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この世界での俺の在り方について(ボツ)  作者: デミニート
現場への旅とその結果
20/27

戦略会議と覚醒したサヤマについて

突然だが、サヤマという女について改めて説明しようと思う。



彼女は沈着冷静かつ明晰な頭脳を持ち、そのくせ可愛い物が大好きな才媛である。


決して人を無意味に見下したり、不当に貶めたり無駄に調子に乗ったりといったバカな真似はしない女性だ。



少なくとも俺はそう思っていたし、彼女自身がそうであろうとしていたフシもある。


だから、この場でやたらと浮かれている女はサヤマのフリをした魔物に違いない・・・!



「いやぁ、流石ワタシだ。あの危機的な状況で魔法を連発しての大活躍は英雄の素質もあるんではなかろうか・・・そうは思わないかアイル!?」



ウザイ・・・。

コイツこんなにウザイ奴だったのか・・・。


俺のゲンナリとした顔にも気付かず浮かれまくるサヤマはこの数分後、サリアによって粛清された。


良くやった猫娘。

後でジャーキーをプレゼントしてやろう。



俺たちがしなければいけない喫緊の課題は兎にも角にも修行であるというのは全員の合意を得た事項である。


だが、さっきはあわやサリアが魔物に喰われかけるというピンチに陥った。


修行どころではない。


この事態に対して、俺たちが取れる対策は少ないと思われる。


何故なら、あのピンチは魔物との戦い方が分かっていなかったが為に囲まれたと言えるからだ。



すなわち俺たちが出来る対策は、経験を積む事。

この一事に尽きるのではなかろうか。


この提案に対して、サリアから異議が出された。


サリアが言うには、あの程度の魔物ならばそれなりの防御手段があれば、あそこまで追い詰められる事はまず無いとの話だ。



つまり、俺たちは攻撃手段ばかりが先行して守りを疎かにしている・・・そういうことなのだろうか?


確かに言われてみれば武器以外の装備は貧弱と言って良いかもしれない。



なんせ俺はTシャツにブルゾン、それにジーンズだしサヤマに至ってはブラウスに白衣を着ているだけで、防御力という観点では余りにも軽装すぎる。



リプスは防弾ジャケットに鋼の手甲だしサリアですら革の軽鎧にガントレットを装備している。


・・・あれ?じゃあ俺たちが足手まといになって囲まれたって事になるのか?



マジか・・・これはどう詫びれば良いと言うのか・・・。



落ち込んでいる俺を気遣ってくれたのか、サヤマが明るい声で装備を入手しなければと言っていた。


いや、お前も足手まとい側だったろうがよ・・・。



さて、装備を手に入れるとは言ってもどこで手に入れろと言うのだろうか。


近場には町は無い。

あったが、群れに襲われて滅んでしまっている。


サリアもその辺りは分かっているらしく、代替手段として付近の盗賊のアジトがあった場所に案内してくれるという。


この辺では、盗賊や迷賊(迷宮をナワバリにした盗賊)が居るらしく、そいつらの元アジトで装備を発見しようというのだ。



装備なんて残っているのだろうかと思い、渋っているとこう聞かせてくれた。



盗賊は、退治されると貯め込んでいる財貨や装備品は討伐者に所有権が移る。


しかし、盗賊が使っていた装備品等はどんな呪いがあるかも分からないので、売ることも出来ない・・・。



なので、討伐者は財貨だけを運び出して装備品は放置してしまうのが普通らしいのだ。


それならもしかしたら少しくらいはまともな装備品が残っているかも知れないな・・・。



そんな訳で、俺たちはサリアの案内でアジト跡へと足を運んでみた。


道中では活発に戦略について議論があった。



実戦経験が多少なりともあるサリアを筆頭に、戦闘知識の豊富なリプス、理詰めで戦闘をこなそうと画策するサヤマ、そして幾多の戦士たちの戦いの軌跡を聞きかじった俺が白熱した会議を行う。


移動時間は3時間もあっただろうか?


その間に戦略についてこのように決定した。


まず前衛としてはサリアが基本的に受け持つ。


これはサリアの攻撃手段が格闘であるための役割となっている。

もしも今後、格闘以外の戦闘技術を身につけた場合は変更しても構わないだろう。


リプスは中衛だ。

彼も格闘は出来るものの、火器類を扱える上にサリアが敏捷性を機軸にした戦闘方法を持っているので、下手をすると邪魔になってしまうための配置となる。


多少の距離があっても銃弾はほぼ間違いなく敵に届くだろう。


もう1体と連携してサリアのサポートもこなせるはずだ。



サヤマは後衛に配置された。


これは勿論魔法使い系統の彼女には最適な配置といえるはずだ。

間違ってもサヤマは前衛向きではないし、この采配にミスはありえない。



そして俺だが・・・。

俺は遊撃とされた。


遊撃といえば聞こえは良いが、要は大した戦力にはならないので状況を把握しながら、各々に敵の配置を通知したり銃器による敵の攪乱工作を行い、全体をサポートしていろと言う訳である。



さすがにそろそろ泣いても良いのではなかろうか・・・。



そんな事を決めているうちに俺たちは目的地である、盗賊の元アジトへと到着したのだった。


不憫な主人公(笑)ですが、きっとサヤマみたいにいずれは覚醒するはず・・・。

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