敵はすぐ近くに
西の勇者編これにて完結!
「こんにちは。ケマさん。」
「なんの用だ……。」
「睨まないでくださいよ〜まだ脅したりませんか?あなたはただ知ってる情報を教えてくれれば良いのですよ?」
「"魔法に付随するものは加護とはならない"。お前は何を隠しているんだ?魔法は炎、水、風、雷…」
ドンッ!と大きな音がなった。その時にはケマは首を絞められていた。
「あなたは知っている情報を言えばいいそう言いましたよね?いい加減にしてください。殺しましょうか?」
「セントラルがっ……何か、企んでいる……。何かを……きっかけにっ、戦争にっ…参入しようと、ゴホッ、ゴホッ!」締められていた首が離される。
「他には?」その男は物凄い圧をかけてくる。
「イーストは両国に狙われているぞ……。いつ仕掛けてくるか…」
「情報ではないですねぇ……。」
「東西間の戦争中にノースとサウスも戦っていたらしい。それによって、ノースは戦力不足に陥り撤退。しばらくノースは攻めにこないはずだ……来るとすれば…」
「サウスですか。なるほど、あなたはもう用済みですね。」
「は?!何を言って……。」
「安心してください。自殺に見せかけるので。」
「クソぉ!!お前はなんなんだよ!」
「私はですね…■■■■■ゴースト〈■■■〉ですよ…。いやぁバレてるとは思いませんでしたよ。ちゃ〜んと消してあげますからね。」
指が鳴った。次の瞬間、ケマは自身の首を絞め始めた。
「……は、…………ス……!!」
「苦しそう……私には関係ないけど!てことで、さよなら~」
牢屋の地下に一つの音が響いた。その音は、命の灯火が消える音……
「アズマ様!おはようございます!」リンは扉を開けた。
「おはよう。リン。」俺はリンに挨拶をした。
「体調の方はどうですか?」リンはこちらを心配そうに見つめる。
「もう大丈夫!」俺はマッスルポーズを取った。
「なら良かったです!それと、一つ……。」リンは申し訳なさそうに言った。
「一つって?」俺は首を傾げた。
「サウスが侵攻を開始したらしい。敵軍は現在進行中。ウエストに勝利した我々を潰すべく、全戦力を投入しているという情報が偵察部隊から入ってきた。到着は推定一週間後だ。その前にアズマにはポイントを稼ぐため、ダンジョンに潜ってもらいたい。」ワルパフさんが概要を一気に話す。リンの言うもう一つとはこの事だった。俺さぁ、病み上がりなんだよぉ?てか……
「ポイントって何ですか?」
「嘘だろ…。アビリティを上げるためのものだ。勇者専用の補加。」ワルパフさんは信じられない様子で説明してくれた。
「あ!ありましたね!そんなやつ!」
「はぁ、まぁいい取り敢えず、下層でもいいからダンジョンに潜ってポイントを集め、アビリティ強化をしたほうがいい。ウエストの時みたいになるとは限らん。それに!お前は修行が足りない!剣技がお粗末!魔法の使い方が荒い!ちゃんと特訓してこい…!期間は三日だ。無理にダンジョンに潜れとは言わんが一日くらいはやって欲しい。頼んだぞ。」ワルパフさんは言うだけ言って会議室をあとにしてしまった。
「と言う訳なので…お願いします!私もダンジョンにお供しますし!」リンが慰めるように言う。
「ありがとう……。」
「ここのダンジョンで、神層ってのが見つかったんですか……!よぉし!潜りますかっ!………敵地なんだけどねー。」僕は小声で呟いた。
敵地?僕が誰かって?言わなくても分かりますよ、そのうちね。




