↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

56/67

056_閑話・クロエの想い

続けて投下します。

ダンジョン・魔導師の墓場。

このダンジョンに落ちて数日。

ご主人様は焦っている。

メロさんがレジスタンスの作戦について口にしたのもあって、ご主人様は出口を探すのに夢中だ。

でもまだ有力な手掛かりは得られていない。

私達が落ちた場所は何かの特殊な結界があると聞いた。

ボス部屋と同じようでモンスターの侵入はなかった。

一旦、ここを拠点にその広間にある二つの道を調べていた。

どちらが出口で、再奥か。

まずはメロさんとの戦闘での傷を癒し、失った魔力を回復させる為、この広間で休息をとっていた。



ご主人様が焦る気持ちは分かる。

長年の仇である皇帝がレジスタンスによって殺されるかもしれないと。

いやもしかしたら子息の一人であるグレイ殿下かも。

そのせいで揺らぎ、焦っている。

だから私も必死で出来る事をした。

ご主人様の力になりたい。

そう思いがんばっていたけど、心のどこかでは出口に着いた頃には皇帝が殺されていればいいと思っていた。



私はご主人様が好きだ。

偶然にもご主人様に拾われ救われた。

不幸という呪縛から解き放たれたあの日からご主人様に尽くそうと決めた。

この人の復讐に力を貸そうと。

憎しみに苦しみながらも目的を達する為、足掻くご主人様。

仲間を想い、心からみんなを心配するご主人様。

そのどちらも愛おしく、美しく感じる。

だから、そのどちらも失いたくない。

もしご主人様が復讐を遂げてしまったら、この歪な均衡は崩されてしまう。

ここを出た時に、その復讐相手が消えていればご主人様の想いは果たされず永遠と憎しみだけが残ってくれる。

そうなればいい、そうなって欲しくない。

私自身も揺らいでしまっていた。



私達は皆どっかで歪んでいる。

それを補うように寄り添っているんだと。

それは弱さなのだろうか。

私には分からないけど、ただご主人様の側にいる事しか出来ない。

あの人の力になり、助けとなる。


でも一度でいいから、普通にご主人様と出会い恋に落ちたかった。

過ぎた考えだろうけど、せめて心の中だけではそれを想っていたかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。