第71・72弾
題名「詩人2」
夕暮れに歌う詩人が
朝焼けを見て泣いた
朝焼けに歌う詩人が
夕暮れを見て泣いた
太陽はやはり赤いのだと
空はやはり美しいのだと
彼らは言う
世界が美しいのだと
題名「ラビア-天秤のゆらぎ2」
果てのない道がある。[遠い]。理解は出来ても、信じられなくて、夢物語だと思った。現実はそれを許してくれず、僕は現実から消えた。
中央殿の地下で法士達が、方陣を囲み、“呪”を唱えている。
「(魔使よ。我らの声に応え。)」
地下故にほとんど揺れることのなかった蝋燭の火が、方陣より吹き上がる風によって大きく傾いた。
「(そなたらの呼び声に応え来た。)」
異形から人形へと姿を変えて、魔使は方陣から出た。法士達は頭を下げ、魔使に願った。
「我らが国に生まれし異端の王女。我らと同じ法を求めん。故、国追うこと叶わじ。王女、死あるのみ。」
黒服の法士達の声は、静かであり、騒がしきものであった。魔使は、その願いを笑みを持って聴き受けた。
歴史は繰り返される。ここにまた、滅びの道を歩み始めた。
賢者の助言など、聞くものはいない。関わる者皆、「己れこそ賢者である。」と叫ぶのみ。なれば、なぜに過ちを過ちと呼ばぬかなどすべての他者は理解する。
「見よ、見よ。愚かなる者達が驕り(おごり)、自らは大いなる者である。と、わめいている。」
「妾は、死のみ許されるのか。己れの過ちが今を迎えていることも認められぬあ奴らに踊らされるとは。」
静寂は沈黙をもって王女の声に応え、王女の喉元に存在し始めた鋭い爪の主の動きを止めることさえしなかった。
血が吹き出し、死への時間が刻まれていく。王女は死までの一瞬に‘力’をもって爆発させた。
またこの国も滅びた。心の弱さを露呈する行為に誰も気付かぬまま・・・。




