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第65・66弾
題名「露天-冬」
白の裸体に、お湯に屈折した光がまとわりつく。揺れる水面によって、屈折した光も、うねる。
雪の冷気に冷やされて風が凍てつく。それは山を下って吹き荒れていく。
花が芽ぶきに備えて眠り、木々は葉を落とし、葉を衣とし、寒さに耐えようとする。
湯につかる裸体は、芽ぶきがごとく光を浴びて、風をうけた。
題名「人形をたべる闇」
闇が楽しそうに波打ち
心なき人形を襲う
赤い唇が白い肌に浮かび
呼吸の音だけを出す
血しぶきがあがり
闇がますます楽しそうに波打つ
心なき人形は息を止めた
闇は血を舐めて人となり
本当に人形となった人形を襲った
赤い唇は青冷めていき
白い肌には人の唇のあとが散る
人形は人形の形を留めたまま
人は人形を知り
人は人形に飽きた
人は闇に溶けて
新たな獲物を求める




