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Blood-stained vampire  作者: ココロ
第一章 鬼の襲撃と地下での出会い
14/22

キャラ、武器設定&短編『if 私の世界が悲しくなかったら』

タイトルのように、番外編です。

キャラをイメージするときにでも、どうぞ。

ネタバレを含みます。多分。読むときには十分な注意をしてください。



「if 私の世界が悲しくなかったら」

夢見る世界で、あの人と、そんな関係になれたら…。

ユナを主人公に、ifの世界で恋愛談を展開します。短編なので気軽にどうぞ。

キャラ



ミヤノリクロマ

宮則 黒間

主人公

19歳 男

2/3生まれ

身長 177cm

『表裏』使い

性能 逆転


アイノセミナ

愛ノ瀬 聖奈

クロマの幼馴染

19歳 女

?/?生まれ

身長 161cm

『紅櫻』使い

性能 突風 捕食 活性化


アイノセユナ

愛ノ瀬 由奈

クロマの幼馴染

19歳 女

5/19生まれ

身長 161cm

『紫王』使い

性能 『紅櫻』と『蒼櫻』が持つもの全て


キキノヤシノリ

木々ノ夜 篠梨

クラスメイト

19歳 女

7/7生まれ

身長 159cm

『白猫』使い

性能 可視化


ミヤノリシドウ

宮則 紫藤

クロマの父親

42歳 男

11/29生まれ

身長 182cm

『滅鬼』使い

性能 陰陽 感知


ハバキリカズネ

幅霧 和音

吸血鬼

??歳 女

8/1生まれ

身長 162cm

元『表裏』使い


ユウ・ボルテージ

吸血鬼

??歳 男

3/9生まれ

身長 180cm

元『銀箔』使い


アーサー

人類最強

??歳 男

?/?生まれ

身長 ???cm

『聖剣』使い


ヒジカタトシロウ

土方 俊朗

吸血鬼

??歳 男

?/?生まれ

身長 170cm

元『神』使い


ミドリカワエン

緑川 縁

絶鬼組組長

21歳 女

5/7生まれ

身長 163cm

『髑髏』使い

性能 贖罪 因子 盲目


クサシジアタル

草師寺 当

絶鬼組組員

17歳 男

8/13生まれ

身長 169cm

聖武器無し


クサシジカホ

草師寺 果穂

アタルの姉。絶鬼組服組長

19歳 女

2/2生まれ

身長 158cm

『鬼岩城』

性能 岩石


ハルミネキョウ

春峰 京

クロマやミナの友達

19歳 男

4/4生まれ

身長 170cm

『蒼櫻』

性能 探査 狂気


ハセガワミユウ

長谷川 心優

人類最強

??歳 女

?/?生まれ

身長 165cm

『月夜見』

性能 吸血鬼化?



____________________________________



if 私の世界が悲しくなかったら



…夢を見た。なんだか悲しいくらいに争う夢だった。静かに静かに起き上がる。夢だとは思えないほど鮮明で、だけど、夢だと思わなきゃいけないほど、この現実からは遠かった。

