表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
11/17

公開、ジャージ仮面(仮) 1

 呆然と足を降ろして、自分の足を見た時、真由は、やっとスカートに気がついた。

 「げっ。」

 今更スカートを押さえて辺りを見回す。

 ーふぅぅぅ。よかった。誰もいなくて。スカートのこと、すっかり忘れてた。ー

 安堵に額を拭う。

 どう見ても、異様な威力のキックの方が問題だが、真由にとってはスカートの方が問題。

 誤魔化すようにパッパッと服のほこりを払う仕草の後、佇まいをなおして、辺りをもう一度、念入りに見回した。

 ーほんと、誰もいなくてよかった。ー 

 「でも、流石にキックは駄目ね。」

 腰に拳を当てて、少し考えると、真由は、もう一度、構えた。

 もう一つ、気になっていることがあったからだ。

 軽く息を吸って、小さい声で、

 

 「必殺。パンチ。」

 >能力上昇。

 >肉体強化。

 >制御補助。

 

 普通程のパンチ。

 もう少し息を吸って、普通に、

 

 「必殺。パンチ。」

 >能力上昇。

 >肉体強化。

 >制御補助。

 

 かなりのパンチ。

 大声。

 

 「必殺!パンチ!」

 >能力上昇。

 >肉体強化。

 >制御補助。

 

 土ぼこりが舞い上がり、むこうの気の葉が揺れるパンチ。

 ーやっぱり。ー

 「叫びながら戦う、ってことじゃない!」



  

 少し、埃が積もっているモニターに、電源が入り、コンソール画面が表示される。


 >観察対象者が約52.2%で対応する事案が発生、観察を開始。


 モニターに、監視カメラの荒い画像が表示され、壁際に立つ二人の女子学生に、男が二人近づいていた。


 


 「もー。何で叫ばないと駄目なの、絶対おかしいよ。」

 何度か試したものの、大声でないと威力が出ない(普通に言っても、相当な威力)ことに、真由は、口を尖らせていた。

 ー架空の物語ならともかく、現実で叫びながらなんて、ー

 「滅茶苦茶恥ずかしいでしょーー!」

 思わず叫んでしまった真由は、荒くなった息を整えると、

 ーはぁ。動いたこともあって、なんだか物凄く喉が渇いたよ。ー

 「確か、こっちにちょっと安い自販機があったよね。」

 真由は、少し寂れた方へ、路地を曲がった。


 「近づかないでください。人を呼びますよ!」

 曲がって少し、次の曲がり角が見えた時、そのむこうから声が聞こえた。

 切迫した声の雰囲気に、思わず陰に隠れる真由。

 息を整えてから、そっと、むこうをのぞいた。


 「まぁそう邪険にしないでよ。俺らには君たちに用事があるのよ。」

 見ると、男二人が、壁際に立つ二人の女子学生に話しかけている。

 「私達には全く用事はありませんので。行こっ。」

 一人の女子学生が、もう一人の女子学生の腕を引き、歩き出すと、男の一人が、前に回った。

 「だから、俺らの方には用事があるんだって。」

 ーもしかして、不味い場面なんじゃない?ー

 「ですから、こちらには全くありません、大声出しますよ。」

 気丈に話す女子学生の後ろに立った男が、手に持った木刀らしいものを肩に担いだ。

 ー警察、警察を呼ばないと。ー

 「いいぞ。この辺りは、ちょっとぐらい大声を出しても、誰も来ない。」

 前の男が、肩を竦ませながら、二人の女子学生に向かう。

 「俺達、ちょっと金に困っててさぁ。」

 明らかに不味い、そして、警察は間に合わない、そう思ったとき、


 「変身。」


 携帯電話を取り出すことなく、真由は、四人の前に躍り出た。

 「ちょっと!あなた達何やってるの!」

 一声上げる。

 ジャージ姿に、ピンクのマスク。

 どう見ても、おかしな真由のいでたちに、四人が目を見張り、


 しーん。


 空白ができる。

 しかし、真由の方は、気が気でない、なぜなら、

 ーなっ、何で体が軽くならないの、全然、無理そうなんだけどー。ー

 焦る頭で考える。

 「とっ。そうだ、キメ台詞言わないと。」

 同時、戻ったのか、木刀を担いでいる男が目を細めた。

 「何だ?お前は、、、。」

 「ジャージ仮面見参!」

 男が口を開くのを無視、いゃ、この場の雰囲気を全く無視して、真由が叫び。


 「、、、、、、。」


 さらに、四人が白くなった。


 >能力上昇。

 >肉体強化。

 >制御補助。


 ーやった!体が軽くなった。これなら。ー

 つかつかと、木刀を担ぐ男に向かって歩き出す真由。

 「誰だか知らないけど、女の子を脅すなんて、よくないと思うわ!どお言うつもりなの!」

 木刀を担ぐ男が、半身をひねって、女子学生の前にいる男を見た。

 女子学生の前にいる男が頷く。

読んでいただき、ありがとうございます。


よければ評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