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勇者戦争  作者: sizu.
第五章 北の勇者編
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神矛

「少しずつ始まってきたか……ふぅー、行くか。」


俺は強く地を蹴り、ノースを発った。


待ってろよ……東の勇者……!俺は覚悟を決めつつ、イーストへと向かうが……


「ん?何か前から……」


一人の青年が真正面から攻撃を仕掛けてくる。その攻撃を受け、その場で甲高い音が響いた。



「ここは一方通行だ…!道路交通法は守れよ?」


俺は北の勇者ゲン・ダリアに煽るように言った。


「道路…通法…?お前は何を言っているんだ……!」


「そんなにキレるなって!こっちの話だから。」


「ていうか、君がここにいるということはエゴンは裏切ったのか。」


ゲンは淡々と失意にあふれた目をしながら言った。


「いいや、エゴン・パールンは裏切ってなんかいないよ。あの人は単純に仲間思いのバカってことだよ。」


「………」


いやいや!なんか言えよ!ゲンが黙ってしまい沈黙が生まれる。


は?俺、今めっちゃいいこと言ったよな?アイツは何考えてんだ?え?


「はぁ、もういいよ。そういうの。」


「お前…それでいいんだな。」


「東の勇者、君には言われたくないな。」



東の勇者アズマ

VS

北の勇者ゲン・ダリア



俺とゲンの間に一瞬の沈黙が走ったが一瞬でその沈黙は破られた。神速によりあり得ないほどの速さで拳がぶつかり合っていった。


「所詮は俺の真似事だ。オリジナルには追いつけないんだよ。」


ゲンは俺を煽るような素振りを見せたが俺は反応しない。


「四象景律(ししょうけいりつ)、所(ところ)。」


ーー居合技だと…?空中でバランスが悪い上にこの状況でか……!ーー


「ししょ……つ…花(はな)………。」


「何をブツブツと!」


ゲンは魔法を放った。俺の居合を不発に終わらせるため……だが俺には意味がなかった。


「椿(つばき)。」


首を狙ったがゲンはギリギリで避ける。代わりに額に大きな傷を入れることができた。


「いってぇ……。というか、今のは……」


ゲンは顔についた血を拭き取り、視界が悪くならないようにする。


四象景律キャンセル、四象景律発動後その発動をキャンセルし別の技に切り替える。技術力、戦闘訓練でトップの質を持つノースでさえ使用できるものはいない。そのキャンセルを行える人物は二人、アスマそしてアズマの父である。



「所詮は、俺の真似事じゃあ、ないんだっけ?」


俺はゲンに煽り返す。


「クソがっ……でも、これから始まるから。」


再びゲンは加速を始めた。何度やっても変わらないのとを……


「四象景律-節(せつ)、冬凪(ふゆなぎ)……!」


ゲンの動きが一瞬止まった瞬間、攻撃を入れようとするが、受け止められる。


「そっちは俺の残像みたいなものだ。四象景律、花。桜。」


「やべっ。」


俺は剣で受け止めることに成功したが思った以上の威力と受け止め方が悪く、剣を折ってしまった。


もう使わないといけないのか……


「剣を折るなんて子供でさえしないよ。俺達の国では!」


「亡き意思を今!継承せよ!」



       ーレイ・レガリアー


ゲンの言葉に耳を貸さずに俺は魔力から友の剣を模した剣を作り出す。


「神矛(しんむ)-|エースカリバー」


神の矛と神の盾それらを神矛、神盾(しんじゅん)と言う。それはアズマとリンが初めて神層に迷い込んだ時に貰ったもの黄泉根とアイギス。


エースカリバーは聖なる力により闇を消し払うほどの強力な剣。だが、その剣は徐々に"使用者を蝕んでいく"。



俺は二つの剣を持ち言った。


「北の勇者!俺がとっとと終わらせてやるよ。」

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