蒼炎の乱③-凰(おおとり)の鉄処理
「鎖閉じ!」
私の身体の自由は鎖に奪われてしまう。でも、さっきから動きを止め、殴るでワンパターンもう見飽きてしまった。
「我に普偏を、不滅を、再生を分け与えろ。不死たる力よ。今、黄泉より返り咲け。ノヴァ・レイム。」
「……」
何なんだ、あの反応……。真顔でこちらをじっと見つめて……自分の技に自身がなくなったか…?
「鎖閉じ……。」
またこれか……。学習能力が欠如しているような気がするよ……。
「ノヴァ・レイム。」
お…?少し鎖が燃え尽きるまでの時間が長くなったな…。つまりはひたすら同じ技を使って熱への耐性を上げている……。慣れさせているっ感じかー。
「なら…三矢不死弓。」
私は弓を作り炎の矢を飛ばす。
「ばんばーんっ。」
「鎖囲い。」
自分の周りを鎖で囲ったか…。けど、それまでの強度じゃすぐに当たる……。
「あ…。」
二層目…流石に対策してたか。
「鎖持ち。こっからは僕の番だから。」
そう言ってサクは私に突っ込む。なかなか速いな。
「鎖連撃!!」
鎖の猛攻が私に飛ぶが私はほぼ全ての鎖を避け、頬にかすり傷を一つつけるだけに終わる。
「アスさ。僕のこと舐めてる?」
ちょっと怒らせちゃったか…?でもな…"あれ"は疲れるし、使いたくないんだよなー。
「ごめん。剣忘れちゃって。」
私はとりあえず思いついた言い訳をする。だがサクは怪訝そうな表情を浮かべていた。
「それが何なの…!君には魔法があるじゃない!どうせ本気は出してなさそうだし…僕が出させてあげるよ。本気…!」
「それは楽しみっ。やってみなよ。」
私は内心、少しわくわくしながらサクの目を見つめていた。
「はぁっ!」
一瞬の沈黙が流れた後、サクは攻めの姿勢に入る。私はこんなものなのか?と思いつつ、攻撃をいなしていく。
「アス。今、攻撃流すのに炎使ったね……!」
「それがどうかした?」
私は嘲笑する。さっきまで私にかすり傷一つしか与えられなかった子にいきなりそんな事言われたって、警戒もクソもありはしない。
「鎖閉じ・極…!」
「あれ…鎖が身体を貫通している…?」
さっきまではやっていなかった芸当に思わず声が漏れた。
「でもね、サク。結果はあまり変わらないと思うんだ。」
そう言って私は炎を出した。あ…そういうことか。完全とは言わないけど私の"不死鳥の炎"耐性極振りの鎖で更には貫通させて動きを止めた。
「どうかな?僕の秘策は。」
「あーあ、最悪…。この服お気に入りなのに穴空いちゃった…血も出てきたし。」
「はぁ?!何言って……」
サクはキレていたが私はそれを中断するように口を開いた。
「まぁここまで来たら見せてあげよっか。」
ーー普遍と再生ーー
ーー暗きに落とされようと灰になろうと立ち上がる。
不滅の存在へと至り、新を生み、真と成れ。ーー
「来て。」
猛烈な光とともに剣が私の手元に現れる。
「何なんだよ。その黎明な光は…!」
「なんてことないさ。すぐ終わるし。」
私は外に出ている鎖だけを斬り落とし、一気に攻める。
「鎖囲……」
「コスモ・ノヴァ。」
私はサクの胴を真っ二つにし、彼女はとてつもない悲鳴をあげていた。
「ぐ、鎖が……貫通してるのっ、に……なんで……!」
苦し紛れに自身の敗因を聞く。もう無駄なのに敗因を聞くなんて、国の歯車は大変だな。あ、冒険者だったっけ。
「この鎖、魔力でしょ?ならよゆー。」
そう言って、私は鎖を蒸発させる。
「あ?」
サクは納得がいかない様子だった。てかすごくキレてそう…。
「はぁ、仕方がないな。私の絶加、蒸発だよ。物理攻撃を魔力に変換する。いやぁ〜、この新生剣を使うのに魔力が足りなかったから危なかったよ。ありがとね。」
「は……?絶加がっ…二つ、なのか…?」
「それはね、秘密♡」
私は人差し指を口元に運び満面の笑みで応えた。
「最初から、勝ち目は……」
あ……。サクは悔しそうな顔で息を引き取った。
大丈夫だよ。あなたは、
「弱くなかった。」
私は遺体に情報がないかを調べ火葬をした。
「よしっ。これでおしまい。」
アス・ヘロVSサク
勝者アス・ヘロ




