第25話 勝鬨
「我ハ牙獣柱シェーラ。オマエラノ命、イタダク」
俺の身の丈三人分はあろうかという長さの斧槍を、腰に巻き付けるように構えた獣人が名乗る。赤黒い体毛に剥き出しの牙。鋭い眼光が俺を射抜いていて、その眼の奥に知性と獰猛さが同居している。こいつは今まで倒してきた獣人とは根本から違う。肌で、骨で、腹の底でそう感じる。
「俺はソラ! いずれ三大極星になる男だ!」
「ソレハナイ。オマエハ今日ココデ死ヌ」
俺が名乗ると同時、シェーラの背後で一人の騎士が動いた。炎獄星将と共に前線に来た騎士の一人が、混戦に紛れてシェーラの死角を突こうとしている。正面の俺に意識を向けている隙に背後から――孤立無援のこいつを正面から叩く必要はない。
シェーラの耳が、ぴくりと動く。
斧槍が水平に一閃した。信じられない速度で円を描いて、風を切り裂く暴風が俺の前髪を掠める。背後から斬りかかろうとしていた騎士は、その円の中に入ってしまっていた。斧槍の穂先が鎧ごと胴体を抉り、騎士の体が人形のように吹っ飛んで、深紅の集団に叩きつけられる。
胴体が、もうくっついていない。
息を呑む間もなく、周囲に混乱が広がる。駆け寄ろうとした獣人が一体、斧槍の戻りで薙ぎ払われる。味方の獣人だ。それすら構わず、シェーラの斧槍は回転を止めない。敵味方の区別なく、近寄る者すべてを殺していく。
いつの間にか、シェーラを中心に円ができあがっていた。
誰も踏み込めない。踏み込んだら死ぬ。それを全員が理解するのに、二つの死体で十分だった。離れた場所から騎士が火魔法を放つが、シェーラは斧槍の柄を回転させて風圧で霧散させる。かといって大規模な魔法は混戦の中では使えない。味方ごと巻き込む。
近接でしか倒せない。だが近づけば死ぬ。
――近づけるのは、俺とアリアだけだ。
纏系で身体能力を引き上げた俺たちだけが、あの円の中で生き残れる。隣を見ると、アリアがもう剣を構えている。白銀の光が全身を包んでいて、蒼い目が真っ直ぐシェーラを見据えている。
「行くぞ!」
「ええ!」
死の円に踏み込む!
いつも通りの形。俺が天翔纏で正面から突いて、アリアが聖翼纏で側面から削る。この二年間、何千回と繰り返してきた連携。
が、通じない――
天翔纏を纏った全力の一撃を、シェーラは斧槍の柄で受けて弾き返す。手の中で剣が暴れて、腕の骨が鳴る。弾かれた勢いで体が浮く。着地する前に斧槍の先端に薙ぎ払われて――間一髪、俺は咄嗟に剣で受けて、後方に吹っ飛ばされる。
天翔纏がなければ、もう立ち上がれなかった……いや、
天翔纏がなければ、今ので死んでいた。
アリアも聖翼纏を纏って側面に回り込むが、シェーラの首がぐるりと回って蒼い瞳を正確に捉える。常人離れした反応速度で斧槍を薙ぎ払い、アリアの剣ごと押し返す。白銀の光が揺れて、アリアが後退を強いられる。
くそっ! まだだ! まだ出し切っていない!
立ち上がってもう一度踏み込む。今度は角度を変えて右から。剣が弾かれる。左から。また弾かれる。下から突き上げる。柄で逸らされる。アリアも同様、横からも背後からも。何をやっても、あの斧槍の圧倒的なリーチと膂力、そして経験の前に、全部弾き返される。
「金ガ突ッ込ンデ、銀ガ脇カ背後カラ。単純ダナ」
シェーラの牙が歪む。笑っている。数合で俺たちの連携を読み切っている。力だけじゃない。こいつは頭も切れる。俺が囮でアリアが本命だとすぐに見抜く。
三度目に吹っ飛ばされた時、背中で地面を抉りながらも、見えたものがあった。シェーラの斧槍を振る軌道には癖がある。大振りの直後、再度構えを取るとき、柄の石突きがブレる。よって二撃目の精度は若干落ちる。
アリアの聖翼纏でフォローしても、シェーラの膂力が読みの先を行く。読めても受けきれない。そういう壁がここにある。
遠くで空気が震える。グラハルトの断頭大斧と、獣将のガントレットがぶつかる衝撃波が大気を揺らして、あの二人の戦いが別次元にあることを嫌でも感じさせる。だが見ている余裕はない。目の前の化け物で手一杯だ。
♢
一方で、戦場は俺たちだけで回っているわけじゃない。
獣将の突入で左翼が崩壊し、中央にまで混乱が波及している。だが押し寄せている獣人は精鋭ではなく、ガレスの目はそれを見通す。
「こいつらは見習いだ! 数に惑わされるな! 隊列を組み直せ!」
ガレスの声が戦場を貫く。レオたちを引き連れて最前線に立ち、崩れかけた左翼の騎士たちに指示を飛ばしている。深紅の騎士も、蒼の騎士も、ガレスの言葉に従って動き始める。上位騎士としての判断力と統率力。十年ヴォリトの下で培ってきたものが、今この瞬間に発揮されている。
騎士はただ強いだけじゃだめだとアリアは言っていた。人を導けなければ上にはいけないと。ガレスはそれを体で証明している。剣で戦うのではなく、声で戦場を立て直す。俺にはまだできないことだ。
さらに別の纏まりを見せる集団があった。騎士とは別。軽装で素早く動き回る集団――ヴァーグナー傭兵団だ。
「あんたら! 切り込んできた獣人たちの背後を取るよ!」
女団長が傭兵たちの指揮を執り、獣人たちの背後を襲う。
できる者ができることをやっている。
だから俺も、俺にできることをやる。
目の前の化け物を、俺が――アリアと共に倒す!
