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Blood-stained vampire  作者: ココロ
第一章 鬼の襲撃と地下での出会い
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15/22

少女の恋愛事情-1

「クロマ?」

「あ、先輩」

歩いていると先輩たちと合流した。

「もう二人は?」

「ミナがシノリを診てから来るそうなんで」

「なんで二人を置いてきたの?」

「え? いや、二人に言われたからで」

「そう。心配ね」

「すいません。二人を」

「いや、いいわよ。二人とも聖武器所持者だし吸血鬼に襲われても大丈夫でしょ。私が心配しているのはそんなところじゃないの」

「じゃあ、なにを?」

「アイノセミナよ」

「え?」

「私たちで逃げてる時は…ユナちゃんだった。あの子は本物よ。アイノセ家独特の剣技だもの。けど、アイノセミナは、なにか、剣技と言うより、聖武器が戦ってた。私たちは聖武器のその能力を借りて戦う。けど、あの子は聖武器に戦わせてた」

「勘違いですよ」

「だと、良いんだけど」

「それに、ミナはそんな子じゃないです。だって」

人を愛していますから–––––––。


「ミナは、誰なの?」

カチャリ––––。

シノリはアイノセミナに愛銃の黒猫を向けていた。

「アイノセミナだよ。シノリの友達」

「…じゃあ、質問を変える。ユナとどういう関係なの?」

「姉妹。ユナが大好きな姉かな」

「嘘。正直に答えて」

「正直って、多重人格障害とでも言えばいいの?」

「え?」

「いや。それも違うか。私たちは記憶の共有をしてるし」

まあ、共有する多重人格障害だってあるか。と言った。

「ミナは、貴女は、なにが目的なの?」

「目的、ねえ。そうだなあ。人が吸血鬼に勝つ手助けをすること、かな。ユナには死んでほしくないからね」

「貴女のことを信用していたけど、どうやら無理ね。目障りだユナに代われ」

「ふふっ。シノリの方が王に適任かもね。もしかしたら、そういう話かも。うん。わかった。ユナに代わるよ」

ミナが目を閉じて、そして開けた。

「シノリ。ごめんね。ミナが何か言ったみたいで」

声が若干変わった。雰囲気も。ユナ、だろう。分かりづらいが。

「いや。いいよ別に。ユナが謝ることじゃないし」

「シノリ、誤解しないで。ミナは悪い子じゃないんだよ」

「いくらユナの言葉でも信用できない。アイノセの人なら分かるはずなのに…。なんでミナを信用できるの?」

「はあ…。シノリには、まだ正式に自己紹介してなかったね」

「正式に?」

「五大氏族当主愛ノ瀬家第百九代目当主愛ノ瀬結奈。シノリもそうだろうけどあの事件を私だって幼い時に体験してる。ある程度なら背負って生きていける自信がある。ミナだってその一つ。シノリもそう。クロマくんだって。私はもう、何一つ自分から手放したくないの。だから、シノリには宣戦布告しとく。クロマくんは私のものだから」

「なっ!? べ、別にクロマを狙ってるわけじゃ…」

「そうなの? ふーん。でも、嘘吐いて欲しくないな」

「もしかしたら、クロマが聞いてるかもしれないじゃない」

「じゃあ、逆に良いじゃん。普段なら言えないよ? クロマくんに好きですとか」

「確かに、それは…そうだけど」

「あ、やっぱり好きなんだ」

「〜っ!!?」

口をパクパクして、顔を真っ赤にしながら、シノリはユナをポコポコ殴っていた。

「シノリ、痛いって」

「あ、ご、ごめん。で、でも…今のはユナが悪いって!」

「シノリが一人で言ったんだよ」

「むう…。そうだけど」

「ほら、行こう? みんな待ってるよ」

「あ、うん。そうだね」

手を引っ張るユナのその姿は、なんだか、クロマとは違う意味で頼れる存在だった。

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