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第7・8弾
題名「短文2」
恋を忘れた。愛を捨てた。もう、人に騙されるのはうんざりだから。
今を忘れた。夢を捨てた。もう、人に傷付くのはうんざりだから。
壊れた心が悲鳴をあげた。再生不可能なほど、ばらばらになった。
題名「涙」
雨が音をたてずに降る。知らずに家を出て、傘を忘れたことに気付く。追い出されたみたいに、彼の家を出たから、戻る気になれず、あきらめて、雨の中に一歩を踏み出す。
〈濡れて帰れば、少しは悲しみが癒えるだろうか〉
無理だとわかっていながら、くだらないことを考える。
〈私は、馬鹿だ〉
何度、同じことを繰り返すのだろう。
雨がやみはじめた。虹でも出ないかと空を仰ぐ。そんな簡単に見つかるはずがないのだけれど。
「あっ!」
見つけた。ちょっと小さいけれど、虹。なぜか安堵のため息。見つけた反動で止まっていた歩みをまた一歩から始める。なぜか幸せ。今回は泣かなくてもいいかも。




