西国(ウエスト)王宮-④
「では、話を進めさせていただきます。」私は王との話し合いを始めていた。
「は、はい…。」先ほどの魔法で王は萎縮しているようだった。
「イースト側の要望としては二つ。一つ目はウエストの敗北宣言、二つ目はウエストの領地全てをイーストのものにすることです。誓約書です。」私は要望を伝えてから、魔法で誓約書を用意した。
「そんな事言ったって無駄だぞ!いい気になりおって!」はぁ、魔法を先程見せたばかりなのにまだ抵抗するか……。
「陛下!!西の勇者の右腕は拘束!左腕は死亡したとのことです!」一人の兵士が報告にくる。
「はぁ?!何を言って……。」国王がその報告に困惑していると「グハッ!!」と先程の兵士が殺られる。
「スターリン様。もっと脅しても良いのですよ。」蒼い炎が消え、ローリエさんの姿が露わになる。
「ローリエさん、でも…。」そんな私をお構いなしにローリエさんは話を進めようとしていた。
「スターリン様の仰った条件に加えもう一つ、あなたを拘束させていただきますよ。当然のことですけどね。あ、それと騎士団は解体して全員処刑します。」ローリエさんは淡々と話を進めていった。
「そんな事許すわけが……」ローリエさんが王の口元を掴む。
「ダメですよ。死にたいんですか?」ローリエさんはニコニコしながら王を片手で上げていく。
「ふぉ、ふぉふぇんあはい……あはひあいの……あええふっ……い、いほいあへは!!!」王は苦しそうに命乞いをする。まぁ、無理もない…。
「グハッ……!!」王はそこそこ持ち上げられたまま落とされる。
「では、誓約書にサインをしてください。スターリン様、後はお任せします。私は兵士の処刑を始めますので。」ローリエさんはずっと笑顔だった。けど物凄い圧…。確か、出生は不明……一体何者なんだ……?
それにこの人さっきまで毒で苦しんでたんじゃなかったっけ……?
「あ、はい…。ありがとうございます……。」私は引き気味にお礼を言った。
「いえいえ、私はイーストのために行動しただけです。では。」ローリエさんは部屋を出ていった。
「こ、これでよろしいでしょうか……。」王は誓約書を名前を記入し指印を押した。
「では、国民に宣言しに行きましょうか。ケマ。」ケマ。それは元王の名だった。
誰かの声がぼんやりと聞こえていた。これは…リンと誰か?でも、あいつは殺したはず…。
「本日よりウエストは我らイーストの領地となります!!あなた方はイーストの国民となります!!」
リンの声がした。ウエストがイーストの領地に…?リンがうまくやれたってことか…。
段々と光が差していく。眩しい……。
俺は、瞬きを何回か行った。
「頭痛てぇ……。ま、いっか。おつかれ、リン…!」俺は頭を抑えながらも天に拳を突きだした。
--戦争が始まって以来、初めて一つの国が地図から--
-----消えた-----
東西間の戦争に今、終止符が打たれた…………
終戦しました。西の勇者編としては少し続きます。




