第二の試練と最強の悪魔について
鋭い剣閃が巨大なトカゲを切り裂いていく。
返す刀で騎士のような格好のリザードマンの首筋に切っ先を突き込んだ。
第一の試練から半年ほど経過した。
その間に全員が強力なスキルや武装を手に入れることが出来ている。
大きな変化としてはやはり俺がまともに戦えるようになった事だと思う。
具体的にはさっきのリザードマンやオオトカゲなら俺単独でも簡単に始末できる。
神殿でステータスを測定したら皆驚くほど強くなっていた。
サリアなどは下手をしたらレッサーデーモンすら打倒出来るかも知れない程だ。
リプスも新たな武装を解放出来るようになったし、サヤマもマップ兵器並の魔法を撃てるようになった。
だが、未だサタナキアを始めとした魔神なんかにはまるで歯が立たない。
俺たちの数倍のステータスなのだから仕方ないと言えるはずだ。
今は王国が栄えていた場所から更に南の地点でレベルアップに励んでいる。
正直言って、全員で戦えばアークデーモンや強力な上位種すら戦える位なので、この辺りの魔物では最早修行にはなりにくい。
そこで俺たちは迷宮に入ってみようという事になった。
迷宮とは、王国が貯め込んでいた財宝の中に紛れ込んでいた呪物が核となって発生したダンジョンである。
厄介なのはその迷宮が成長するという事だ。
入り込んだ魔物や人間、果ては魔人ですら取り込んで成長して、更に新たな魔物を生み出す。
何故危険と分かっていて入るのかと言えば、やはり中に眠る核の財宝だろう。
財宝目当てに人間が入り込む、人間を目当てに魔物が入る、そして互いに傷つけあって迷宮に取り込まれてしまうのだ。
魔人については恐らくになるが、迷宮を支配してそこで生まれる莫大な魔素を独占しようと思ったのではないかと推理している。
この悪循環が続いた結果は目の前に広がっている迷宮を見れば分かる。
とにかく広大な迷宮が王都跡地の地下に広がっている。
俺たちが居るのはその迷宮なのだが、敵が強い・・・。
たった一階層下りただけなのだが、さっきからレッサードラゴンやらハイオークなんかの中位モンスターが現れるのだ。
多少の数なら俺たちには大した敵ではないのだが、さすがにモンスターハウスみたいに犇めき合っていてはツライ。
どうにかそこを切り抜ければ今度は上位種が連続で現れるエリアがあったりと余りに危険すぎる。
とは言え、外では効果的なレベルアップは望めないし、痛し痒しというところか。
だが、ここで戦っていれば体感できる位にレベルアップが早いのが分かるので、抜け出すにも躊躇してしまう・・・。
もう少ししたら、神殿にステータス測定に行ってみた方が良いとは思うのだが。
少しの休憩を挟んで神殿へと向かう。
途中でアークデーモンが現れてヒヤッとさせられたが、無事に地上へと出ることが出来た。
神殿での測定結果は例によって別にまとめてあるが、俺にとっての一大事がその夜に再び起こったとだけは言っておく。
久しぶりの試練だ。




