表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ルカ・マーフィーは夜魔法の継承者  作者: 如月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/97

敵の強大な力

巨大な地下大広間に、重苦しい沈黙が満ちていた。


天井は見えないほど高く、壁や床には古代文字で刻まれた巨大な魔法陣が無数に広がっている。


その中心には――


黒いローブを纏った長身の男。


フードの奥から覗く半分だけの和風仮面。


まるで世界そのものを支配する王のように、静かに立っていた。


その男の周囲には紫黒い魔力が渦巻いている。


床には拘束された学園長ゲイリーが横たわり、そのすぐ傍には気を失ったサラの姿もあった。


少し離れた場所にはノアも倒れている。


だが――


ルカの姿だけがどこにも見当たらない。


「……ルカはどこだ……」


セドリックが険しい顔で呟く。


エディも周囲を警戒しながら拳を握った。


「嫌な予感しかしねぇな……」


レオは紫色の瞳を細める。


「幻影ではない。本当にいないようだ。」


その言葉に場の空気がさらに張り詰めた。


五人はゆっくりと前へ進む。


すると――


黒衣の男がゆっくりと顔を上げた。


仮面の奥の紅い瞳が彼らを見据える。


「何をしに来た。」


低く響く声。


まるで地獄の底から響いてくるような声だった。


男は続ける。


「学園長を救うためか。」


「仲間を助けるためか。」


「それとも……」


周囲の魔法陣が次々と紫色に輝き始める。


「私を止めるためか。」


瞬間。


ドォォォォォン――!!


大広間全体を揺るがすほどの魔力が放たれた。


吹き荒れる紫黒の魔力。


空気が悲鳴を上げる。


エディですら思わず顔をしかめた。


「なんだよ……この魔力量……!」


セドリックは即座に杖を構える。


「全員下がるな!」


水と風の魔力が同時に発動する。


《アクア・バリア》


透明な水の結界が仲間たちを包み込む。


さらに風の魔力が渦を巻き、防御を強化した。


エディも杖を掲げる。


「いつでも戦えるよ。」


エディは巨大樹の魔力を解放する。


床を突き破り巨大な根が伸び、仲間たちを守るように広がった。


レオは静かに魔力を流し込む。


闇に死霊たちが空間に溶け込み、敵の死角を探り始める。


しかし――


黒衣の男は微動だにしない。


むしろ面白そうに笑った。


「なるほど。」


「ここの精鋭たちか。」


「だが。」


男が漆黒の槍を床へ突き立てる。


ゴォン――!!


衝撃と共に巨大な魔法陣が足元へ広がった。


全員の背筋が凍る。


圧倒的。


今まで出会ったどの敵とも違う。


アルクはその男を睨みつけた。


白いローブを翻しながら前へ出る。


腰の魔導剣に手を添え、真っ直ぐ敵を見据える。


「俺らはお前らの計画とやらを止めに来た。」


「学園長も、生徒も取り返す。」


アルクの瞳に鋭い闘志が宿る。


「そして――」


「お前を捕まえる。」


その言葉に。


黒衣の男――ゼノス・アビスレインは静かに笑った。


「捕まえる?」


「……面白い。」


仮面の奥の瞳が妖しく輝く。


「ならば見せてみろ。」


「私を止められるだけの力を。」


その瞬間。


ゼノスの背後に巨大な魔法陣が浮かび上がる。


一つ。


二つ。


三つ。


次々と現れる禍々しい紫黒の魔法陣。


地獄そのものが目覚めるかのような光景だった。


そしてゼノスは静かに言い放つ。


「さあ――」


「絶望を始めよう。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