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燃え〈ルナ〉よ剣‼️~コミュ障少女。ぼっち生活を死守するために、お弁当と燃える剣で冒険者たちを守ります~  作者: みちのあかり
朝食と冒険者さん(4日目)

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第50話 炊き込みご飯

 とりあえず逃げられた。

 無事にお家に着きました。


「あのままいたら、ずっとかぼちゃのおやつ作らせられたのかな」


 想像したくないからっ! それに夕方には、心の友、え〜と……そう、シルルさんが来るからっ! おもてなしの準備しないと。


「そのために、朝から準備してただろ。ほら、新メニュー作るよ」


 そうです。どうせなら、心の友と一緒に、まだ試していないルリのおすすめを食べたいと思ったのです。


 お米は、吸水させています。そして、初めて使うシイタケの干物、ドンコと言うらしい……と、固くて大きい昆布を、少しだけ細く切ったものを水につけておいたのです。


「うん。ドンコはいい感じで戻っているね。ほら、水が透明な茶色になっているだろう。これが出汁だよ。お米をザルに上げて水切りして、鍋に移してこの出汁を張って」


 いつもはそのまま炊くのですけど……。まあ、言われた通りにしましょう。


 あれ? 少し少なくないですか?


「後で水を足して調整すればいいから。その前に味付けだね。味醂……がないから、砂糖一つまみ入れるか」


 砂糖ですね。はい。


「塩一つまみ。しょうゆ、大さじ一杯」


 入れました。


「じゃあ、水を入れて。いつもより少し多めがいいかな」


 少し多め? どれくらいですか?


「カップ八割くらい。そう、そんな感じ」


 柔らかくとかできるのですね。


「そうね。好みだから。ある程度は調整できるよ。まず、シイタケの軸を取って細かく切る。傘の部分はなるべく細く切り分けて、全て鍋に入れて。昆布も全部入れましょう」


 えっ、混ぜて炊くのですか?


「そう。だから炊き込みご飯って言うの。まだまだいれるよ。ニンジン半分を細く短冊切りに。鳥肉の柔らかい所、ササミを茹でて、繊維を意識して細かく引きちぎって」


 よくわからないですが、言われたまま、シイタケ、ニンジン、鳥肉、ジンジャー、タマネギを入れました。


「あとは普通に炊いたらいいから。おあげも欲しいけどないしな……」


 おあげも? また不思議な言葉が……。大丈夫ですよね。まあ、失敗したらお肉焼いたらいいですし。


 そうだ、スイートポテトも作っておこう。絶対に気にいるはず。


 おイモを煮た時、なぜかサニーさんが現れました。


「ください。お願い……さっきのお菓子……」


 えっ? 結構あげたよね。


「今日は来客あるから、来るなって言ったよね」


 そうですよ。ルリ、言ってやってください。


「おいしかったの。おいしすぎて……」

「全部食べきったんだな」

「上司に取られた……」


 ええっ? サニーさんの上司って……。


「横暴よ! そして、あちこちに配るから、もっともってこいって……」


 え〜、作るのは問題ないけど、なんかやだな……。


「断る!」

「ええっ!」


 よく言ってくれました。


 サニーさん。サニーさんが食べる分なら差し上げてもいいけど、関係ない人の分は作る気ないの。


「えええっ! 天使の上司よ! 察して!」


 あ〜……。でも、なんか、やだ。


「ビジネスライクに行こうか。ルツィナ」


 ビジネス……。お弁当として? 売るのか。……それなら。


「じゃあ、あんたの上司に言いな。少しくらいなら売ってやるって。ただし、あたしたちが喜ぶもの限定。金なら使い切れないほどあるから現金以外で」


「何、その条件」


「問題ある?じゃあ、さらに上乗せ」


「え〜!」


 ルリ、そんなに困らせなくても!


「サニーの労働環境改善。これも追加で!」


 ルリがいい笑顔で親指を立てた。


「オッケー! 交渉してくるわ」


 あっという間に、サニーさんは消えました。


 ご飯、火を弱めて……。おイモを火から下ろして、今度はかぼちゃを蒸しますか。


 細かく切って蒸せば早いよね。



 スイートパンプキンをこねていたら、サニーさんが帰ってきました。


「これ……これでいい? 頑張った……私やったよ」


 私にビンを差し出しました。

 なんですか、この薄い黄色がかった液体は……。


「これは! まさかっ」


「そう、あんたが日頃つぶやいているミリンよ! 欲しいんでしょ」


 ルリがよくわからない歌を歌いながらくるくる回っています。そんなに嬉しいの?


「よしっ、よくやったサニー! 今作っているの食べてよし!」


 あっ、勝手に! まあ、いいけど。


「んっ、なにこれ、さっきのと全然違う! 見た目似ているのに。おいしい〜!」


 かぼちゃとさつまいも、材料が違うからね。


「で? どれくらい必要?」


「いくらでも! あればあるだけ欲しいって」


 あっ、受けちゃダメなやつ。この間のお弁当100個みたいに、どんどん増えていく注文のやり方になるやつだ。


「毎日奉納すれば、ミリンは減っても補充するそうよ」


 ルリ、どうする?


「そうだな。ミリンは切らしたくないし……。日替わりで一種類、15個を教会の祭壇に置くっていうのはどうかな。カナが作れるようになったら丸投げできそうだし」


 15個なら大丈夫かな? 保存のギフト使えば作り置きしても大丈夫だし。神父様に頼んで毎日上げてもらえばいいだけよね。


「貴重なものだと言って押し通すわ。日替わりはいいアイデアね。あっ、もう少し食べていってもいい?」


 もちろんです。じゃあスイートパンプキン包んで置きますね。


「明日の朝ご飯、期待しているからね〜! 今日の晩ご飯、私の分置いておいて。こっそり取りに来るから〜!」


 包みを渡したら、慌ただしく消えてしまいました。


 あっ、そろそろ来るかな。片付けないと。


 レベルアップのおかげで、片付け早くなりました。


 ドアをノックする音が聞こえます。

 お片付け間に合いました。よかった。

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