♢
五度目に吹っ飛ばされた時、体の奥底で何かが燃え上がる。
痛みは……ない。天翔纏のおかげ。解けば動けないほどの痛みが襲うのは分かっている。恐怖もあるわけがない。それより先に血が沸き立つ感覚が全身を支配している。こいつは強い。今まで戦った中で、ヴォリトを除けば一番強い。
だからこそ――
もっと奥を引き出せる!
もっと先に行ける!
もっとクロフォードに近づける!
天翔纏の出力を限界まで上げる。
魔力の消費なんて知ったことか。
この瞬間に全部出し切って、それで足りなかったらそこから先を絞り出すだけだ。
金色の光が噴き出す。視界が澄んでいく。シェーラの動きが遅く見え始める。斧槍の軌道が線として見える。筋肉の収縮から次の一手が読める。
――そこで、異変が起きる。
見えてはいけないものが、視えた。
まるで空の上から見下ろしているような感覚。俺の目は地上にあるのに、視界がもう一つある。上空から戦場を俯瞰しているような、奇妙な情報が頭に流れ込んでくる。シェーラの背後の地面の起伏、斧槍の影が落ちる角度、アリアの位置――全部が、上から見えている。
なんだこれは……?
わからない。だが今は使う。考えるのは後だ!
踏み込む。
俯瞰の視界がシェーラの死角を教えてくれる。正面からではなく、斧槍の影が届かない角度から。
アリアも同時に反対側から仕掛けて、シェーラの意識を二つに割く。
シェーラの一瞬の逡巡――
金色の一撃が、シェーラの脇腹に入る。
浅い――っ! だが、血は出た! 肉を斬った! 刃が届いた!
シェーラが初めて動きを止める。自分の脇腹を見下ろして、赤黒い体毛に滲む血を見て――牙を剥いて、笑う。
「面白イ。子供ニ血ヲ出サレタノハ初メテダ」
俺も笑い返していた。
こいつは俺と同じだ。獣人と人間の違いはあっても、戦いの中で燃える奴だとわかる。斬られて怒るんじゃなくて、楽しんでいる。
互いに引く気はない。
シェーラのギアが上がる。斧槍の速度が跳ね上がって、さっきまでとは別物の暴風が叩きつけられる。アリアの聖翼纏が揺れる。俺の天翔纏も今までにないほど輝きを放つ。
食らいつく。一歩も退かない。退いたら――もうこの円の中に戻れない。
数合の剣戟を結び、火花を散らす――と、その時、斧槍が地を這うように横薙ぎされた瞬間、咄嗟に跳んだ。躱した。だが空中。
足場がない。方向転換できない。地面を蹴れない以上、落下するまで無防備。三人分の長さの斧槍の前で、空中で身動きできない俺は格好の的だ。シェーラが見逃すはずがない。牙が歪んで、斧槍が俺に向かって振り上げられる。
躱せない――!
瞬間、頭を過ったのはテトラボアとの戦い。
あの時、空中に金色を敷いて足場にした。無意識だった。魔力を出鱈目にぶちまけて、たまたま足が引っかかって、それで跳べた。二年前にできたことが今できない道理はない。
金色を敷く。足を乗せる。
――沈む。
あの時と体格が違う。二年で伸びた背と増えた体重が、金色の足場に埋まっていく。踏ん張れない。このままだとシェーラの斧槍が先に届く。
でも今の俺には、あの時と違うものがある。
言葉だ。魔力を形にする言葉!
天翔纏を覚醒させた時に知った、魔法の本質。魔力は言葉を求めている!
形を求めている! ならば叫べ!
この足場に、名前を与えろ!
「――【天衝脚】!!!」
金色の足場が硬化する。沈んでいた足がぴたりと止まって、地面の上に立っているみたいな硬い感触が足裏に伝わってくる。空中に、足場ができた。
シェーラの斧槍が宙に向かって横薙ぎに振り抜かれる。しかし、二撃目のそれは少しブレている。俺は金色の足場を蹴って、空中で方向を変える。
間一髪! 斧槍の刃が空を斬って、俺の体は斧槍の僅かに上。
そのまま落下の勢いを全部乗せて、上から叩き込む。シェーラが咄嗟に斧槍の柄を翳して防ぐが、衝撃で片膝をつく。今までシェーラを片膝つかせた攻撃はなかった。
――こいつを、崩せる!
シェーラの顔が歪む。笑みではない。初めて見せる、焦りだ。
「チョコマカト!」
片膝から弾けるように立ち上がって、宙に逃れる俺を追いかけるように、斧槍を逆袈裟斬りで天に振り上げる。当たれば真っ二つだ。俺を殺すことしか頭にない一撃。全力で、俺だけに意識が向いている。
だから――背後を忘れている。
白銀がより輝く。聖翼纏の全速で地面を滑るように走って、斧槍を振り上げたシェーラの懐に潜り込む。俺に意識を向け、天を仰いだ一瞬。その死角に、白銀を纏った剣が走る。
斧槍を振り切ったシェーラの右腕を――白銀の光芒が刎ねた。
斧槍を握ったままの右腕が宙を舞う。赤黒い体毛に白銀の軌跡が尾を引いて、血が弧を描く。シェーラが初めて悲鳴を上げる。地の底から湧き上がるような、獣そのものの咆哮。
殺意が白銀に向く。
ここしかない! ここで決めなければアリアが危ない!
その証拠にもう白銀は明滅している!
右腕はなくなったとしてもシェーラの左腕は健在。あの膂力でぶん殴られたらいくらアリアといえども即死は免れない。
天衝脚の足場を蹴り、落下の勢いを全部乗せる!
天翔纏の残り火を全て右腕に集めて、金色の剣を振り抜く!
アリアを追いかけようとしたシェーラの体躯を一刀両断!
瞬間、振り向いた牙獣柱が呟く。
「オ、オミゴト……アノ角度カラハ喰ラッタコトハナカッタ」
金色の軌跡がシェーラの体を肩から斜めに裂いて、牙獣柱の巨体が左右に割れて地面に崩れ落ちる。
天翔纏が解ける。膝が笑って、着地した瞬間に片膝をつく。息が上がっている。体中が軋んでいる。腕が痺れて剣を握る指の感覚が薄い。
でも――立っている。
隣を見ると、アリアも息を切らして立っている。聖翼纏はもう解けていて、銀髪が汗で額に張りついている。蒼い目が俺を見て、俺の目がアリアを見る。
一瞬の静寂。シェーラの死の円の中で、金色と白銀だけが立っている。
周囲の騎士たちが、何が起きたのか理解するのに数秒かかる。誰かが叫ぶ。
「勝鬨を上げろ!」
俺とアリアが目を合わせる。体はボロボロだ。でも剣はまだ握れている。声はまだ出る。
二人で、声を揃えて叫ぶ。
「「牙獣柱シェーラ、討ち取ったりぃぃぃ!!!」」
勝鬨が戦場を駆け抜けていく。紫紺の二人が上げた声に、深紅が、蒼が、鉄色が、深緑が応えて、歓声の波が前線から後方まで一気に広がっていく。前線の士気が跳ね上がるのが、空気でわかる。
♢
シェーラの討ち死にが戦場に伝わった瞬間、獣人たちの動きが変わる。
角笛が鳴る。獣人側の撤退の合図だ。
鋒矢の先頭に立っていた獣将が退き始めて、それに従うように獣人の軍勢が潮のように引いていく。グラハルトと打ち合っていた獣将が、断頭大斧の一撃を最後に距離を取って、背を向ける。
その獣将が、一瞬、俺に視線を送る。
睨むような、見定めるような、そして――称えるような微かな笑み。
直後、今度は獣将を先頭にし、俺たちに背を向け、進路を南に取る。
騎士たちは獣将を囲んでいるが、誰も手を出せるはずがない。騎士たちの誰一人としてシェーラにすら勝てなかったのだ。総大将である獣将に攻撃しようものなら、あっという間に死ぬのは誰もが分かっている。
そんな中、グラハルトは陣の先頭まで駆けると、断頭大斧を天に掲げる。深紅の魔力が刃に集まって、熱波がこちらに届くほどに膨れ上がる。
「――【炎獄紅牛】!」
炎を纏った巨大な牛が顕現する。一頭じゃない。何十頭もの紅牛が大地を蹴って、退却する獣人たちの背後に突っ込んでいく。牛の群れが通った跡は焦土と化して、草も土も焼き尽くされている。逃げ遅れた獣人たちが炎の群れに呑み込まれて、悲鳴すら上げる間もなく燃え尽きていく。
