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第12話





<side恭夜>




「凄いじゃない恭夜、転校してすぐ二つ名貰ってさ」

「・・・出来るだけ目立ちたくなかったんだけどな」


毎度の事、本日午前中のオッサンの授業は自習で、今はニアを抜いたいつものグループで談笑している。


「それは無理だな。恭夜程の強さなら遅かれ早かれ学園新聞に載っていただろう」


「そうですよ、恭夜さんならしょうがないですよ」


「はぁ〜〜〜〜〜」

シルフィードとティアの言葉に大きくため息を付く


憂鬱だ。非常に憂鬱だ。

何故かって?

有名に成ればそれだけ皆からの期待を背負う事になる。

俺はそんな大層な人間じゃないのに。


それに、俺の正体がバレるかもしれない。

今俺が代行者だって知ってるのはシルフィードだけ。シルフィードには前に口止めしといたから大丈夫だと思うが、絶対にバレ無いとは言い切れ無い。


「はぁ〜〜〜〜〜」


止めよ、考えてるだけで暗くなる。


「漆黒の騎士、いいじゃないですか。恭夜さんにピッタリですよ」

ティアの言葉に他の三人も頷く。


「・・・お世辞なんて止めてくれよ」

「お世辞なんかじゃありません。本当に似合っていますよ」


ティアが涙目になって俺の手を自分の手で包むようにして握り言う。


それに対し、何故か怒気がシルフィードとツバキから感じるのは何故だ。



「わ、分かったから。

頼むから泣かないでくれ」

「はい!分かって貰えればいいんです」


泣いた烏がもう笑った、とはまさにこのことだろう。







「そういえば、そろそろ彼が帰ってくる頃じゃないかい?」


しばらく談笑していると、アレンが思い出したように言う。


「彼?」


アレンが言うと、シルフィードとツバキ、ティアが顔をおもいっきりしかめる。


「アレン、彼って誰?」

「実はこのクラスにはもう一人生徒がいるんだよ。名前はガイルって言ってね」

「へぇ〜〜〜。どんな奴なんだ?」

「変態だな」

「人間の屑ね」

「死ねばいいんですよ」


シルフィード、ツバキ、ティアの順番で答える。

三人の後ろにはどす黒いオーラが吹き出している。


恐過ぎるぞ。

てゆーか三人ともひど過ぎるだろ。


「馬鹿だね」


・・・・何気にアレンも冷たいな。


「・・・なら何で休んでるんだ?」

「実は、シルフィード達の着替えを覗いてね。三人から制裁を受けて全治二ヶ月の怪我で入院してたんだよ」


・・・・・なんかいろいろと凄いなそいつ。

この三人の着替えを覗くなんて、裸で猛獣の群れに突っ込んで行くよりも危険だぞ。



バン!

「ただいま、マイハニー達!!」


突然教室の扉を開き一人の男子生徒が叫びながら入って来る。


ああ、あいつか。


男子生徒は短めに茶髪を揃えて、瞳も濃い茶色をしている。

身長は俺と同じぐらいだが、服の上からでも分かるぐらいに筋骨隆々の体躯をしている。

容姿は中の上ぐらいで、八重歯と浅黒い肌が印象的だ。



「・・・・噂をすれば何とやらだな」

シルフィードがため息混じりに呟く。

「おお、俺の事を思ってくれてたのかい?シルフィード」


ガイルはそう言ってシルフィードに抱き着こうとするが

「触るな屑が!」

「アガッ!?」

そう言ってシルフィードは見事な一本背負いを決める。


「私達は、まだ覗きの件を許したわけじゃないぞ、ガイル」

「成る程。嫌よ嫌よも好きの内って事か」

『死ね、屑』

シルフィードは、一本背負いを受けても、余りダメージが無いらしいガイルが言った言葉が地雷になったらしく三人でゲシゲシとを踏み付け始める。


「ギャャャ〜〜〜〜〜〜〜〜!!」


流石にキツイのか悲鳴を上げるが三人は止めない。

そのうち、悲鳴も聞こえなくなる。


「・・・三人とも、もういいんじゃないか?止めないとマジで死んじまうぞ?」


このままだと本当に死んでしまうだろうと思い、仲裁にはいる。



マジで死んだら面倒だしな




「む?・・・・恭夜がそういうなら、しょうがないな」

「しょうがないですね」

「次は無いと思いなさいよ」


三人も分かってくれたのか、踏み付けるのを止める。


「あ〜〜。大丈夫か?生きてるか?」

とりあえず生死を確認するが

「・・・・・・・・」

「返事が無い、ただの屍のようだ」

「なら、証拠隠滅のために焼却する?」

振り返ると両手に火の玉を持ったツバキが居る。

「いや、ここはバラしてしまおう」

その横には双剣を抜き放っているシルフィードがいる。

「いえ、誰かわからないように黒焦げにしてしまいましょう」

更にティアまで弓を構えて魔力で作った雷の矢を番えている。

「いや、まだ死んでないからね」

そう叫んでガイルは直ぐさま起き上がる。

『チッ!』


教室中の女子の舌打ちがハモったように聞こえたのは俺だけか?


「とりあえず、保険室に行って来いよ」

「ああ、助かった」

そう言って足跡だらけの体を引きずりながら教室を出ていく。






「三人共、・・・やり過ぎだ」

俺は少し怒ったように言う。


俺が止めなかったらマジで殺してたな。


「うっ、すまん」

「ごめんね」

「すみませんでした」

三人共、しょぼんとして反省したようだ。



「わかればいい」

俺は、微笑みながら三人の頭を撫でる。


『はぅ!』

三人の顔が真っ赤になる。


「顔真っ赤だぞ。大丈夫か?」

「だ、大丈夫だ」

「へ、平気よ」

「ぽ〜〜〜〜〜〜〜〜」

「?ならいいけど」




















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