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魔法の力で巨体をぶっ潰す件

「大学の実験地点で大規模な爆撃?」


 俺達Sクラスは緊急要請にて出撃準備を行っていた。

 そして今回のポイントは俺が機体の相談を行っているミナト先輩の研究班がテストを行っている場所で、関西軍領域に比較的に近い場所だ。


 襲撃ポイントから俺たちの学園は近く輸送機に機体を収め現場に急行した為、正規軍よりも早く到着した。


「うひょーありゃ普通の機体の何倍の大きさだ?」


 ゴウが思わず声を挙げる。口にこそ出さなかったが、俺達全員が敵機を確認して唖然とした。


「規格外の大きさだな、だが俺の剣に斬れぬものは無い」

「氷川くん無茶を言わないで、サイズが違いすぎると思うよ」

「アオイ隊長は俺の剣に不満でも?」

「そう言うなアサヒ、幾ら何でもあれにはカウンターの剣技とかそう言う次元では無さそうだ」

「ユーゴくんの言う通りね…どうするアオイ?」

「見た所、自軍のレーザー兵器が弾かれている様に見えるね」

「そうだね、あれは出力の問題かも知れないけどまずアンチレーザーフィールドの類だと思う。ただ、レーザーだけでなく実弾兵器も通じていない様に見えるのが気になるね」


 まずは有効打を確認しなくてはならないが、動かない事には始まらない。トーマの分析を頼りに作戦が決まる。

 敵の謎の防御フィールドは出力の問題なのか、距離の問題なのか、もしくはポイントの問題なのか…はたまたその他の突破口があるのか…今の段階では分からないがやるしかない。


「ユーゴくんを先頭に氷川くんとマイちゃんで敵機を引き付けて有効な攻撃を方法を探ります」

「了解」

「私と小川くん、村上くんは前衛3人の合間に狙撃を行い攻撃の通る場所を探します」

「了解」


 各員が返事をする。


「あの巨大兵器をぶっ潰してやろう」


 何時ものアオイからは想像の出来ない言葉だったが、何か吹っ切れた様子だ。先日の俺のアドバイスも効いたのかもしれないと俺は思い込んでいる。

 俺は彼女の部隊の一員だ。彼女がそれを望むならその結果を出すのが俺の役割だ。


 あの巨大機動兵器は俺達がぶっ潰す、なんか本当に心身共に子供に戻った様だ。


「ユーゴ・アマギ、セルドラルで出る」


 俺はセルドラルを輸送機から飛び立たせ、背部に接続されたウィングシールドを展開し【コンプレッション】の魔法を用いて空間に足場を形成させ、ウィングシールドを翼として魔法で形成した足場を押して機体を加速させた。


 巨大兵器に接近すると【ミラージュ・トレース】を発動させて敵の行動を予知して間合いを詰める。レーザーライフルを数発撃ちこむが全てが弾かれてダメージを与える事ができない。


 持続した攻撃が通るか確認する必要があると判断し、レーザーソードを構えて近接戦闘範囲にまで接近した。

 だが、斬りかかろうとした所で敵機体の大きさを体感する事になった。セルドラルが18m程の機動兵器であるが、敵機体は2倍以上のサイズがある。


 巨大な腕部がセルドラルを捉えようとするが、【ミラージュ・トレース】で予知される敵の動きは決して速いものでは無い為、オレを捉える事はまず無理であろう。


 周囲への被害を除けば敵の攻撃は問題にはならない。問題はその防御力である。敵機の目的がこちらの施設の破壊であれば俺達を撃墜せずとも、周囲を破壊し尽せば敵の目的は達成される。

 拠点攻略兵器として現段階では完成の域にある機体とも言えるだろう。こちらの攻略は時間との戦いにもなりそうだ。


 レーザーソードを突き刺そうするがフィールドと干渉し、装甲までレーザーソードの刀身が辿り着かない。長い時間展開すれば突破口が見えるかも知れないが、その位置に留まる事で被弾するリスクになる。


 敵の攻撃を察知して一旦巨大兵器から距離をとると、アサヒとマイから通信が入った。


「どうだユーゴ?」

「一先ず単体のレーザーソードでフィールドを突破する事は難しい」

「なら、3人で一点を同時に攻撃してみようか?」

「俺はウィングシールドで2人を援護する…マイが先行して貼り付けるか?」

「OKやってみる」


 単純な機体速度はマイのラファーエルが1番速い。まずはマイが距離を詰めて三人で同時に狙えるタイミングを探す。


 巨大兵器が全身に仕込んだレーザー砲を乱れ打ちするが俺達の反応速度を持ってすれば避けられる範囲である。

 追加で放たれたホーミングミサイルに対しては、俺がウィングシールドを背部から射出し空中に展開した遠隔操作兵器シールドビットでラファーエルとケイバースに迫る実弾兵器を撃ち落としながら接近する。

 最近慣れたのか、遠隔操作兵器の扱いも上達してきた気がする。

 次の腹部の拡散レーザー砲をマイが回避すると直線上に加速した。マイに狙いを絞る巨大兵器は攻撃を集中させる。ミサイルが迫るがマイは俺のシールドビットを信じて突き進んだ。


 目前でミサイルをビットが撃ち落とす。


「さっすがユーゴくん」

「攻撃のタイミングは任せる」

「OK!私が上に一撃入れたら行くよ。アサヒ遅れないでよ」

「誰にものを言っている」


 自慢のスピードを活かして上昇しマイのラファーエルはレーザーランスによる多段突きで敵の注意を引いた。


「今よアサヒ、ユーゴくん行ける!!」

「言われるまでも無い」

「了解した」


 突如急降下するラファーエルが狙うポイントにケイバースとセルドラルがタイミングを合わせる。


 3人の狙いは噛み合い巨大兵器の腹部付近に集結した。

 ラファーエルのレーザーランス、ケイバースの収束レーザーソード、セルドラルのレーザーソード二刀流が突き刺さる。強烈なフィールドとの干渉が発生するが貫通には至らず、敵の攻撃を察知して3機は離脱する。


「思ったよりもずっと強いフィールドだね」

「ケイバースの剣をもってしても貫けんとは」


 このような圧倒的に防御力の高い人型機動兵器は存在せず、物量と資源による軍備を整える関西軍ならではと言える。

 巨大兵器の防御力は俺たちの想像を遥かに超えていたが、この状況を打開するには攻め方を変える必要がある様だ。

新たにブックマークありがとうございます。世の中のすごい小説がどれくらいのブックマークを受け居ているのかは分かりませんが、趣味で書いている小説にブックマーク頂けるのとてもありがたいです。今後ともよろしくお願い致します。


ライトに読める様に普段の一部分を3分割して一話当たりの文章量を減らしてみました。

それについては私自身もどれくらいの文章量が適当か分かっていませんがライトノベルってそういう意味じゃないのですかね?


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