すげえ……。
星将の魔法だ。規模が違う。俺の天翔纏も、アリアの聖翼纏も、個人を強化する魔法に過ぎない。だがあの紅牛は、軍勢ごと焼き払う。一人の人間が放つ一撃で戦場の色が変わる。あれが星将なのだと、体の芯まで理解させられる。
獣将はその紅牛を燃えながらも殴り倒す。あいつ絶対にバカだ。だが配下の獣人たちは群れに呑み込まれて燃え尽きていく。遠目にも、獣将の拳が握り締められるのが見える。部下が焼かれるのを見ながら、それでも被害を減らすために自らの拳を焼いて殴る。
戦場が静まっていく。炎の残滓が夕日と重なって、大地を赤く染めている。
♢
グラハルトが戻ってくる。
紅緋角の重鎧が夕日を浴びて赤黒く光っている。断頭大斧を片手で肩に担いで、俺たちの前を通りかかる。近くで見ると改めてでかい。並の人間を二人並べても足りないあの巨体が、真上からこっちを見下ろしている。
「小僧、小娘。よくやった」
低い声だが、そこに確かな重みがある。力がすべてのこの男が、見習いの武功を認めた。昨日の演説で「弱い者は下がれ、強い者だけが前に出ろ」と言い放った男が、今、俺たちの前で足を止めている。
「小僧じゃねぇ、ソラだ! 三大極星になる男だ、覚えておけ!」
グラハルトが一瞬目を見開いて――それから、口の端を上げる。
「……面白い」
それだけ言って、背を向けて去っていく。深紅の重鎧が遠ざかって、戦場の赤に溶け込んでいく。
アリアが横で小さくため息をつく。
「星将に向かって覚えておけって……」
「言っちまったもんは仕方ない」
「……そうね。仕方ないわね」
アリアの声に呆れと、ほんの少しの誇らしさが混じっている気がして、俺は笑って空を見上げる。夕焼けの中に、さっき見えたあの俯瞰の視界の名残りがまだ残っている。あれが何だったのかはわからない。でも覚えておこう。
それより今は、初めて生まれた新しい魔法のことが頭を離れない。天衝脚。空中に足場を作る魔法。あの感覚は本物だ。まだ制御が粗くて、二枚が限界。ただ消費魔力は天翔纏よりも大分少ない。あれが安定したら、俺の戦い方が根本から変わる。空中から攻められる。誰も追いつけない角度から、叩き込める。
アリアが何も言わずに俺の隣に座る。白銀の光が掌から滲み出して、俺の体を包んでいく。聖光癒だ。痛みが溶けていって、軋んでいた骨が楽になる。剣を握りすぎて皮が剥けた手を見て、アリアが眉を寄せる。
「……酷い手」
「勲章だ」
「馬鹿ね」
でも治療の手は止めない。
ガレスが戻ってくる。前線を立て直した後で、他の部隊の騎士たちがガレスに頭を下げているのが見える。紫紺の上位騎士が崩壊を食い止めたことは、もう陣の中で広まっているのだろう。ガレスの腕には浅い切り傷があるが、表情はいつもと変わらない。
「あの獣人、牙獣柱と名乗っていたな」
「だな。まぁまぁ強かった」
ガレスがしばらく黙って、ふっと息を吐いた。
レオが駆けてくる。顔に煤がついていて、他の見習いたちと一緒に前線を守りきった証だ。
「ソラ、お前ら本当にあの化け物を……」
「倒した。俺とアリアで」
「……やっぱお前は化け物だよ」
レオが笑う。悔しそうで、でも嬉しそうで、満足そうな顔。レオも今回の戦いで満足のいく結果が出たのだろう。
「次は俺が守る側になる。いつまでも守られっぱなしは嫌だ」
その言葉に、重みがある。レオにはレオの戦いがある。俺が前で暴れている間、後ろを守ってくれている奴がいるから俺は前に出られる。それはわかっている。でもレオが前に出たいと思う気持ちも、わかる。
「おう。次は一緒にやろうぜ」
レオが拳を突き出してくる。俺もそれに拳を合わせた。
♢
夜の陣に、焚き火の明かりが灯り始めている。戦いの後の静けさが広がっていく中で、俺は体を起こして南の空を見上げる。
牙獣柱を倒した。でも獣将はまだ健在で、獣人の本隊も退いただけだ。明日もここに立つ。明後日も。その先も。この戦場が終わるまで、俺は剣を振り続ける。
それでいい。俺がここでやれることは、まだまだある。
――天衝脚。あの足場の感触を、体が覚えている。明日の朝、誰よりも先に起きて練るとしよう。アリアに首根っこを掴まれる前に。




