タウンハウス・フローリア寝室にて
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前作「ボーっとしている王太子殿下と婚約した侯爵令嬢は苦労する」も公開中です。
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是非ご覧ください。
王城にて会議という名で時間が浪費されているころ、フローリアは侍女のメアリと寝室にいた。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
私の髪をとかしながらメアリが心配そうに言う。
「それが意外に大丈夫なのよねぇ。まぁ、ボクデン様を止めるのに必死でそれどころじゃなかっただけなんだけど」
そう、私はアンポンタン王子よりオオダチを持ってきたボクデン様の方が恐ろしかった。
「そうですよね、ボクデン様がオオダチまで持ち出したのなら血の海ですもんね」
クスクスと楽しそうに笑いながらメアリが言った。
「冗談じゃないのよ、ボクデン様の場合できてしまうんだから」
ジト目でメアリを見ると
「あら、私も冗談で言っておりませんよ」
きょとんとした目で返された。む、かわいい。
「だいたいあのアホ王子はお嬢様を何だと思っているのか!こんなにお美しく聡明で剣術も魔法も一流のお嬢様を!・・・いっそ、引っこ抜きますか?」
「何を?!」
メアリが物騒なことを言い出す。恐ろしや。
そんな時ドアがノックされる。
「お嬢様、少々よろしいでしょうか?」
執事見習のカルロだ。
メアリが私に確認してドアを開ける。
「失礼いたします。お屋形様のご命令で王城まで行ってまいりましたのでご報告をと」
室内に入ったカルロが私に告げる。
「王城?もうお父様はは王家に要求を?」
「はい、婚約破棄、慰謝料請求だとお聞きしております。あぁ、王妃とシーウェスにもくぎを刺しておいででしたが」
カルロにまで中身を教えたの?
「旦那様からは領地にいる父にも伝えておくようにとのことでした」
顔に出たかしら?
カルロのお家は代々ジェスター家に仕えてくれている。カルロのお父様のフレイズは隠し目付という役職、他家では家令と呼ばれる業務を行っている。まぁ、代々隠密部隊のトップも兼ねてるんだけど。
「そう。フレイズにもお知らせね。カルロが領地まで行くの?」
「はい、今回の件は迅速、的確に行動する必要がありますので明日の朝には立ちます」
カルロ一人で大丈夫かしら?もともと強いことは強いのだけれど。ボクデン様の地獄の特訓も受けたし、一人なら何とでもなるか。あれ?メアリも特訓を受けてなかったっけ?
「そういえば二人もボクデン様の訓練を受けたのよね?」
途端に二人は顔を青くしてガタガタと震え始めた。
「え、ええ、お嬢様。何の問題もありません」
「私もですよ、お嬢様。問題ありません」
「ごめんなさい、忘れてちょうだい」
一体何があったんだろう。いや、聞かない方が良い。世の中には知らない方が良いことがあるってお母様も言ってたし。
「そ、それで?王城の反応は?」
私は無理やり話題を戻した。
「王太子が出てきて反省会ですね。今更ジェスター侯爵家の現状に気づいたようです」
「経済も武力もこちらが上だと言うことが?」
私はくすくす笑いながらカルロを見る。ん?
「ところでカルロ、なんでそんなこと貴方が知ってるの?」
「見てきたからですが・・・?私に気づかないなんて、本当に愚かな連中です」
小首をかしげて答えるカルロ見て思った。我が家はどこへ向かっているのでしょうか?
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また次のお話しでお会いしましょう。