「あ、ミナお姉ちゃん。おはよう」

リビングでは、姉のミナが既に朝ごはんを作って独りで食べていた。この家は姉妹で住んでいる。大学が二人ともこっちにあるからだ。

「おはよう、ユナ。だいぶ(うな)されてたみたいだけど、大丈夫?」

「! うん。大丈夫。心配してくれてありがと」

「大事な妹だものね。私が守らなきゃ。もしくは、クロマがね」

「あはは。クロマくんなら、絶対守ってくれそうだもんね」

「あれ?」

珍しく、お姉ちゃんが怪訝そうな顔をする。

「どうかしたの?」

「いや、ユナが、なにも言い返してこないなって」

「いつも何か言ってたっけ?」

「ただの幼馴染だって、言ってなかった?」

あー、そう言えばそうな気がする。そんな感じで、私は思い出す。

「まあ、確かに幼馴染だけど、いや、だからこそかな、好きなの」

「あら。なんか、昨日よりも成長した?」

夢のお陰かな。荒唐無稽で、クロマくんとキスまでした、あの夢。

「人はいつでも成長できますから」

「ふうん。生意気言っちゃって」

あれ? そういえば、なにか、今日、クロマと約束していた気がする。希ガス希ガス。

そうじゃなくて、うーん。思い出せない。携帯でも見てみよう。

「あー、そっか。思い出した」

「なに? クロマとのデート?」

「うん。今日はクロマくんとのデート」

「え? ほんとに?」

「むう。私は嘘つく理由がない」

「自己満足?」

「だから、ほんどだって。ほんとにほんと!」

「そんな怒んないでよー。ね?」

なだめさせてくる。そんな動作すら、なんだか嫌だった。

「もう! お姉ちゃんいい加減にしてっ!?」

口の中に朝食のおかずである目玉焼きの黄身部分だけを口の中に入れられた。

「美味しいでしょ?」

確かに美味しい。

「でも、もうちょっと濃い味付けにしたほうが美味しく…ってちがーう!」

「そう? なら、明日からもう少し濃くしよ」

だめだ。完全にお姉ちゃんのペースだ。

「さて、と。妹の恋路を邪魔するわけにはいかないから。私はクロウのとこにでも行ってこようかな」

クロウとは、お姉ちゃんの友達だ。私とクロマくんから見ればお兄さんのような存在。

「べ、別にそこまでしなくても」

「あれ? 家呼ばないの? 若いカップルが? お外でぶらぶら散歩?」

はあ…。今回くらい、お姉ちゃんの案に乗ろう。

「わかった。家呼ぶよ」

「今日は朝帰りかな。久々に飲みたい気分だし」

夜は二人きりか……かぁ!? ふ、ふ、二人きり? あわわわわわ…。

「ゆ、ユナ? 顔真っ赤だけど、大丈夫?」

「う、うん! 大丈夫だよ」

「そう。あ、冷蔵庫にお酒あるから飲んでいいよ。今日こそはクロマ、酔わせちゃえ」

なんで、お姉ちゃんは私がいつも一方的に酔ってしまってること知ってるだろう…?

「よし。じゃあね、ユナ。私行ってくるよ」

「うん。いってらっしゃい」

そう言って、お姉ちゃんを見送った。

とりあえず、クロマくんに連絡を入れる。

「今から家来て、と」

そーしん!

待つ時間が勿体無いので、お姉ちゃんがやり残していった洗濯物を干したり、食器を洗ったりしていよう。

そうこうしているうちにピンポーンとなった。

「はーい」

クロマくんかな? だったらいいなあ。と思いながら、覗き穴を覗く。

……クロマくんだ。かっこいいなあ。

ガチャリ。私は玄関を開ける。

「おはよう、ユナ」

「おはよ、クロマくん。さあ、あがって?」

「ああ。お邪魔します」


「美味しいね。これ」

「美味しいのはいいが、飲み過ぎだぞ? ユナ」

「なー? クロマくんなんで飲んでないの? ほらほら、もっと飲めー」

トクトクと、クロマのグラスにお酒が注がれる。

「ユナ、やけに酒勧めてくるな…。しかも、いつも以上に酔ってやがるし…」

しかし、がれた以上断るわけにはいかない性分なので、少しづつだが、クロマは飲んでいく。

「ねえ、クロマくん」

机に伏しているユナがクロマを呼ぶ。

「なんだ?」

「お風呂はいろ?」

「はあ!?」

「一緒入ってくれないの?」

「昔はそんなこともしたけどな。ええっと、とりあえず、ユナは寝とけ。お前、今、風呂入ったら溺れ死ぬぞ」

「やだあ! クロマくんと入るの!」

「…とかいいながら、寝ちゃったよ」

すぅ。すぅ。と寝息を立てユナは眠ってしまっていた。

「よいしょっと」

しかし、慣れたものてある。ユナを運ぶのにはそんなに苦労しない。

いつものように、ユナを寝室まで運ぶ。

「ほら、ベッド着いたぞ」

泥酔したユナに、そんなことを言っても意味はほとんどないに等しいが、それでも言う。

「…くろまくん」

「ユナ?」

突然の呼びかけに驚いたが、平然と返す。

「…くろまくん、好き…かも」

「なんで、泥酔したやつから告白されなきゃなんねえんだ。しかも、かもって」

確定じゃないのかよ。傷つくぜ。

「…酔いが覚めてから、もっとそういうムードの中で言ってくれよ。んじゃなきゃ、好きだって、返せねえだろうが」

まあ、聞こえてないか。

そう言い残して、クロマは寝室から出ていった。

「…分かってるよ。そんなこと」

独り呟き、そして、涙がひとすじ流れ、目を閉じ、ユナはそのまま眠りに落ちた。


目を閉じると、あの夢が繰り返される。

あの、悲しい戦いの夢。

できることなら、見たくないけれど、どうやら、見るしか選択肢は無いようで。

誰か誰か。助けてください。この夢から救い出してください。

クロマくん。お願いです。夢の中で、私に微笑まないでください。

その笑顔を見るほど、この夢に縛られるのです。

この私が見る、夢の世界に。

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