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第11話





<side恭夜>



「ふぁ〜〜〜〜」

「大丈夫かい?」

「・・・眠い」

俺とアレンは朝食を取ってから、二人で教室に向かっている。

「朝が早過ぎるんじゃない?」

アレンの言う通り、日の出と共に起きて鍛練しているのだ。


前の世界じゃ考えられないな。


恭夜自身、あまり朝は得意じゃない、むしろ苦手だ。だから、何故朝っぱらから鍛練をしているのか、わからなくなる事もある。それでも何故かやらないといけない気がする。




「恭夜兄様!」

「ん?」

突然後ろから名前を呼ばれて振り返ると同時に、ニアが俺に抱き着く。


身長差のための為、腹に顔を埋めて、スリスリと擦りついてくる。




あの事件以来、ニアは俺達と一緒に居る事が多くなり、ニアの頼みで、ニアが特待生である事と親の事は俺達だけ秘密にしている。

まぁ、何処の世界でも自分より優れた者を疎ましく思う奴ってのはいるって事だよ。それが年下なら尚更だ。



「・・・・・・・・・」

痛い、周りの生徒の視線がものすごく痛い。


アレンを見ると苦笑いをしている。


「あ〜〜〜、ニア?そろそろ離れてくれないかな?」

ニアの背中を優しく叩いて言う。

「嫌です!」


いや、嫌ですじゃなくてさ。ほら、今度は殺気まで感じるんだけど。


「むぅ〜〜〜〜〜」

しょうがなく無理矢理離すと、ニアは不機嫌そうに頬を膨らませる。



「手を繋ぐだけで勘弁してくれ、ほら」

そう言って左手を差し出すと、ニアは、すぐに飛び付く。


ふぅ、なんとか機嫌直してくれたかな。それでもかなり周りの視線が痛いけどな。







しばらく歩いていると、学園の中心にある中庭に出る。


まだ、授業まで時間があるので三人でベンチに座り時間を潰している。



「おはよう、恭夜君」

「ん?ああ、おはよう」


なんか、さっきからいろんな人に挨拶されるんだけど、何なんだ?


「どうやら、この前の件で随分有名になったみたいだね」

「そうか?あん時そんなに人居なかったと思うんだけど」

「甘いよ、恭夜。この学園の新聞部の情報力は半端じゃないからね。ちょっとした騒ぎも、すぐに学園中に広まるんだよ」


それって、ちゃんとプライバシーとかは守ってるのか?


「ちょうどいい、掲示板でも見に行こうか」

アレンに言われて俺達は掲示板に向かう事にする。







「あれが掲示板だよ」

アレンが指さす先には何十人かの生徒が固まっており、その奥に掲示板がある。


掲示板は、大きく二つに別れていて一つは課外授業等で使う依頼書が貼られている。依頼書には護衛や討伐、人探しまである。

もう一つは、新聞やポスター等が貼られている。


俺達は何とか掲示板の前まで来て、掲示板を見る。


へぇ〜、今月ミスコンあるんだ。来月は花火大会か。


俺は何と無く目に入ったポスターを読んでいく。


「あ、あったよ恭夜」

とりあえずアレンの指先の新聞の一面を見る。


「どれどれ?」

そこには、この前の件の時であろう、白夜を構えている俺の写真がでかでかと貼られている。その上には、

「噂の転校生発見!!」と書かれている。


「・・・・何これ?」

「アッハハハ、流石うちの新聞部だな。書かれている事は全部真実だよ」


アレンは笑いながら言う。


「この写真、焼き増ししてもらわなきゃ」

ニアがなんか言っているが今は気にしないでおこう



とりあえず記事を読んでみる。

「本名不銅恭夜。

身長175センチ、体重62キロ。出身地不明。

クラスは聖剣士パラディン、属性は風、火、水、雷。

教室は2―3。

寮の部屋番号2032」



「・・・・・・・・・」


プライバシーも糞もねぇ〜〜〜〜〜。

てゆーか、どうやって調べたんだよ。



その下の記事も読んでいくと、


この前の件について事細かに書かれている。しかも、全て真実だ。



「・・・・何これ?」

記事の一番最後の部分を読むと、思わず呟いてしまった。


「圧倒的強さで姫を護るその姿はまさしく騎士。そんな彼には、『漆黒の騎士』の二つ名を与えられるそうだ」



姫を護る騎士ってどんな設定だよとか、漆黒の騎士とか何処の中二病者が作ったんだよとか、言いたい事は山ほどあるけど、その前に


「アレン、二つ名って何?」

「二つ名って言うのは、優秀な生徒や、何かをずば抜けて出来る生徒に対し、学園長が作って与えるあだ名みたいな物だよ」


・・・・うちの学園長って中二病者なんだ。


「あれ?そういや俺まだ学園長の顔見た事ないぞ。」


「えっと、学園長は殆ど学園の中の学園長室から出て来ませんからね。私を含めて殆どの生徒が見た事ないと思いますよ」


しかも引きこもりかよ、うちの学園長。


「そういやさ、二つ名ってアレン達にもあるのか?」

「有るよ。僕の二つ名は『水の聖者』だよ」

「私の二つ名は『癒しの女神』です」


・・・これでうちの学園長って中二病者決定的だな。


「シルフィード達は?」

「シルフィードは『蒼銀の烈風』。ツバキは『炎獅子』。ティアは『雷光電飛』だったはずだよ」

「・・・・まじで?」







本日の教訓・・・聖シュバリエ学園の学園長は引きこもりの中二病者である。













この学園、本当に大丈夫か?














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