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第67・68・69・70弾
題名「迷い人」
ゆりかごで聞いた歌が歩き始めた耳にもう一度聞こえ始める。
雨傘をさされる子供がただ前を向いて歩けるよう灯台守さえ足下照らす。
題名「ジオラマ-月」
赤。
太陽が地平線へ隠れたと同じくして現れた月は満月。
夜の闇は薄く、まだ照らされる街並みが赤く染まっている。
白銀の月光が今夜は赤から始まる。
題名「詩人」
目隠しした詩人が
泉を求めてさまよい
花の香りにさえ
名を付けられず
名もなきことに
涙するのみ
題名「詩人が作った詩」
永の眠りに道は応え
破壊された未来が歩きだす
緩やかな光にゆりかごが目覚め
静かなるしらべが響きわたる
悲しいかな
人は儚い
愛しいかな
命は脆い
ざわめく風に言葉を運ばせて
夢の裏切りを知る




