の斬撃が山賊に襲いかかった。
それは一瞬の出来事だった。
周りを見渡すとそこには無数の骸が地面に転がっていた。
「雑魚相手に一撃で無力化できるとはな!やはり馴染むな...十ニ神刀が一つ阿修羅か、気に入った!」
辺り一帯が血の池になっていた。




